9.目力って、美人に多いよね…。
目力がすごいままで話をする。
こわ…
「イージョさん…どこかで見たことがあると思うんだよな…。騎士だったはずなんだけど…。」
「本人に直接聞いてみれば?」
そう聞いたらものすごい形相で睨まれた。なまはげみたいになって……(殺される……!)
「馬の話、するとき言いたくなさそうだったでしょ!?たぶん騎士関係なんだよ!!」
「あ、は、はい……」
小声なのに、左右の耳がキーンとする。
「馬ってことは…ダマ…?」
「え?ガマ?蛙?」
思い切り頬をつねられる。いだだだ!!握力、1トンあんだろ…!
「ダマ王国!聞いたことない?
私が今まで行った国で、一番馬の飼育数が高かった国なんだけど…。」
「知らん。そもそも国の名前なんてひとつも知らない。」
「えぇ…」
いやいや、そんな落胆されましても…。そもそも大きな国にしか名前なんてつかないし…、小さい町や村なんかは名前つかないだもん。
あ、ちょっと待って。今の“だもん”なしね。気持ち悪い。
「ダマ王国で騎士の人に一回聞き込みしたんだけど…。そこで見た人がいるって話を聞いたから…。そうなのか、なっ、て…………」
「ん?ハナ?………おわあ!?、がっ…!」
「なんじゃ、気づかなかったんか。」
ハナがカタカタと震えて私の後ろを指指しているので振り向くとイージョさんが間近にいた。
そして、近くの椅子に頭をぶつけた。誰か心配しろよ。おい。
「お前さんらは、何か推理でもしておるのか。直接、聞けばいいだろうに…。」
「直接、聞けば教えてくれますか?」
「いや、」
じゃあ絡んでくるな!と、言いたい。…言えない。
すると、イージョさんがまあまあと宥める。…ハナの目力には、老人も負けるようだ。
「そのかわり、好奇心旺盛なお嬢さんらに興味深い話をしてやろう。老人の昔話なんぞよりはましじゃと思うが。」
「…どういうお話で?」
「な、何ですか…?」
ハナがご立腹のようだ。さっきとの態度の違いが目に見えて分かる。
女子、こわ…。
「いや、先日な。向こうの山の方を見ていたんじゃ。そうしたらな、何か光ってるものが落ちて来たんじゃよ。それは、山の頂上にふわふわと舞い降りるようで。それがなんだか気になって、手元にあった望遠鏡で見てみたんじゃ。そうしたら、それは紙でな。燃えて光っているという訳じゃなさそうで、確かにそれは紙だったんじゃ。大きさまでは、分からんがここまで見えるというのはかなりのデカさだと思うぞ。」
一瞬、息が止まった。こんな展開あり得るのか…。
こんな…
…………
…勇者が偶然出会った仲間が次の目標地点の鍵を握っていてまるで偶然ではなく必然的に会ったような展開が……!!
はっ…!
この前まで、一般的過ぎてRPGでは普通なことに驚いてしまった…。
そんな気持ちで、ハナの方を見る、と…
「ちょ、ちょちょ…!ハナ!?何してんの!?」
「…はっ…!ご、ごめんなさい…!つい、興奮しすぎて…。」
「い、いや…大丈夫じゃ…。」
そう言いながらも、イージョさんは震えている。
そりゃそうだ。いきなり胸ぐらつかまれて眼前まで目力おばけが迫ってきたら酸欠と恐怖で震えるわ。
あ、私も胸ぐらつかまれるぅ…。
「その話、もっと詳しくお願いします。私たち、それを追ってここまで来たんです。」
急に刑事風に話始めたハナが、イージョさんにそれについて詳しく聞いていく。
南西の山に、落ちて行ったこと。
その山には、悪魔がいるという話だった。(ショタなら大歓迎だな…)
「ありがとうございます。明日、そこへ行ってきます。」
「あ、あぁ…。気を付けてな…。」
イージョさんが眉間に皺を寄せていた。
はぁ…
………
……………
カツ丼、食べたい……。
読んでくれてありがとうございます。
最終回まだですかねぇ……。




