寝たいんだぁ!!
短いです
「はぁはぁ、クソ! なんなんだ、このダンジョンは!」
あれからドラゴンに追われるわ、なんかよくわからないゴリラに追いかけられるわで、寝る暇など一切なかった。おかげで俺は今超眠たい。それはもう今すぐ寝れるほどに。
「だれか俺に睡眠時間をくれぇ」
ついそう呟いてしまうのも今の状況では仕方がないよな。だって俺もう考えることすら出来無くなってきてるんだぞ?
「せめて、せめて寝るなら端っこにしないとな」
もう、あんな失敗は犯さない。じゃないとマジで死ぬ。っていうかもう死にかけてる。いや冗談抜きで。
そして端っこまでたどり着いた俺はそのまま倒れて寝た。
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「ふわぁぁあ、ん? 何処だ?....あぁ、そういえばここで寝たんだっけ」
俺はまだ意識が朦朧としながらもなんとか立ち上がった。
「くそ、まだ眠たい。しかしここにずっといるわけにもいかないしな。さっさと移動するか」
俺は気合を入れ直して歩きだした。全ては強くなるために。そして、復讐を果たすために。
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『無』それは、何もかもが存在しないということだ。そう、空気も虫もホコリの一つもない。そんな空間で生きることができるものはない。そう、無いはずなのだ。例外を除いて。
ここには、何もない。家具も森も光さえ、ない。そんな『無』の空間に唯一ある、いや、居るとするならばーー
「ふん、ふふ〜ん♪」
このように、なにやら鼻歌を歌っているなにかだけだろう。
それは見るものを恐怖させるような雰囲気を持っていた。それは他のものに対する威圧なのか、それとも孤独からくるものなのかは誰にも分からないだろう。
「あぁ、待ち遠しいなぁ。早く来ないかな。ボクはいつでも、どこでも、ずぅっと待ってるのに。なんでまだ来ないのかなぁ」
それは、本当に待ち遠しく、恋する乙女のような表情をしていた。しかしそんな表情も闇の中に消え、
「早く来てよ。早く、君の血がボクは見たいなぁ」
そう、冷酷さをこれでもかというほどに込めて呟いた。
「でも君はまだ来れないだろうからボクは歌って君を待っているよ、いつまでも、いつまでも。
か〜ごめか〜ごめ か〜ごのなかのと〜りは〜いつ、いつで〜やる
よあけのばんに、つるつるつっぺぇつた、な〜べのな〜べのそ〜こぬけ
そこぬいてたぁ〜もれ
あは!あはははははははははははははははははははははははは!!!!」