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勇者

ないな。あんな所にずっと住むなんて気が狂ってしまう。悪いが逃げさせてもらうとしよう。

そう思って結構な速さで逃げ出した......が、


「どこに行くんだい?君は僕と同棲するんだよ?」

「......死ね」


いつのまにか奴が隣に来ていたので俺は迷いなく刀を奴めがけて振り下ろした。もちろん全力で


「もお、酷いじゃないか。せっかく追って来てあげたのに急に殺しに来るなんて」

「誰も追って来てなんか言ってない!それにどうせ、死なないんだからいいだろ?」

「いやいや! それは君もでしょ!?」


まあ、確かに俺は死なないな。そう思いながら俺は更にスピードを上げた。


「このまま散歩にでも行くのかい?」

「お前、早すぎるだろ!?」


俺は全力で走っているのにこいつは俺の隣で涼しい顔をしながら並走してくる。


「そこまで逃げなくてもいいじゃないか、ね?」


「ね? じゃねぇ!! 」


「ふぅーん、じゃこういうのはどう? 僕が君に依頼を出そう。それを受けてくれるのなら、特別に! 外出を認めよう。どうだい?」


それを聞き一応止まって話を聞くことにした。


「聞くだけ聞いてやる」


「じゃあさっそく、この世界に勇者が召喚されたらしいんだけどね?」


「は!? 勇者ってあの勇者か!? あの魔王を倒すことができる唯一の存在の!!」


「え?ああ、まあ、そうだよ。でそれが今回は異例中の異例で28人も召喚されたんだ」


...... え? 勇者ってそんなにも一気に召喚することなんてできたっけ? 少なくともどんな物語でも勇者は多くても3人だった。つまり......


「嘘だな」


「嘘じゃないよ!? 本当の話だからね!?ちょ!なにさ、その胡散臭いものを見るような目は!? ......もういいよ、で依頼の話に戻るんだけど3日後にその勇者たちがセイラ聖王国の学院に入学することになったんだ。そこでその勇者の監視を君にやってもらいたい」


「......具体的には?」


「君もその学院に入学して月に一度でいいから僕に報告してほしい。一応僕たちの天敵でもあるからね」


ふむ、学院に入学か。まあ、面白そうだからいいか。


「いいだろう。その依頼受けよう」


「あはは! 君ならそう言ってくれると思ったよ。あ、連絡するときはこの魔法具を使ってね」


そう言ってエルは俺に四角い両手ほどの魔法具を渡してきた。ちなみに魔法具の意味とはそのままで魔法が込められた道具のことだ。大方これには『通信』の魔法が込められているんだろう。


「じゃあね!」


俺にその魔法具を渡した後エルはすぐ去って行った。

ちょっと待て! 使い方を聞いてないぞ!!!!





こんなこともあって今、セイラ聖王国にいる。

え?魔法具の使い方? そんなもの奴の顔を殴ってから聞き出したぞ?


「うーむ、やっぱりこれからも暮らしやすくしていくためには冒険者になるのが一番か。入学金も用意しないといけないしな」


そうなのだ、俺は入学金がいるなんて話は奴から一切聞いていない、だから俺が学院に行ったときにお金は? と、聞かれてしまい、恥をかくはめになった。

とりあえずエルしばく。


そして冒険者ギルドを探しているとなんだか大きい建物があった。


「もしかしてこれが冒険者ギルドか?」

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