第三話 イケメン転入生は…
俺の名前は「神谷 祐」。まあ、予想通り「ボッチ」だ。さて、前回シリアスはさんだから、今日は静かに過ごした…
「今日、転入生が来るらしいよー!男子だって!」
「へー!イケメンだといいなぁ!」
…現実は、うまくいかないものである。
イケメンかぁ…死ねばいいのに。
リア充は「ボッチ」の敵である。
…転入生、爆発しないかなぁ…
イケメンといえば、『あいつ』を思い出すなぁ…まあ、もう昔のことだし、関係ないか。
今日は教室がうるさそうだな…まったく、いつも静かな俺を見習ってほしいものだ…
「転入生の『才河 秀』君です。入ってきてー」
そう思っていた時期が俺にもありました。
才河…?あの「才河 秀」だと…?まさかな…きっと人違
「どうも、『才河 秀』です」
いじゃなかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
本当に本物の「秀」だ…
とりあえず、気づかれないように…
「ん?あ!祐じゃないか!久しぶりだなぁおい!何年ぶりだ?とりあえず、会えて良かった!また一緒に遊ぼうぜ!」
こいつはぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
空気を読め!バカか!
くっそ!あとでいろいろ言っとかなきゃ…
ーーーーーーそして放課後ーーーーーーーーーー
「よう、祐!今日一日中質問ぜめにあってさー!」
おっと、紹介がまだだったな。
こいつは「才河 秀」イケメン、成績優秀、スポーツ万能、文武両道、頭脳明晰、周りに大人気、信頼抜群という、絵に描いたような超完璧人間。しかもそれをすべて、無意識かつ何の努力もせずやってのける。そして…
俺の幼馴染だ。
一度引っ越したのだが、また戻ってきたらしい
「おーい。さっきから読者とばっかり会話するなよー」
…
「お前、さっき何で話しかけた?」
普通なら、空気が読めなかった、と考えるだろう。その場の状況を一目見ただけで判断するなど、さすがに無理だろう。…しかし、こいつじゃなければ、の話だ。俺とつるむぐらいだ。こいつも過去にいろいろある。そんなこいつに、
『空気が読めない』など、『ありえない』のだ
「…祐、お前、まだあのときのこと、気にしてんのか?だから、『お前が大嫌いなボッチ』に、わざわざなったんだろ?」
「…やっぱり、わざとか。」
「お前は、悪くない。祐は、幸せになっていいんだよ!」
こいつは、俺のすべてを知っている。俺の過去も、すべて。
「気休めはいい。俺は、お前に…秀に、何を言われようと、今の生活をやめる気はない。」
「…そうか…だったら俺は、全力でお前の邪魔をする。」
…は?
「祐をボッチじゃなくして、お前に幸せになってもらう。」
…おい、ってことは…
「何で、そこまでして…」
「俺には、その義務がある。」
……
「約束、だからな」
義務?約束?何のことだ?
…ただ、わかっていることは…
「俺は、本気だ。」
こいつが、「最強の敵」だってことだ。
皆さん、こんにちは!またまた白神零鬼です!ちなみに、「白神零鬼」の読み方は、「しらがみ れいき」です!死ぬほどどうでもいいですね!あと、第一話のあとがきで、「この話は、僕の実体験を元に書いているよ!」と言ったのですが、さすがに転入生うんぬんはフィクションです。しかし、「ボッチで平気なふりをしているが、本当はボッチが嫌だ」という、この物語の大前提は事実です。そして、主人公の過去には、僕の黒歴史を元に書くかもしれません。まあ、まだ決まっていませんが。では、そろそろ。また次話でお会いしましょう!