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三国奇譚  作者: 村吉政勝
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黒い刃傷

劉備軍が南下していた。あたり一面は黒い煙が巻き上げ川は血で染まり死体が積み重なり異様な空気を漂わせていた。。


北からの黒い服を纏った兵の刀に一度、斬られるとみるみる傷口が化膿して塞がらなかった。血が吹き出し傷口が広がり皆、殺してくれと懇願する始末だ。


劉備が雌雄一対の剣で黒兵に対し民を守りつつ逃げている時だ。趙雲が少し離れた時に突然、黒兵達が殺到して劉備を斬りつけた。

「ぐふぉ、う。。」


「主君!!!」

趙雲がかけ戻り黒兵を蹴散らした。。

「常山、俺を殺せ!皇帝の血が汚れる。このまま、忌々しい呪いで死ぬよりお前の手にかかって死んだ方が楽だ。殺せ!」


「後主君!」

趙雲は劉備を守るれなかったのに泣き伏せた。

その時、あっと

黒い刃が殺到した。。。


しかし、何処からともなく弓矢が黒兵に打ち込まれ黒い軍隊を蹴散らした。諸葛亮の精鋭部隊が到着したのだ。

「孔明先生!」

劉備と趙雲の前に諸葛亮が悠然と立った。。

「孔明、俺はもうダメだ。この呪いは解けない。こんな、灼熱の様な傷の痛み耐えられない。殺してくれ!」


諸葛亮は平然と口を開いた。

「主君、これは黄巾党の呪術でしょう。私にお任せ下さい。南華仙人の秘術は熟知しています」


諸葛亮は銀杯を取り出すと線香を灯し銀杯に札を入れ燃やし始めた。孔明は何やら呪文を唱え出した。


「この呪術を解くには英雄の血が必要です。趙雲将軍、あなたの血を少し取らせてくれないだろうか?」

「承知!」

趙雲は剣で指先を切って杯に血をたらした。

孔明は再び呪文を唱え祈り始めた。

そして、銀杯の血が燃えたぎり始めた。。

たちまち銀杯にブレスが生じた。


そのブレスは劉備の傷口に注ぎこまれていった。

劉備の傷口が塞がっている。劉備の意識が途切れた。

「主君!」


孔明が静止する。

「大丈夫。主君は眠っているだけです。早くここから離れましょう。頼みます、趙雲将軍」


劉備を馬車に乗せると

劉備達はここから南へと向かって離れていった。


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