セイブツガ
僕が見ているのはセイブツガ
チラチラと舞う雪の中
肩を寄せ合うように集まるスズメたち
やっぱり今日も窓の向こう
フレームはいつもと同じ
つまり使いまわし
たとえ雪が地面に触れても
スズメがどこかへ飛び立っても
それは一瞬一瞬のコマ割りを
ただ繋げていった結果のもので
スズメのはばたく速度と
僕がまばたきする速度と
たまたまに同期せず
続けて観測できたという
ごく単純なその結果
もしも
スズメのはばたく速度と
僕のまばたきする速度が
一定のリズムで重なれば
それはまるで
息を止めたように
氷漬けにしたように
一瞬止まるということを
永遠に続けることができるのだろう
それはそれで楽しい
でも
見ている僕は
生きているのかい
ありがとうございました。