表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/51

オオカミ

 あのスキルマニアの富豪なら、犬を手なずけるアイテムを持ってるかもしれない。

俺はそう踏んで、急いで富豪の所までやって来た。


「お前は……!」


 門番に光の剣の下りを説明し、中に入る交渉をする。

一旦屋敷の中に消え、しばらくして戻ってきた。


「入れ」


 意外とあっさり中に入ることが出来、少し拍子抜けした。

以前この富豪からぼったくった為、向こうは会うことを渋るかも知れないと俺は予想していたからだ。


 だが、もっと重大な点を俺は見落としていた。

突然、背後から剣を突きつけられた。


「貴様がここに現れた日、死者の首飾りが盗まれた。 こちらが気づいていないとでも思ったか?」


「……!」


 しまった……

俺はそのまま屋敷の地下に連れて行かれた。






 部屋の一室に通されると、門番に思いっきり殴られた。


「がはっ……」


「痛めつけられたくなかったら、死者の首飾りを返すんだ」


 もうとっくに換金されてるハズだ。

そもそもスラムの少年を売るつもりはねー。


「……知らねーよ。 証拠は?」


「お前が時間稼ぎをしていたのが何よりの証拠だろう!」


 再度殴られる。

衝撃で目から火花が散った。

くそ、このままじゃサントバックにされちまう。

その前にこんな所で油売ってる場合じゃねーし。


「死者の首飾りなんてどうでもいいだろ! それより光の剣について教えてやるから協力しろっ」


 俺は屋敷に響き渡るくらいでかい声を出した。


「黙れ小僧っ!」


 だが、しばらくして階段を誰かが下りてくる音がした。


「貴様、光の剣について知っているのか?」


 現れたのは富豪だった。

どうやら俺の声が届いたらしい。

この機を逃す手はない。


「光の剣の在りかを教えてやる。 そのかわり、条件は2つ。 まずこっから出せ」


「門番、下がれ」


 富豪に命令され、何か言いたげだったが、門番は持ち場に戻って行った。


「オッケー、もう1つはあんたのコレクションの中から、犬を手なずけるアイテムを借りたい」


「……いいだろう。 ドッグブリーダーのスキルのブレスレットがある。 それを何に使う気かは知らんが、少し待ってろ」


 富豪がブレスレットを持ってきて、俺に手渡した。


「……地図か何かあるか?」


 俺は光の剣の在りかと、それを知るに至った経緯を説明した。

さすがに死者の首飾りを使ったとは言えないため、図書館の本に書かれていたのを偶然見つけたことにした。


「雪山を越える必要があるのか……」


「あんたなら国中の登山家を集めて山越えチームを編成できんだろ」


 それでも無理なことは知ってるけどな。


「山越えに犬を使う気か?」


「……」


 ルートがバレたら競争相手が増える。

俺は黙って屋敷を出た。






 ドーモ君と合流し、次に犬を探すことになった。

ちなみにこの世界の犬と言えば凶暴なオオカミを差す。

レンガの街の更に奥の西の森に生息しているらしいが、集団で狩りをするとの情報を協会から入手した。

 中でも洞穴に住む「ウルフギャング」と呼ばれるオオカミ集団は数多の冒険者をその牙にかけており、高額の懸賞金がかけられている。






 レンガの街の建設作業は再開しており、職人たちの脇を通る。

前と違うのは、敵の襲撃に備え兵士が見張りについている点だ。


 西の森にやって来た。

俺はまずナイフを装備し、索敵スキルを発動させる。

外敵が近くにいれば、地図上に赤い斑点が浮き出てくる。

現時点で地図上には何も浮き上がってこないため、周辺に敵はいないようだ。

俺たちは森の奥に足を踏み入れた。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ