表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
練習VRMMO  作者: 123456789
5/14

005:

 今日のゲーム開始よりすでに9時間が過ぎた。

 リアルではその半分の時間かせ過ぎた計算になる。

 防具の画期的なコーティング剤で、建前的には現在試作中の物をイベントの景品にしていた。このゲームの特徴である運営に任せっきりじゃないゲーム内のイベントなどは多くの参加者が集まる。

 三人組の面々は、腹が減って倒れそうなところを素材屋のライに発見されて危うくそのまま町中で死に戻りする羽目に陥りかけていた。

 さすがに二度目という事も有り、ライも微苦笑しながらお握りを渡す。

 三人で分け合う。


「なんか、ライとはこんな縁ばかりだな」


「ウルカだ」


「ヒリュウだよ」


「素材屋のライだ。弁当ぐらい買えないのか?」


「考えがなかった。金はあるのだがな、何故なのか腹が減ることに気づきにくいのだ」


「うんうん。全く持って困ったことだね」


「しかも、弁当屋がない」


「このゲームにはかなりの料理店やチェーン店が関わる、公式ページなどにも広告が載っているしな、美味い飯屋は見付けたか?」


「フリューリングがよい、夕飯はあそこ決定打」


「なら奢れ」


「おうし、ついて参れ」


 夕飯をレストランで食べ、しっかりと食事することにライも安心したらしく、5時間後の夜食、10時間の後の朝食の2回分のお持ち帰り寿司セットを購入した。


「いんじゃあなライ」


「好い素材が見つかるといいね」


「達者でな」


「お前らも空腹には気をつけろよ」


 挨拶をして別れ、やっとのことで町に戻ったことを思い出す。


「あ!」


「ん?」


「どうした」


「アイテム保管場所を忘れていた」


「あ~」


「迂闊だった」


 一応銀行はあるのだ。主にアイテムの保管、金銭の保管、将来実装される課金アイテム保管などだ。


 ☆☆☆


 不要なアイテムを預け、10万Gの資金を山分けし、これの一部をもって残りは保管、銀行は貸し出しと預かりのみの役割だが、24時間営業中だ。

 三人とも資金についての相談を銀行側としたら、マイオークション、共同バザーへの出資、この出資の金額が一定に達すると出品が一つ増える。

 資金的に余裕のある現在でも、一つ当たり1万Gはやはり大きい、二つなら2万Gだ。装備の購入が遅れる計算になる。

 レドには不要の話だが、資金的に余っているのでどうせならと思い2万G出資した。


 ■■■

 緊急ミッション

 内容:

 銀行強盗を捕まえて

 成功報酬:

 銀行側より提供

 失敗報酬:

 なし

 ■■■

 店内にいたプレイヤーのほとんどが硬直し、ボケーとみていたが、銀行強盗らしい覆面の筋骨隆々のマッチョ男が数名が押し入る。

 直ぐに対応するようなものは居ないはずだったが、銀行強盗の入る場所から近いプレイヤーに強盗が棍棒を向ける。

 襲ってくる強盗に、そのプレイヤーは冷静に武器を装備し、これを回転させて強盗の喉のみを切り裂いた。

 信じ難いほどの力量らしく、強盗の一人を片付けると、近くの強盗仲間が代わりに襲う、大鎌を振るい、一撃で心臓に鎌先を食いこませ、また一人を屠る。

 銀行員も、強盗も、このプレイヤーを除いたプレイヤー達も、呆然と見ていた。

 一番身軽なウルカも再起動し、視線の集まるプレイヤーより離れた強盗の武器を持つ手の甲に棒手裏剣を投擲し、それと一緒にレドのクロスボウの矢が強盗の喉を射る。

 残った最後の強盗は、自暴自棄になったのか、弱そうなウルカに向かって手斧を投擲しようとした。

 その顔面にヒリュウのハルバードが深々と突き刺さる。


「やるじゃないあんたたち」


「慣れているのか、ああ。ウルカだ」


「ヒリュウだよ。あっちがレド」


「レド?えーと。もしかしてだけど調教用アイテムとか持っていない?」


「ああ。テイム用アイテムか、それならあるぞ」


「しゃぁ」


 冷たいクールな外見とは違い、活発な性質らしい。


「じゃあ。10万出すわ」


「リーダー代理」


「レド」


「まあ、使い道があるのかは詳細を聞いてからでも遅くはないのではないか、買って損したというのは嫌な気分だしな」


「慎重な代理さんね。確かに悪くはない提案だわ。よろしい。詳細を教えてもらえる」


 ■


「なるほど~エルダー用、うんOK。買おうじゃないの」


「じゃトレードするぞ」


 アリサと名乗った女プレイヤーとテイム用アイテムをトレードし、10万を受け取った。


「ありがとさん♪」


 クールな容姿とは違い、明るく活発なプレイヤーらしい。

 その後銀行員からお礼にオークション、バザーの一ランク上の報酬を受けた。


 ■


 夜間は暇なのでログアウト、翌朝の06:00にログインした。

 朝方の朝食を三名で採り、朝方は店も開いていないのでプレイヤーの料理人が食事を提供、この美味しい料理があれば口コミで広がる。


「という訳さあねえ」


 昨夜のユーザーイベント、職人用の一品大会、その性能や利用価値を競うものだ。

 そのイベントで優勝したのは意外にもヒラメの商人用屋台だ。

 色々な物はあるが、さすがに屋台は斬新でもありながら、何やら古風な物が受けた。しかもこの世界の住人ともいえるNPC達もこの屋台には目付、ヒラメに交渉を望む。

 そんな訳でヒラメにはPC・NPCから屋台の交渉が持たれた。


「そこであんたたちには屋台生産に必要な木材を集めてほしいのさ」


「俺としては賛成だ」


「僕も賛成だよ。木材集めなんてよいクエストの様じゃないか」


「うむ。報酬が魅力的だ。よって賛成」


「満場一致で可決」


 食事の後は依頼されたクエストから、西側の山林マップに行く。

 エネミーは戦わず、ひたすら材料集め。

 スキル伐採、採取、採掘の三種類も取得しておき。


 ■〖イーニャ・西側山林09:00〗


 結構な量を集め、これを鑑定し、良質な物だけに選別してからレドたちはヒラメの露天商の場所に行き、これらの良質な材料を提供してた。

 2時間で高額な報酬は一人2万G、結構な収入になる。


 ■〖イーニャ・西側山林09:30〗


 西側の山林マップで救難の依頼をヒラメより受け、向かう。


「山林マップの最奥のダンジョン〖白虎の迷宮〗」


「いった事はないが、ダンジョンと言うのなら長期戦になる、他にも専用スキルも居る。誰か紹介してもらった方が良いのではないか?」


「ヒラメさん」


「もしかしてダンジョンの経験がないのかい?」


「経験って、何か変な響きだね」


「大人の話ではないのだからそれは置いて」


「あんたたちも馬鹿なことが言えるねえ。まああっちは天然のダンジョンだからねえ。天然系ダンジョン、人工系ダンジョンの二つ、この内天然系は自然の罠が多い、発見があれば助かるねえ。他にも索敵もこれは鉄板だね」


「どちらも持っています」


「他の二人はまさか持っていないとか言わないよねえ?」


「ないよ」


「持っていません」


「取りなさい!どうして持っていないの!鉄板中の鉄板よ!?」


 ヒラメさんがびっくりとした後に激高した。

 二人も素直にとり、スキル構成から変え始めた。

 ウルカ:スキル構成:スキル枠10

 武器スキル:忍者刀、手裏剣。

 防具スキル:布鎧。革鎧。

 魔法スキル:忍法。

 補助スキル:眼力、索敵、軽業、忍術の心得、忍法才能。

 生活スキル:採取、採掘、伐採、狩猟

 生産スキル:裁縫、革細工

 ↓

 武器スキル:忍者刀、手裏剣

 防具スキル:布鎧、革鎧

 魔法スキル:忍法

 補助スキル:眼力、索敵、軽業、忍術の心得、忍法才能


 ヒリュウ:スキル構成:スキル枠10

 武器スキル:ハルバード、クロスボウ(ヘビー)

 防具スキル:布鎧。

 魔法スキル:召喚(兵器召喚)

 補助スキル:召喚才能、魔法才能、魔法制御、魔力回復向上、

 生活スキル:採取、採掘、伐採

 生産スキル:鍛冶。木工

 ↓

 武器スキル:ハルバード、クロスボウ(ヘビー)

 防具スキル:布鎧

 魔法スキル:召喚(兵器&召喚獣)弱体化

 補助スキル:索敵、召喚才能、魔法才能、魔法制御、魔力回復向上。


 レド:スキル構成:スキル枠12

 武器スキル:剣、片手剣、弩

 防具スキル:布鎧、盾

 魔法スキル:付加

 補助スキル:眼力、発見、索敵、魔法才能

 生活スキル:採取、伐採、採掘

 生産スキル:調合

 ↓

 武器スキル:剣、片手剣、弩

 防具スキル:布鎧、革鎧、金属鎧、盾

 魔法スキル:付加

 補助スキル:眼力、発見、索敵、魔法才能


「後は装備も整える必要があるねえ。しかし、あんたたちは大した装備もないのによくここまでこれたねものね。」


「装備かあ」


「安心しな、☆+1の装備品でも強力な武装は作られているしね。」


「俺の場合は☆+2が使えるもしれません」


「Lvは?」


「1です」


「はぁ?」


「派生したのでLvタウンです」


「ああ。なるほどねえ。一次派生だったのかい」


「一次派生?」


「スキルはLv15になると一次派生としてLvダウンと引き換えに一つの派生スキル、一つの枠を手に入れる、これらからLv30になると二次派生になって派生スキルと共にLv15まで落ちる。これが派生スキルとLvダウンのものよ」


 三人も納得だ。


「じゃあ。装備を買いに行くわよ」


 ☆☆☆


 和風装備の店〖ブシロード〗

 召喚士の店〖ばはむーと〗

 戦士の店〖カデンツァ〗

 これらの店が一つの通りでの露店を開いていた。

 ヒラメが名付けた武装街、この立地での買い物は店に立ち寄るプレイヤー達の真剣な顔と、それらの店の店員たちの熱心な声に笑顔。

 生産組合のクラフト・クラフト・クラフト、通称【C】の主催したこの通りの設置は成功だった。

 ☆+1装備のコーティング済み☆+1+。

 ウルカ装備変更前

 武器:忍者刀、手裏剣

 防具:黒装束、ブーツ

 ↓

 ウルカ装備変更後

 武器:忍者刀+1+(物・魔攻+)棒手裏剣+1+(物・魔攻+)

 :属性手裏剣+1+(物・魔攻+)

 防具:黒装束+1+(物・魔防+)

 :頭巾+1+(物・魔防+)

 :革製の小手+1+(物・魔防+1)

 :消音ブーツ+1+(速度++)

 攻撃力:物・魔攻+×3

 防御力:物・魔防+×3

 速力:速度++×1


 ヒリュウ装備変更前

 武器:ハルバード、連射クロスボウ

 防具:フード付きマント、ブーツ

 ↓

 ヒリュウ装備変更後

 武器:ハルバード+1+(物・魔攻+)連射クロスボウ+(物・魔攻+)

 防具:フード付きロングコート+1+(物・魔防+)

 :シャツ+1+(物・魔防+1)

 :クロスガンレッド小手+1+(物・魔防+)

 :消音ブーツ(速度++)

 攻撃力:物・魔攻+×2

 防御力:物・魔防+×3

 速力:速度++×1


 レド装備変更前

 武器:ブロードソード、クロスボウ

 防具:厚手のクローズ、サンダル

 ↓

 レド装備変更後

 武器:ロングソード+1+(速度++)クロスボウ+1+(速度++)

 防具:アイアンヘルム+1+(物・魔防+)

 :クロスアーマー+1+(物・魔防+)

 :レザーアーマー+1+(物・魔防+)

 :アイアンブレストアーマー+1+(物・魔防+)

 :アイアンガンレット+1+(物・魔防+)

 :レザーロングブーツ&グリーブ+1+(物・魔防+)

 :アイアンバックラー+1+(物・魔防+)

 :ロングマント+1+(物・魔防+)

 攻撃力:なし

 防御力:物・魔防+×8

 速力:速度+×2


 ◇◆◇◆◇

 〖イーニャ・西側山林・白虎のダンジョン〗


「ここか」


 レドがそう呟く。

 リーダー代行のレドは、軽くロングソードとバックラーを持ちながらここに来るまでの障害物を思い起こす。


(天然のトラップか)


「ん、前に進むぞ」


 黒装束の女の子、忍者のウルカが声を出した。

 その後ろに連射クロスボウを握るヒリュウが、フードの先をずらし洞窟の中を見る。


「マスター?」


 声を出したのはヒリュウの召喚獣のドリアードだ。

 褐色の肌に顔をヴェールで覆ったインド美女風の木の妖精だ。


「いや、何でもないよ」


「ならよいのですが」


「レド、進まないのかい?」


 ヒリュウの言葉に、レドは厳しい表情で盾と剣を構える。

 これにウルカも忍者刀を抜く、ヒリュウはてにもつクロスボウを構える。


「マスター、私だけでは戦えません、是非エルダーを召喚してください」


「分かった」


「【召喚獣召喚】」


 ヒリュウから流れるMP、その光の粒子がエルダーを作る。

 現れたエルダーは、直ぐに気配を察し、ヒリュウの前に立つ。


「二体同時召喚は初めてだよ。」


「マスター、これ以上の魔力の消費は抑えてください」


「というと?」


「私とエルダーが倒れた後の戦い事です」


 こんなことを話すドリアードに悲壮な雰囲気はない、純粋に次の事を想定して動くのが良作と献策していた。その中には戦いで自分たちの身が危険なのも理解していたらしい。


「了解した」


「お喋りはここまでだ。どうやらダンジョンを守る番人の出現だぞ」


 ★<ゴーレム>


 ダンジョンの入り口で巨大化する岩石、3mを超えるほどの巨大な岩の巨人だ。

 グォォォォ‼

 接近したレドは片手剣のアーツを発動する。


「【ソード・ラッシュ】」


 一撃の斬撃、更に斬撃、加えて斬撃、追加に斬撃を繰り返し最後の決め技にツインスラッシュを出す為に剣のアーツを発動する。


「【ツインスラッシュ】」


 連続したアーツの発動でTPが激減するが、決め技を食らったゴーレムはノックバックする。


「まだ終わりじゃないぞ。【アンカー・シールド】」


 最後に盾のアーツを発動する。

 ヘイトを集めたことと、この【アンカー・シールド】の付加効果が生む。

 攻撃力上昇、防御力低下、速度低下を起こす。


「ウルカ、ヒリュウ、攻撃開始!」


 ウルカの手裏剣のアーツが発動する。


「【乱撃】」


 手持ちの手裏剣とTPを消費発動しアーツは、10個の棒手裏剣が放たれてゴーレムのHPゲージを削る。

 これと同じくしてヒリュウもアーツを使う。


「【狙撃一式】」


 同時発射された矢、ゴーレムに突き刺さりHPゲージを削る。


「【木香のコンツェルト】」


 エルダーの固有スキルのアーツが発動する。

 味方に対する全アーツ・スペルのクールタイム短縮のアーツだ。


「【世界樹】」


 ドリアードの固有スキルのアーツ。

 巨大な気が現れ、ダメージを負った者を回復する。


「【弱点看破】」


 レドの眼力アーツを発動した

 ゴーレム

 HP/???

 MP/???

 TP/???

 実力比較:これぐらいはそれなに勝てるモノだ

 耐性/弱点:土属性+++、木属性---

 上昇/低下:攻撃力+、防御力-、速力-

 使用中のアーツ/スペル:なし

 次々とアーツを発動し、面々と召喚獣の二人。


【木香のコンツェルト】のおかげでクールタイムがの時間が短縮の効果から直ぐに回復した。


【ソード・ラッシュ】【ツインスラッシュ】【アンカー・シールド】の三つを繰り出すレド。


【乱撃】を繰り出すウルカ


【狙撃一式】を繰り出すヒリュウ


 こういったアーツガンガン使い、TPが切れそうになればレドの自家製TP回復ポーションで回復していた。


【ゴーレム】のHPゲージがガンガン削られる。


 反撃の拳をレドにぶつけるが、レドは見切ったように回避する。

 速力が低下しているので元々早くもない動きがあっさりと避けられる。

 2割を削った頃。


「【マッスル・アーマー】」


 ゴーレムがアーツを使う。

 レドの眼力アーツから攻撃力+、防御力+の効果だ。

 レドの盾アーツによる防御力上昇、防御力低下、速力低下の効果から直ぐに分かる。


「戦術続行!」


 仲間に方針を伝え、クールタイムを短縮されたアーツを使う。

 剣、片手剣、盾のアーツ、手裏剣のアーツ、クロスボウのアーツだ。

 攻撃の苦手な木の精霊の二体は現状維持の方針だ。

 減少するボスのHPゲージ。

 4割を減少すると。


「【ハイ・マッスル・アーマー】」


 眼力アーツによる効果看破。

 攻撃力上昇+2、防御力上昇+2の二つだ。


「戦術続行!」


 レドの現状維持の方針に、二人も変更なしの現状維持方針を受け入れる。

 攻撃が行われるが、上昇、低下の際限なく行われる。

 攻撃力は既に+6を超え、防御力は±0、速力は-3だ。


「おーい。誰か上昇・低下のリセットは出来ないか」


「それなら僕の弱体化の魔法スキルがあるよ?」


「よし、ヒリュウは弱体化のスキルで攻撃力ひたすら下げてくれ、所謂攻撃支援だ」


「了解だよ」


「そろそろ戦術変更か、ウルカは忍法に切り替えてくれ、メインは木」


「それならドリアードとエルダーにも攻撃に参加してもらえばよくないか」


「いや、召喚獣の二人には攻撃には参加せず、それ以外の行為を頼みたい」


「俺、頑張る」


「はい。了解しました」


 動きが鈍いゴーレムの攻撃を身軽に避けるレドの説明もあってか、それぞれが納得し、必要最低限の消耗だけでこのゴーレムを倒す気らしい。

 HP・MP・TPは自然回復するからだ。


「【木遁の術】」


 使われた魔法スキルのスペルよりゴーレムの足場束縛される。


「(確かに必要ないな、後は適当フルボッコか)」


「【アタック・フォール】」


 ヒリュウの攻撃力DOWNにより-2された

 優位に立つレドたちに、ゴーレムは足が動かないために手を動かし鈍い動きでひたすら殴ろうとするが、攻撃が済むと、射程範囲から飛び退くのでゴーレムの攻撃は当たらない。


 レドのアーツ、ウルカの忍法のスペル、ヒリュウの弱体化のスペルにより不利な状況で6割を割る。


「【ロックン・ウォール】」


 使われたアーツにより、ゴーレム周辺に岩の壁が作り出す。


「ヒリュウ!ハルバードアーツ!」


「了解、壁破壊行きま~す」


 クロスボウからハルバードに持ち替えたヒリュウが全速力で走り、壁の前でアーツを発動した。


「【フルスイング】」


 一回転からのフルスイングの一撃で、壁の一部が破壊された。

 現れたゴーレムが拳を振るおうとする前にレドがヒリュウの横を過ぎる。


「へいらっしゃい」


 レドが声を出す。茶化したような声だが、ゴーレムの拳がレドのバックラーに直撃した。

 攻撃力が低下していた事も有ってか、それ程のダメージは受けずに済み、直ぐに世界樹からの治癒スペルが飛ぶ。回復したレドはさらに壁になるべくゴーレムの拳に二つのコンボアーツを使い、これを受けたゴーレムは後退する様にノックバックしそうになるが足元には樹木が捕まえていた。

 結果としてバランスを崩し、ゴーレムは両手を大地に付ける。


「ウルカ、ヒリュウ全力攻撃!」


 手裏剣のアーツ、ハルバードのアーツ、忍法のスペル、弱体化のスペル。


「【乱撃】」


 手裏剣が10個投擲される。


「【フルスイング】」


 全力の一撃が繰り出される。


「【風遁の術】」


 乱撃の直後に使われ、風がゴーレムを包む


「【アタック・フォール】」


 フルスイングの直後に攻撃力低下が行われる。


「【乱風】」


「【アタックブレイク】」


 レドの知らない術が使われた。

【乱風】はゴーレムを周辺に暴風が吹き荒れる。その一つ一つの風が壁を壊すフルスイング並みの攻撃力を持つようだ。

【アタックブレイク】は攻撃力低下を引き起こし、フルスイングを上回るダメージを与えた。


 4割残っていたHPゲージを、アーツ・スペルが削り2割が削られる。

 残る2割になると、ゴーレムは何かしらのアクションを起こすはずだが、体勢が崩れたところに攻撃の直撃の為なのか、体勢が崩れているので動かない。


「レド、アーツ、スペルの順で攻撃しろ」


「了解!」


 剣のアーツの【ツインスラッシュ】を使った後に付加スペルを使い自らに防御力を上昇させる。


「『護りの剣』取得?」


「【護りの剣】」


 使われた特殊の術を使う。

 味方全員に剣の紋章の盾が現れる。

 スペルのクールタイムの完了を待ち。


「【ソード・ラッシュ】」


「【スピード】」


「『速の連撃』取得」


「【速の連撃】」


 ソード・ラッシュの様な4連続攻撃、その一つ一つの攻撃に自らの速力がガンガン上がる。


 残った2割のHPゲージを激減させ、残り1割だ。


「フルボッコタイム」


「真面目にしろ!」


「僕としてはそんな砕けた感じが良いね。」


「ヒリュウ!」


 ウルカの怒りの声に、ヒリュウは肩をすくめて黙りかけたが再び口を開く。


「ウルカは真面目過ぎるんだもう少し力を抜かないと」


「全力で戦うからこそ面白いのではないか」


「その気持ちはよくわかるよ」


「であろう。だからこそ今はクールタイムを待つしかない」


「うん。思いの外切り札の場合は困るね」


「ああ。必殺技か」


「切り札の方が良くない」


「いいや。必殺技だ。そっちの方がカッコいい」


「え~切り札の方が悪役ぽくていいけどなぁ~」


「おい馬鹿二人、ゴーレムさんが立ち直り始めたぞ」


「おっクールタイム完了」


「同じく」


「調べたところアーツスペルらしい、その項目が入っていた」


「んじゃ片付けようか」


「うむ。強くなかったなこのボス」


「レドが一撃貰ったばかりだね」


 最後の全アーツ、全アーツスペルを使いゴーレムを倒す。


『ゴーレムを倒しました』

『これよりダンジョンの入り口が開きます』

『ダメージを受けたのでボーナスアイテムが減少します』

『お疲れ様でした』


 武器スキル:剣、片手剣Lv→5。弩Lv→10

 防具スキル:布鎧、革鎧、金属鎧Lv→3。盾Lv→5

 魔法スキル:付加Lv→12

 補助スキル:眼力、発見Lv3、索敵Lv→10。魔法才能Lv→12

 武器:ロングソード+1+(速度++)クロスボウ+1+(速度++)

 防具:アイアンヘルム+1+(物・魔防+)

 :クロスアーマー+1+(物・魔防+)

 :ハードレザーアーマー+1+(物・魔防+)

 :ブレストアーマー+1+(物・魔防+)

 :ガンレット+1+(物・魔防+)

 :ロングブーツ+1+(物・魔防+)

 :バックラー+1+(物・魔防+)

 :ロングマント+1+(物・魔防+)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ