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射!~Kyudou~  作者: ココロ丸
4/23

きっかけ

こんにちは!

それでは、登場人物を1人ずつ説明していきます!



〇白野 雪


●静かでクールな性格。中学時代の成績はとてもよく、誰もが進学校に進むのだと思っていたが、まさかの工業高校。県内で1番偏差値の高い工業高校だが、進学校に行かなかったのには訳があるらしい・・・。

幼い頃に弓道のインターハイを見たのをきっかけに高校で弓道を始めるが、なかなか思うように行かず、日々苦悩している。カーリーが来てから、その苦悩は増えたような・・・?

「・・・はい、入部届け・・・」

「早っ!」



朝練を見学し、来日2日にしてカーリーは弓道部に入部するつもりらしい



「まぁ、僕が口出しすることじゃないけど・・・じゃあそれ、顧問の浅野先生に渡さないとな」

「・・・誰?」

「うちの担任の先生でもある人だよ。ていうか、転校生って先生と一緒に来るもんだろ?」

「確かにもう教室にいていいのか?まだ俺達3人しかいないけどさ」


朝練が終了して教室に戻って来たが、誰もいなかった。だから今は僕と隼人とカーリーの3人だ



「・・・・そういえば、職員室に行かないと。・・・忘れてた」

「あほ、早く行って来い!」

「・・・雪も来て」

「はぁ?僕も?なんで?」

「場所が分からないんじゃね?そうだよね、カーリーちゃん?」

「・・・そう。あと、呼び捨てで構わない、隼人」


そう言われた隼人はバックを叩きながら発狂していた・・・。いや、女子が少ない工業高校ってやっぱ怖いわ。


「あー、じゃあ行くか?職員室」

「・・・うん」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「おはようございます浅野先生」

「おお、おはよう!雪に・・・カーリーさん?」

「・・・おはよう」

「お前、先生に対しても先輩に対しても敬語使わないんだな・・」

「君がアメリカから来たカーリーさんだね?あ、雪。案内してくれたのか?ありがとう」

「いえ・・・」

「二人は実は兄妹らしいな!いや~、人のつながりって凄いものだな!」


ガハハと先生は笑っている



「・・・・入部届け」

「え?・・・ほう、我が弓道部にか!」

「朝練を見学して、入りたいって言い出してですね・・・」

「そうか!よし、入部を認めよう!」

「・・・うれしい!」

「お、いい顔だ!これからよろしくな、カーリーさん!」

「カーリーでいい。・・・よろしく、浅野」



なんだかミスマッチな2人に見える・・・。

ていうか先生、分かるのか・・・カーリーの表情



「お?そろそろ時間だな。行くか、教室に!」

「みんなびっくりしますよね、きっと」

「そうだなぁ・・・でも、みんないい生徒だからすぐに仲良くなるだろ」

「・・・・緊張」

「いや、そんな顔には見えないんだけど・・・」


無表情にしか見えないぞ、僕には・・・

先生ぐらいの年になると見えるものも増えるのかな?先生40代だし


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ガララー・・・


「はーい、席につけー・・・ほら、雪も席に」

「あ、はい」


カーリーも先生と一緒に教室に入って来たため、教室からはざわざわと声がする


「・・・あれが噂の転校生?」「やばい、かわいい!」「か、髪が金だぞ・・・」「美女や・・・」



「はい静かに!今から紹介するから落ち着け・・・主に男子!ったく・・・じゃあ、自己紹介を」


「・・・カーリー、ウィルソン。・・・カーリーと呼んでほしい。よろしく・・・」


ん?そういえばフルネームは始めて聞いたな。


「じゃあ・・・雪の隣でいいよな?」

「・・・うん」



僕の席は一番後ろで、教室の隅だ。窓から空も見えていい席なんだが・・・


「・・・雪」

「なんだよ」

「・・・・なんでもない」


カーリーが隣だとどうも調子が崩れそうな気がする・・・



「えー、今日は部活動が出来るが、夏休み前には期末もあるからな?勉強もしろよー!はい、じゃあホームルーム終わり!」



浅野先生は何でもすばやく済ませる。終礼もこんな感じでかなり早い。



「ねぇねぇ、なんで先生は雪の隣を指定したの?」「ねぇどこから来たの?」「お昼一緒に食べない?」



教室の・・・主に男子がカーリーの席を囲んで質問攻めにしている



「・・・雪とは兄妹。同居。」

「・・・・・・・・・」


・・・・・あれ、みんな凄い顔で僕を見てるけど・・・



「「血祭りじゃあああああああああ!!」」


「うわあああ!?な、なんで!って、どっから持ってきたそのノギスぅぅぅ!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



キーンコーンカーンコーン



「カーリー、売店でなんか買ってこないと昼飯ないんだけど」

「・・・・行く」


「でも、カーリーが廊下にでると注目の的じゃない?」

「・・・なんだかもう慣れた」



と、綾乃が言う。休み時間に僕の話題ですっかり意気投合したらしい。幼馴染だし、綾乃しか知らない僕のことをカーリーに言ったんだろう・・・


「じゃあ、3人で行くか?あ、隼人、お前も行くか?」

「おお!お前なら誘ってくれると思っていたぜ!いやー、声掛かるの待ってて良かったぁ」

「・・・隼人も変わってるな・・・」




売店でパンを購入し、僕ら4人は教室になんとか戻ってきた。そう、なんとか・・・



「ったく、同人誌クラブの人たち怖すぎるだろ・・・」

「まったくだ・・・隼人のオタク度を酷くした感じだな・・・」

「ほんとそうね」

「・・・そうなの隼人」


「違うわあああ!雪、綾乃、変なことカーリーに吹き込まないでくれ!」


焦ってやがる、このオタク・・。確かに隼人は同人誌クラブの人達みたいに廊下で写真撮影をお願いしたり、「デュフフ!」とか言わないけど



「・・・私は這いよれ〇ャル子さんが好き」

「「え?」」


カーリーは確実にそう言った



「そ、そうかカーリー!俺も結構好きだぞ〇ャル子さん!OP良いよね!」

「・・・2期のOPが好き。」

「おお、同志よおおお!」



な、なんだこいつらは・・・・



「ま、まさかカーリーもオタクだったなんて・・・知ってたの?雪?」

「・・・いや・・・衝撃だよ僕も。想像できるか?普通」



昼休み、昼食を食べながら、僕と綾乃は2人の会話を聞きながら、若干冷ややかな目をしていた



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「はい、じゃあ部活と勉強頑張れよ、以上!終わり!」


浅野先生の高速終礼で、みんな早々と教室を出て行く。



「ああ、雪!ちょっと待て!」

「はい?何ですか?」

「すまんが、今日も部活に顔を出せなくてな・・・カーリーのことだが、葉月に指導を付かせるから、そうみんなに伝えておいてくれ。まずは射法八節の説明で良いから」


「分かりました。」

「・・・・・・雪?」

「あ、行こうかカーリー」

「・・・・うん」


確かに、基本は葉月先輩が良い。葉月先輩は弓道関係の本を読み込んでいて、博識だ。同じ女子ということもあるし、指導しやすいだろう





ガラララー・・・



「こんにちはー!」

「・・・・こんにちは」


道場には葉月先輩と先に教室を出た隼人が居た。


「こんにちは」

「浅野先生と何話してたんだ?」

「あー、えっと、先輩。先輩がカーリーの指導にあたることになりました。先生の指示です。」

「あらそうなの?分かったわ!よろしくね!」

「・・・・よろしく葉月」

「ふふふ」


葉月先輩うれしそうだ。一年生は女子が入ってこなかったし、カーリーが入部してくれてうれしいんだろう


「・・・さて、着替えるか・・・あ、カーリーの着替えないな」

「・・・ない」

「私のを貸すわ、あ・・・少し大きいかしら?」

「確かにカーリーは160ないくらいで先輩より小さいですけど、胸の大きさは先輩より」

「やめといたほうが良いよ、隼人君?」

「あ、水谷先輩!」

「・・・殺すわよ、隼人君。あと水谷君も!」

「どうして僕も・・・」


「「こんにちはー!」」



竜と鹿本先輩、井田先輩だ。



「・・・・さて、全員揃ったし、早く着替えて練習をしましょ!」

「・・・・着替えたけど、少し大きい。」

「あー、やっぱし少し大きかったね。明日から自分のを持ってくると良いわよ!」

「・・・少しむn」

「やめてけカーリー、死ぬぞ」


言いかけるカーリーを僕は瞬時に止めた


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「あらためて紹介します。新しい部員のカーリー、ウィルソン!拍手!」


パチパチとみんな手を叩く。


「さて、拝礼・・・カーリーには教えてないわね・・」

「・・・昨日見たから分かる」

「え?そう?・・・じゃあ」


・・・・・

パンパン・・・・

「「お願いします!」

「・・・おねがいします」



揖や礼といった初心者にはややこしいのが拝礼だが、カーリーはよくできていた。

・・・ほんとに今朝のを見ただけで覚えたのか?



そんなこんなで、カーリーにとって初めて文化交流・・・弓道が始まった!



今回はそんなに分からない用語はなかったですかね?


揖は、「ゆう」と読みます。約15度ほどの角度で頭を下げることです。

礼は45度ですね

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