前編
読んでくれたら幸いです
今日は冬の中でも特に寒い日。そして、僕の覚悟を決めた日。今日で片想いは終わらせる。玉砕してでも彼女に告白する。今日は二人で買い物をしようと誘った。帰りに告白をするつもりだ。高一からの片想いなんて辛いな。やっと覚悟を決めたのが高三の冬って遅すぎだな。
「ごめーん、待った~~?」
「別に待ってないよ」
「よし、じゃあ買い物に行くぞ。古市猟奇」
「ハイハイ」
こんな風に一緒に買い物が出来るのが最後かもな。彼女は、嶋一葉。僕の通っている高校でもトップ3に入るほどの人気っぷりだ。僕は彼女と出会ったのは、高一の時。高一の頃から交流がある。
「猟奇ー、今日はCD買いに行こー」
「何か新しいアルバム出てたっけ?」
「新しいアルバムを探しにいくの」
「なるほど、」
僕達はCDが売っているCDショップがある総合デパートに入った。ゲームセンターや映画館、他様々なものが混在としているデパートだ。
「私はCDショップに行くけど猟奇はどうする?」
「特に行きたいところはないから付いてくよ」
「そっ...」
妙に素っ気ない介しだった。一葉はCDショップに行くとそそくさと色々と見ている。僕はぶらぶらと見てるとするか。
「ごめんねー、遅くなって」
「何か気に入ったCDはあった?」
「うんっ」
「この後どうする?」
「ご飯食べよー」
「そうするか」
その後は、ご飯を食べた。その後は、デパートを出て町をぶらぶらと歩きながらしていた。時間を見ると六時近くなっていた。
「猟奇ー、家に帰る前に公園で休もー」
「分かったよ」
決めた。公園で告白する。たとえ、一葉にどう思われようとも。公園で休むこと少し、覚悟を決めて言おう。
「一葉、僕君に言いたいことがあるんだ」
「なーーにーー?」
「僕と付き合ってくれないか」
「えっ…………」
「一葉ごめん。驚かす気は無かったんだ。でも、どうかな?」
「…………ごめん、私猟奇を異性として見れないよ」
「そっか。ならもう、お出掛けも今日で終わりだ。告白して振られた相手とお出掛けする寛容さは僕にはない」
「わかった……」
「今までありがとう、一葉」
僕は一葉にきちんと言い残して走った。全速力で走った。独り暮らしのアパートに飛び込むように入った。涙が止まらなかった。覚悟はしていても現実におきると辛いんだな。
「さようなら、一葉」
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