プロローグ 有り得ない出会い
これは二次で掲載していたモノを、一次として作り直せないかと挑戦中のモノです。
大変判り辛いモノとなってしまいます。
私自身が素人である事と、思い描けるがままに、思い浮かぶがままに書き綴るモノです。
余り高度な事を言われても、お応えしきれません。
求められると私自身がフリーズいたします。
罵声を浴びせられても同じく・・・
好きな様に描かせて頂いております。
そうしないと書く事すら出来ません。
「貴方に、名前を上げる」
その言葉から、世界は始まった。
「貴方の名前は、デュオ。
私と同じ意味を持つ名前よ。
だから、貴方がこの名前を名乗るのであれば、それは私と貴方の繋がりを意味するの」
そう言って、抱き締められた。
暖かく、小さな鼓動に満たされた。
そこから、世界は広がった。
そこは無機質な空間。
様々な機器が立ち並び、様々な色が、光が、満ち溢れる。
最も多くを占めるのは、赤。
ぬらりとして、黒にも近く、徐々に広がりを見せている。
その赤は、壁面から下へと滴り、床面に横たわった数々のモノから広がり続けていた。
・・・ ・・・
数日後・・・
そこは閑散とした通路。
そこに、大小二人分の人影がある。二人の他に、人は誰も居ない。
「じゃぁ、判った? ココに書いてある所に行くの」
大きい方の人影が、その手を握る小さい人影に向かって言った。
コク! キュッ!
小さい人影は頷きを以って返事として返すが、その手をしっかり握り直し、離さない。
「駄目、もう行かないと。それに、貴方はココに居ては駄目なの」
そう言いながら、その手を放す様に促した。
コクコク! ムギュッ!
更に頷き、手は放したが、今度は足に抱きついた。
「駄目よ。貴方が居るべき所は、ココじゃない」
そう言い聞かせるも、放す様子は無い。
「・・・貴方には、もう名前が有る。
その名前を忘れない限り、私も貴方を忘れない。その名前で繋がっているの。だから、行って」
突き放すように、その小さな体を、そっと押しやった。
押されるまま数歩進み、振り返ると・・・
そこには、確かに居るが、自分の知る顔は既に無かった。
それを確かめ、指し示された所へと走り出した。
・・・ ・・・
更に数日・・・
「ふむ、成る程。それでここへと来たんだね?」
コク!
そこは雑然とした大通りに面したカフェテラス。
そこに、白く長い髪の幼い子供と年若く見える男性が座っていた。
男性の方は、カッチリとしたスーツに身を包み、それが当然と言った様子だ。
男は手にしていた手紙から目を外し、子供へと目を向けた。
その反対に位置する子供は薄汚れ、あちこちに引っ掛けて出来たであろう、鉤裂きの出来た服を着ていた。
男はそんな事は気にせずに手を挙げ、慣れた手つきで指を鳴らした。
「はい」
直に側へと来た年配のギャルソンに対し、慣れた様子でメニューを受け取り、子供でも食べやすいだろうモノを幾つか注文した。
「ああ、それと・・・私にはいつものを」
「はい。承りました」
来た時と同じように下がって行くギャルソンを後目に、子供を観察する。
目の前に置かれた水の入ったコップを悪戦苦闘しながら呑もうとしているが、その大半が零れ、服へと呑み込まれて行く。
「ああ、零れてしまったな」
そっとタオルを取り、口の周りと濡れた服の辺りを拭った。
そのままでは上手く拭う事が出来辛い事から、今度は椅子をずらし、斜め向かいになる様に座りなおした。
「お待たせいたしました」
ギャルソンが注文したモノを手に帰って来ると、そのテーブルに品を並べて行った。
いつものモーニングと、小振りにカットされたサンドイッチ、それに一口大より更に小さくカットされたフルーツの盛り合わせと、ストローの刺さったミルク。
「君、これは?」
注文に無い、フルーツ盛り合わせについて尋ねた。
「こちらは当店からのサービスとなります。では、ごゆっくり」
ギャルソンが下がったのを見計らい。
「・・・先ずは、手を出しなさい」
言われたとおりに手を出すと、タオルを手にその小さな手を拭う。
片方が終われば、もう片方も差し出した。
「さぁ、好きな様に食べなさい」
そう言われ、無心に頬張って行く。
その様子を見て、つい。
「食べ物は逃げたりはしない。だからゆっくりと食べなさい」
そう言って、自分も事更にゆっくり、味わう様に食べ始めた。
それを見て、真似する様にゆっくりと食べる。
・・・ ・・・
一方、その様子を遠目に見ている相手からは。
「ねぇねぇ。あの二人、どんな関係なのかな?」
「え? んー、昔の女の子供が現れた! とか?」
「なあ、あれって」
「ああ、「隠し子だな」」
「やっぱり、そうなのかしら」
「多分、母親が死ぬ前に、自分にもしもの事があったらって、持たせていたんだろ?」
「そうよね。羽振りは良いし、手は早そうだったし」
「間違いねぇ。ありゃ、かなりのスジモンだぜ?」
「うぅ、ワタシ、狙ってたのに!」(=野太い声)
「ま、まぁまぁ、落ち着けよ。まだそうと決まったわけでもない」
「そ、そうよね! まだ希望は有るわよね!
先ずは、ショウを射んとすれば、マからって言うし! ワタシ、あの子の母親になるワ!」(=注・野太い声)
辺り一同、心の声(・・・無理だな)×10?
「なぁ、賭けねえか?」
「ン? 何を?」
「アイツが、この次にきた時、あの子を連れてくるかさ」
「・・・乗った。100マイドで来ない」
「50マイドで、来る」
「んー、来るに・・・50マイド!」
「来ないに200マイド」
「来るに50」
「オイオイ、来る方に賭ける奴は、居ないのか?」
「来るに300マイド! 来てもらわないと!」(野太い声)
「ワタシは、来ないに、100! 来ても、違う人に連れられて、ってのは?」
「・・・いいぜ、乗った」
・・・ ・・・
そんなやり取りが交わされているとは思いもしないで、二人は料理の攻略に思いを馳せていた。
暫くし、お互いに食べ終わった頃。
更に男は手を上げ、指を鳴らして呼んだ。
「はい」
ギャルソンは慣れた様子で、今度は別のメニューを手渡した。
それにザッと目を通し、
「コレと、コレ。あと、コレを」
「いつもの数でよろしいですか?」
「ああ。カードで頼む」
「はい、承りました」
ギャルソンが離れて行くと、今度は子供の方がグラリと揺れ出した。
満腹になった事で眠気に誘われている様だ。
「とと、危ないな」
咄嗟に支える様に動き、それでも安定しない事から抱き上げた。
その小さな体は腕にスッポリとは収まらず、多少はみ出てしまう。それでも何とか抱き上げる。
「中々に、重たいな」
「こちらは、いかがいたしましょう?」
気が付けば、傍にはギャルソンが立っており。
その手には大きな箱が携えられていた。
「・・・流石に持って帰るのは難しいな」
そう言うとポケットから端末を取り出し、片手で操作した。
「ああ、私だ。誰か手の空いている者は?
・・・そうか、では直に来て貰えるか? ・・・頼む」
それだけ言って、ウェイターに向かって、
「直に家の者が来る筈だから、置いておいてくれ」
「はい」
そう言うと、空いた椅子にそれを置いて行った。
・・・ ・・・
十数分後・・・
「お待たせしました」
そこには髪を後ろに一括りに纏め、活動しやすいパンツスーツで身を固めた長身の女性・タリィが佇んでいた。
「ああ、済まないね。忙しい所を」
「いえ。あの・・・」
「コレを持って欲しかったんだ」
そう言って、隣に置かれている包みを指した。
「はい。それで、その子供は?」
「私の・・・子だ。だからその様に扱う様に」
「・・・判りました」
「では、戻るぞ」
「はい」
そう言って立ち上がろうとするが・・・
「・・・た、立てん!」
慣れない事をした事から、腕が痺れ、足も痺れて動けなくなってしまった。
その後、子供が風邪を引いてはいけないと、タリィが抱き上げ、更には荷物も持って引き上げて行く姿が・・・
あとには、痺れが取れるまで取り残された男・・・
思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・