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砂上の楼閣。  作者: XYZ


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3/3

天音(あまね)という男。1

オカマ野郎に気絶させられて目覚めた俺を待っていたのは、忍者と思わしき存在の確認と、天音=天津氣との再会であった。「目覚めたかい、リキ?」おちゃらける時と本音を隠す時は決まってオネェ口調であるこの男との出会いは機械文明が先行した惑星シャングリラ。別名【ジャンクリラ】。人間はろくな勉強を学べず、横行する機械人たちによる統治された惑星である。


生身でいることが難しい世界…そこが生まれ故郷だ。生きるためには何でもやって泥水啜るか、体を機械人間にして自我を放棄するかの二択の世界で俺達は生まれた。天音と出会ったのはそんな東西の機械紛争が起こった場末のBARである。俺達は馬が合い連れ合うようになって、各々が好きな事をして好きな依頼を受けて、時折、気が合えば共闘や協力をしてはまた個別行動…誰が言ったか【ジャンクリラの弥次さんと喜多さん】。………誰だソイツらは?因みに、一番連呼していたのはBARのマスター【刀重楼(とうじゅうろう)】と言う左半身機械仕立ての人間である。


何やら機械人間に説教して縦に真っ二つにされたらしい………生きているのが不思議なほどだが、刀の振り下ろされた剣筋を本能で見切り能と頭を反らしたため、正確には【首から下を真っ二つにされた】らしい。死ぬことに躊躇いはなかったが、当時十歳の孫娘が気掛かりで死に抗い、半身機械仕立てとなることで生きながらえたのだそうだ。


【生涯現役剣士!機械小僧共には引けをとらんわ!!】



……現役って言葉を辞書で引け、である。そんなこんなでジャンクリラの弥次さんと喜多さんは爺の心残りである孫娘捜索を安酒一杯で引き受けた。【ルナリアナ】と言う。女好きの天音が率先するのは何時ものことであるが、俺達が引き受けたのはそれだけの理由ではなかった。……まぁ、それはおいおい語るとして……「おいオカマァ!雁首出さんかぁい!!」殴り返さねば気が収まらんと怒号をあげれば、竪琴の音色と共に天音が言葉を発した。


「……漸く起きたのか?」口調が巣に戻っていることに気づいた俺は、記憶の前後を辿り、強く頭を掻いた。「………あぁ~・・・スマン。【また】、引き摺っていたか?」俺はたまに前後の記憶を引き摺るクセがある。そこをこの男が諌めるために意識を刈り取ったのであろうことは明白であり、反省も込めて謝った。天音が苦笑いを浮かべる。「・・・いいさ、相棒、だからな。」こういう時のコイツは役に立つ。独学か否か?頭が良く機転も利く。


ーーーそして、俺達が今熟しているブッ飛んだ大仕事には、この男ほど頼りになる存在は居ないと断言できた。ーーー



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