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12/17

@012

部室でラジオをきいていたときだった。知らない曲が流れた。感じとしては、だいぶ昔の曲。年代はわからない。


ふとテリアさんを見ると泣いていて、ぼくはひどく、けれど静かにあわてた。


テリアさんは、ぼくの視線に気がつき、


―やだあ、もう、見られちゃったあ


とおどけてみせた。


テリアさんと一緒の駅までの道。いつもしゃべりっぱなしのテリアさんがその日は無言で、ぼくも無言で。それに耐えかね、無理に、ぼくは話した。


―夏に、冷房と間違えて暖房入れちゃったことあってさ、冬に、冷房入れちゃったことはないけど


テリアさんは、笑ってくれなかった。

かわりに、


―何も聞かないでくれてありがと


と言った。


すでに駅に着いていることにぼくが気づかないでいたら、


―じゃあ、またね


と言ってテリアさんは逆方向のホームを上がっていった。


聞かなかったんじゃない。聞けなかっただけだ。





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