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@010

―仲直りしよう


もう一度、テリアさんは言った。

ぼくをしっかり見つめ、けれど、ぼくと目が合うと、その目をすばやくそらす。


―つまんなかった


ぼくのほうを見ないで、テリアさんが言う。


―うん


とぼく。


―毎日、つまんなかった


―うん


―つまんなかった、つまんなかった、毎日、つまんなかったんだあああ


テリアさんは、ちょっと涙声で、口もとを、制服の袖口でかくす。目が、赤いようにも見える。


―ぼくも、つまんなかったよ


自分でも気がつかず、ぼくは泣いていた。


その日、何日かぶりにテリアさんと一緒に部室を出て、一緒に駅まで歩いた。話したいことをたくさん抱えていたからなのか、テリアさんは、ずっとしゃべりっぱなしだった。ケンカの原因は、いまだにわからない。けれど、それはもういい。笑顔で話すテリアさんがぼくと一緒に歩いている。そのことだけでいい。





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