渇望
フィクションです。
実際にあった事件とは無関係であり、着想を得たわけでもありません。
割と苦しみながら書きました。
(202510/19近々書き直します、それまで許してください(投稿から5時間後))
虫の声が次第に大きくなる。深呼吸をして、心臓を落ち着かせる。
本能としての高揚と、理性としての後ろめたさを抱えつつも
僕は、さらなる快感に身を任せた。
この感覚ばかりはいつも慣れない
早く帰らなければ、深夜アニメを見逃してしまう。
今夜はやっと三人目を殺す時だ
主人公が余りに慎重でたまにイライラするのだが
何故か見てしまう。
夜の河川敷、まだ虫も集っていない。
目に見えて孤独になった、愛を可哀想に思いながら。
後始末を始める。
なげだされた肢体に、悲しげな顔。
生気を感じない、だらと開いた口に。
いまだ僕を見つめている瞳。その瞳を見ていると
僕はまた、不安に抱かれてしまう。答えが分からない問いを考えてしまう。
「なんでぼくだけ」
しまった。口に出ていた。
死体に触れた空気を吸った事で
口内が汚れた気がして気持悪い!
「はぁあ」
気が滅入りつつ
さっきの言葉が僕に、絡みついてくる。
”なんでぼくだけ”
こんなことを思案する時、
僕は、後悔しているのか、未来に期待しているのか。
わからなくなる。僕の選択は間違っていないはずだ。
そんなことを二呼吸ばかり考えた所で、強引に意識を戻された。薄暗く感傷的な住宅街を、またしても赤色灯が照らしている。
見られては面倒だ、そそくさと後始末始める。
緩やかな川の水面に、三日月と僕が揺らぎながら反射していた。
母がハーフだからか金髪な髪。癖くせ毛だからところどころカールしている
足元の彼女と同じようにクリクリした、子供っぽい目。
細い体のライン、中性的なな顔だいつ見ても女っぽい。
そんなことを思いつつ、後片付けを済ませ
出来る限り普段と同じ足取りでその場を後にした。
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山寺 咲
斉藤 千夏
一橋 愛 New!
僕がこの4ヶ月の間に殺した子の名前だ。
僕が、通っている学校は全寮制男子校で
偏差値はそこそこ、山奥にある。人数は多くなく、一学年に一クラスしかない。
一クラスの人数も二十人ほどしかいない
世間的に見れば、なかなか厳しいらしく途中でいなくなる者も、普通の学校よりかは多いのかな?
まあ確かに、スマホ禁止、共同生活、三食すべて管理されている(お菓子も禁止だ)割ときついが、僕にとってあまり重要なことではない。
周りはは山山山川である。
山も大きいし
川は大きいのは大きいが、どちらかと言えば河川敷が大きめだ僕がよく使う理由は川の音がうるさく。あまり音が響かないからだ
何に使うのかって?まあまあ、まあまあ・・・・・・ね?
まあ、上流のダムが解放されたときには、それは凄まじい水の量になるのだ。
学校を含む村は緩やかな谷の底にあり、山から流れこんでいる川の近辺に、
家屋や教育施設、スーパーやコンビニ、ネカフェなんかもある。あとはインフラ施設しかないだろう。
割かし大きめの、田舎?村?町?ぐらいを想像してもらいたい。そんな村にある。地域密着型の学校施設だ。
学校行事で、地元の人とお芋堀をしたりすることもある、僕の人生は選択のオンパレードだった。
小学三年生 パパか、ママかを選択した。小学六年生 全寮制男子校か、共学かを選択した。中学二年生 前科という十字架を、背負うか、どうかを選択した。
その結果がこれだ、
僕は目の前で ””プロレスごっこ”” をしている。
陰キャ友達を見ながら考えた。
現在中学二年生、デブとガリの二人だ。
二人は埃まみれの床でプロに負けない激しい戦いを繰り広げている。
僕は近くの机に腰かけながら、観戦だ。
教室中をチラ見してみると読書をしていたはずのあいつや、いつも勉強しているはずのあいつも見ている。
いつも教室の後ろのドア周辺に集っている、彼女持ちイケメン集団の一軍達ですら。この世紀の一戦を見届けている。
それ程までに苛烈だ。
一軍達の中には顔を引きつらせながら見ている奴もいる。引きつった顔と、イキったピアスが一つも似合っていない。
抱かれている感情は単純な好奇心だけではなく、畏怖の視線を向ける者や、ゴミを見るような目の者、期待を寄せている者
俺と彼女の方が、熱いぜと言いたげな者...etc.etc。
イキりやがって
特に最後の!
嫉妬じゃないよ?
ホントダヨ??
彼等のような、一軍が嘲笑ではなく畏怖を抱くレベルだ。
そのキツさと言ったらなんとやら。もう言葉で表すのは、シェイクスピアレベルでないと不可能なのだろう。ちなみにシェイクスピアの作品はロミジュリとハムレットしか知らない。
まあ僕がきついと思っているだけで皆は、showぐらいにしか思っていないのだろう。
僕は、僕のズボンにまで飛んできた埃を払いながら。少し痛い周りの目を耐え忍ぶ。その間にも、少しずつ増えていく視線
なんなんだよ!!お前ら!
同じ男だろ!!!そんな目で見るな!
明らかに矛先を間違えている苛立ちを積もらせつつ。
そろそろクライマックスを迎えそうな、目の前のshowに視線を戻す。ねじりあっていた二人が、互いに反発するように距離をとる。
勝負は一瞬、デブは四つん這いになりレスリングのタックルの態勢に。さながら猛獣だ
ガリはどんとこいと言わんばかりの、迎撃の姿勢だ。お相撲さんみたい
二人のガチ目な戦闘態勢を見て思い出したが、この二人ちゃんと格闘技をやっていて部活にも入っているのだ。デブはレスリングを、ガリは柔道を・・・
それならば、デブの脂肪(仮)は筋肉ともいえるのかもしれない
レスリング選手をデブと言うのは、少し失礼か?
え?
柔道?
ガリはガリでしょ(笑)
ちゃんと俯瞰してみてみると、二人ともイケメンなのだガリなんか格闘技をやっているとは思えないほど爽やかだ。
意識を、彼らに戻す
デブがガリに突進する、さしたる距離も無いのに加速を続けるその様は、
猛牛だ。その間ガリは、体制を更に低く変える、
両足をつかむ直前で、デブの目の前に現れたガリの顔、両手
牛のようなデブの顔には、驚愕と迷いが浮かぶ・・・
割と予想できただろ・・・・・脳筋め
迷いと共に、接地していたデブの前足が地面から離れる。その行動をガリは見逃さなかった。
浮いたデブの前足の下をすり抜け、
蛇のようにデブの両足にガリの両手が絡みつく。
デブのがっしりこってりとした下半身を抱え込み。勢いのまま、その下半身を持ち上げる。そのままガリはデブを持ち上げ、自身の腰を後ろに曲げ、
ブリッジのような態勢でデブを頭から床に叩きつける。
有名なプロレスの技だ!!
名前は知らない
床とデブが衝突した瞬間、台パン上位互換のような
鈍く、硬質で内蔵が振動しそうな音とともに舞う埃
そして、硬くて柔い人体その物の、鳴ってはならない音。
僕が二番目に殺した、斉藤 千夏を橋から落とした時と同じ
首の骨がへし折れる音
僕は、技が決まったと同時に技を決めたという熱狂と
安堵と感動を覚えた
そうだ
僕の選択は間違っていなかったのだろう。きっと
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世紀の一戦がフィナーレを迎え、目に染みる埃が
観戦者達の目と鼻のを襲い終わった後
そこには、首があらぬ方向に曲がったデブ 嘉納 勉
怪訝そうな表情から、感情が逃げていく表情に変わった。ガリ 山下 京
が全ての事実を抱えて存在していた。
腰の痛みとか感じないのかな?
その後は、観戦者達によって先生が呼ばれ。勉は建前として医務室に運ばれたが、どうせ死んでいるだろう
保健室の先生は、相変わらず感情が揺れ動かない。
不快な人間だ。
京は複数の先生と共に別室へ
端正な顔立ちのイケメンが台無しだ眼鏡も忘れてるし。
二人が居なくなった後
教室は騒然としているほか、勉の魂みたいなものが
僕らに纏わり憑いてるみたいで
僕からしたら、多少気持ちがよかった。
いや、これは僕の心の美しさ故か
人は死んだら何も残らないのだから。
同じく観戦していたクラスメイト達は、いまだ熱狂が冷めやらぬようで、今自分達の目前で起こったことを再現して、盛り上がっている。
割と深刻な事態に気が付いている生徒は少なく
大多数は、何かヤバイという感情を抱いているのだろう。まあそれでもさらなる熱狂に身を任せているのだろう。
数分程騒いでいた、魂と感情が渦巻く教室で
不気味な予鈴の音が鳴る。古い設備だね
僕は、きょうに期待しながら。ゆっくりとした足取りで席に着いた
渇望を目の奥に育てながら。
ちなみにその数分間だれも、僕に話しかけてくれなかった。
カナシクナイヨ?
ホントダヨ?
八月のある日、夏休みを目前にした教室で。未だ、太陽光っていた。
あどばいすジャンジャンくださいませ。
評価基準
不自然なとこがあるか?
割とポップに書けているか?
主人公の人格は想像しやすいか?
面白いか?
です!
ほかにもあればドンドカくだちゃい
小説書くの初めてなんで、やさしめで、、




