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ギフト  作者: あずき缶
6/22

相手に塩を全力投球

気付けば白衣の少女が目の前にいた。


「あ、起きた。」


ん、ここは?あれ?確かリアムと戦って....初手で凍らされて....あ、ここ金髪糸目と最初に会った場所か。


「ここは医務室、とりあえず凍った部分は解凍したよ。」


「あ、あざっす。」


白衣の少女は医者だったのか。まぁ白衣着てる奴の職業なんて医者か科学者って相場が決まってるしな。てか、え?あの金髪糸目の野郎、医務室でオレのことボコボコにしたの?いや確かに先に手ェ出したのはオレだけどアイツ本当イカれてるだろ。



「起きた?」


オレが金髪糸目の所業に若干引きつつイラついていると、2次試験の扉同様にバカでかく作られた扉が開き、青髪が意気揚々と医務室に入ってきた。どうやらオレの見舞いに来たらしい。


「いやー残念だったな。あれは相手が悪すぎた。」


青髪はリアムについて粗方教えてくれた。

何でも、リアムはこの国、"アルカディア"の権力者の一家出身らしく、それもエフォル家といって幼い頃から考えられないような訓練を行う戦闘特化の家柄出身とのこと。成程、要するに格が違うから当たったら一敗は確定と言っていいと。それでも悔しいのは変わりないが。


「そういや名前言ってなかったな。俺はネス、よろしくな。」


「俺ルミエル。よろしく。」


そういえば互いの名前知ったの初めてか。

ネス、ネスね。ずっと青髪って呼んでたからなんかちょっと新鮮(?)。


「そういやお前才能(ギフト)は?」


「いやだから使えねぇんだって。」


何度も言うがオレに才能(ギフト)はない。

10年ほど前、オレと同年代のアランやナーシィが次々と才能(ギフト)を開花させていく中、自分だけ一向にその兆しが見えないことに子どもながらひどく落胆したことをよく覚えている。


「それおかしいんだよ。」


オレが言い返す暇もなくネスは話を続ける。


「いいか?ギフトを持ってない人はその代わり生まれつき肉体が才能を持ってる人に比べて強靭になってるものなんだ。でもお前の体は強靭とは程遠いだろ?」


確かにオレの体は強靭とは言えない。飛び跳ねたりできる筋力があると言ってもそれは努力した結果できたものであって先天的なものではない。てことはオレにも才能(ギフト)がある?


「んー、じゃあなんで使えねぇんだ?」


「まだ実感がないからじゃないか?こういうのにはコツがいるんだ。コツさえ掴めばあとは楽勝さ」


コツ、コツねぇ。まぁ自覚した今ならワンチャン思いがけない所で才能(ギフト)が発現するかもしれない。何故かドヤ顔でマッスルポーズをキメるネスを一旦フル無視し、オレは記憶を巡らせた。"才能を使うにはコツがいる"。オレはその言葉を誰かから聞いた記憶がある。何だっけ、思い出せないとすごく気持ち悪い。


「そっか、やってみるよサンキューな。」


「それでは只今より第二戦始めます。

医務室にいる人は待合室に戻ってきてください。」


アナウンスが。第一戦が全部終わったのか。何はともあれオレがやるべき事は一つだ。次こそは勝つと誓いを立て、オレとネスは医務室を後にした。




二次試験会場。第一試合同様、金髪糸目がアナウンスする。


「皆さん戻ってきましたね、それでは第二試合の対戦相手を発表します。」


「第八試合メランジェ対クトル

第九試合ビート対ユイマー

第十試合アスカ対フッシー

第十一試合ネス対グラス」


「お、俺か。相手はあのメガネくんか。」

ネスの相手はあのメガネ。うわぁ、見るからに頭良さそう。最終的に「バカな、僕のデータにそんなものはない!」とか言いながら爆散されそうとか言ってはいけない。でもそれくらいザ・データキャラみたいな雰囲気を醸し出してるんだ、ちょっと思うぐらいはいいだろう。さて彼はどんな才能(ギフト)を使うのかな?


「第十二試合グラン対マギ

第十三試合リアム対ナルシス

第十四試合ソリサ対ルミエル」


来た!俺の相手はソリサ、第一戦の時とは違いもうすでに見たことがあるヤツがいるため次の対戦相手を見つけるのは容易であった。あのポニーテールかな?え?なんかソリサってヤツ、すごい顔してこっち向かってくるんだけど?怖い怖い何何


「ルミエルくん!よろしくな!」


へ?めっちゃいい笑顔。守りたい笑顔とはこのことを指すんだろうな。笑顔で手を差し伸べて来たソリサに動揺しながらも、オレはその手を握り精一杯の笑顔で返す。


「あ、あぁよろしくな。」


どれだけスマイルができていてもコミュ力がなければそれはもう台無しである。百点満点の笑顔からは想像もできない程きょどるオレに驚くそぶりを一切見せずソリサは依然笑顔で話を続ける。



「僕、あんまり戦闘得意じゃないからお手柔らかに頼むよ。」


うっわ。なんかこの人、すげぇいい人そう。戦いずれぇ。オレはこれからこの人を倒さなければいけないことに若干気が引けていた。



その時、オレは気づかなかった。

オレを軽蔑する目で見ている奴が一人いることに。

金髪糸目「コイツ話聞かなそう....せや!一回コイツに全力出させて上でボコボコにして大人しくなってもらって話聞いてもらお!」


白衣の少女「えぇ....」

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