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伍、外堀巡る

 ほのぼの。


 茜の操船する舟は、柳川海苔の倉庫、写真館前を進んで、並倉へと差し掛かった。

 普段の川下りのコースならば、右折して袋町の鬱蒼とした緑の中に行くのだが、茜は真っすぐ外堀を行く。

 古い並倉の赤レンガの倉庫が、夕日に染まり、黄金色に輝いている。

 倉庫の屋根には、アオサギが止まって、じっと水面の魚を狙っていた。


「あっ、アオサギだ」

 健司は指をさす。

「ああね、いるよね」

 茜は頷いた。

「感動がないな」

 と、彼、

「ずっと見るもん」

 と、彼女、

「そっか・・・そうだよな。川下りしてるとそうなるか」

 健司は納得した。


 木造の壇平橋を越えようとすると、中学生ぐらいの男子が釣り糸を垂れていた。


「ごめん、釣り竿あげて」

 茜は男子を見上げ橋の手前で声をかける。

「はい」

 素直に竿をあげる男子に、茜は軽く会釈し、

「ありがとう。今日は釣れた?」

「はい。バスが2匹釣れました。お姉さんは・・・デートですか」

 男子の率直なる質問に、瞬間、彼女は顔を赤らめ、

「馬鹿」

 と、舟をくぐらせた。


 舟は城東橋に近づく。


「ふえー、舟がいっぱいあるな」

 健司は10隻以上の舟が、岸側に係留しているのを見て驚いた。

「お客さんを乗せた舟が、ここに一旦集められるの、中継地点ね」

「ふーん」

「・・・さ、行くわよ」

 茜は竿に力を込めた。


 舟は茜色に染まる水面をすべりながら進んでいく。


 


 茜色の水面。

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