33話 面倒な事は逃げても良いと思ったユーイチ。
昨日は3話続けて投稿する程楽しかったです!投稿手順を間違えて、バタバタしましたが(笑)
本日が第2章の最終話となります。
神様生活2日目
神様認定されて、絶対面倒だよなと思ったユーイチは、直ぐに街へは戻らず、海辺で一泊する事にした。
それは良いのだが、問題が起きた。
マモリちゃんの用意したナノマシン化が『神具』扱いになった様子で、神様達に尿意と便意が生まれてしまったようだ。昔のアイドルじゃないが、神様達はトイレに行かなかったらしい。
お義母さんとリリアにはマモリちゃんが。男2人にはユーイチが案内してトイレの仕方を説明。
今まで経験していなかった事なので、新鮮だと好評である。
定期的にマモリちゃんから食材を取りに行くと伝えると、お義母さん達は消えていった。
「なぁリリア。これって不味いのかな?神様がトイレに行きたくなるって。他の人に食べさせたら不味いと思う?」
「さぁ?調べてくれるって言っていたから、それまではこの家族だけにしておけば良いんじゃないかしら。」
そうだよな。お義母さんが判らないから調べるって言ってた位だもんね。
そんな話しをした次の日、ユーイチ達は帰る事にした。ユーイチは長くリリアと居たいけど、それだとキリがなくなると思ったからだ。
「それじゃリリア。また昼ごはんの時に会おう。」
「えぇ。また後で。」
抱き締めて挨拶をすると、子供達も『またね。』と真似て挨拶をする。可愛いなぁ。と思うリリアとユーイチ。
そんな事を考えていると、門からマントで姿を隠したグレッグが現れる。
「アニキ。メリスリリアさん。ゆっくり過ごされている所申し訳ないんですが、相談したい事があってお邪魔しました。」
「どうした?予定だと商業ギルドで待ち合わせだったのに。」
グレッグは困った顔でユーイチに伝える。
「アニキが神様になったと、街では昨日から祭り騒ぎになりまして、今も街では騒がれている状態です。
多分、アニキ達が外に出たら暴動が起きるレベルかと。
魔獣の素材も『神が倒した魔獣』として値段が付けられず、王都でオークションに掛けられる事になりました。
予想される金額が判らないので、最低限の買取価格は前金として貰えるようにメリッサが交渉しました。
それでアニキ。この後はどうしょう?」
やっぱり大変な事になったか。うん。どうしよう....うん。逃げよう。面倒は嫌いだし。
「グレッグ。見つからないように帰ろう。」
グレッグに帰る手順を説明して、領主にも伝言を頼む。
「了解ッス。それじゃ、これが鳴ったら入り口に銀の鎧を近付けておきます。」
ユーイチはスマホのアラームをセットして、待ち合わせ時間を決める。
「頼んだグレッグ。皆にもよろしく伝えておいてくれ。あ、それと村人達への土産やら肉の調達も頼む。もしかしたらマモリちゃんから肉の支給が出来なくなるかもしれないんだ。」
「了解ッス。山ほど干し肉を買っておくッス。」
時間に余裕は余りなさそうなので、グレッグは走ってメリッサ達の居る商業ギルドへと向かう。勿論護衛として、フードを被った銀の鎧も走って着いてくる。
人混みを避けるように走り抜け、ギルドに着くと、会員カードを見せ、奥の部屋へと進む。
そして1番奥にある部屋の一室に辿り着くと、扉を無言で開けて入っていく。
其処では、メリッサ達や商業ギルドの面々が売買方法などについて相談をしていた。そしてグレッグは入室するなり、第一声として皆に伝える。
「アニキからの伝言を伝えます。」
一瞬にして部屋に静寂が訪れる。そしてグレッグは伝える。
「街の騒動に対して、アニキは密かに街から撤退して村に帰るそうです。領主との面談もこの騒ぎの為、中止とする事をこれから伝えに行きます。
オークションでの売買で良い。前金のみ受け取って、本日中に帰宅する為、荷馬車に村人達への土産物や干し肉を大量に購入し、帰宅準備を。との事です。
時間はそんなにありません。俺は領主の元へ面会中止を伝えに向かいます。」
その事だけ伝えると、グレッグはマントを羽織り、走って領主の元へと向かう。部屋からは『急いで干し肉の準備を!』などの怒声が響き渡り、商業ギルド始まって以来の騒動となった。グレッグは残り時間を伝えなかったのだ。
そして領主の元へと向かうグレッグと銀の鎧。一介の商人が領主の館へ行き、領主に合わせろと言っても無謀な事だが、ユーイチの名前を出すと衛兵や門番は道を開けて行き、ほぼノンストップで領主の部屋まで辿り着く。
(こんな経験は人生で味わう事なんて無いな。素通りで貴族の館に入るなんて。)
そんな事を考えつつ、仕事中の領主に伝言を伝えると、踵を返して商業ギルドに向かう。後ろから『待ってくれ!』と言われたが、優先順位はユーイチである。
理由を知らない衛兵達に止められそうになったが、銀の鎧が前へ出た瞬間、鎧を着た衛兵達が投げ飛ばされ、壁に激突して行った。
「アニキならこれくらいじゃ怒らないと、領主様にお伝え下さい!」
走りながら執事に伝え、さっさと商業ギルドへ戻るグレッグ。商業ギルドの荷馬車置き場は大混乱しており、荷馬車にこれでもかと干し肉や荷物が詰め込まれていた。
そして荷馬車も4台用意されており、3台が荷物で溢れている。
グレッグを見つけるメリッサは大声で怒鳴る。
「グレッグ!残り時間をなんで言わないの!!」
「すまん!言い忘れていた。まだ少し時間がある。」
それを聞いたメリッサは拳骨でグレッグの頭を叩く。
「それを言わないから、皆焦ったでしょ!それでこの後はどうするの!?」
グレッグはメリッサ達を集めると、コソコソと話し始める。
それを眺めて悔しそうにするギルド長。神との面談を狙っていたが叶わずに、悔しそうにしている。
なんとか縁を結ぼうと思って近づくが、銀の鎧に止められる。
「よし。それじゃ準備が終わってるから出発よ。副ギルド長。オークションの件よろしくお願いします。また後日伺わせて頂きます。」
そしてメリッサ達は世話になったギルドの職員に挨拶をして別れる事となる。前金での干し肉などの購入を果たしたが、原価で売っており商業ギルドの利益は無い。だが取り引きの宣伝はせずとも、実績さえあれば良いのだ。神との取引をした実績を得たのだ。
「それじゃ出発よ。」
メリッサの号令で動き出す荷馬車。そして4エムの大きな銀の鎧も動き出し、町民は歓声を上げる。ゴーレムを先頭に歩かせているので、荷馬車もスムーズに動き、最後尾の荷馬車が教会の門近くに着くと、先頭に居る銀の鎧が天に指を刺して立ち止まる。
そして少し経つとグレッグの持つスマホからアラームが鳴り、門からナノ君がトコトコと1人で出てくると、ナノ君はナノマシンに指示を出す。
《集合。位置固定。変換。点火。》
すると銀の鎧の指先から火が昇り、空高く登っていくと、空に巨大な火文字が現れる。《創造神を讃えよ。平和を讃えよ。》
空を見上げた町民は大歓声を上げ、それぞれが創造神を讃える。そう。『空を皆が見上げたのだ。』
そして門からフードを被った子供達を抱えたユーイチ、マモリちゃんが走って荷馬車の中へ飛び込む。
そしてナノマシン経由で皆に乗り込んだ事を伝えると、銀の鎧は歩き出し、門へと向かう。
「ふぅ。これでバレずに済む。どうせお義母さんが派手に宣伝したんだから、お義母さんに助けられても良いよね。」
メルちゃんは小さい声でユーイチに尋ねる。
「大丈夫なのか?創造神様の名前を勝手に書いちゃって。」
「まぁお義母さんは世界の頂点なんだし、讃えられても大丈夫でしょ。」
そう伝えると、空から小さいタライが落ちてきてユーイチの頭に当たる。
「イテっ。うん。ちょっと怒られた。お義母さん。コレしか方法が思いつかなかったんです。騒ぎで帰れなくなる所だったんで、普段はこんな事しませんので。」
上に向かって謝るユーイチ。そしてメルちゃんに落ちてきたタライを渡す。
「メルちゃん。記念にいる?お義母さんから貰った初めてのタライ。」
メルちゃんは複雑そうな表情をして受け取る。まぁ複雑なんだろう。色々と考えている7歳である。
そして荷馬車が門に近づくと、門番から色々と聞かれている。そして最後の荷馬車を操るグレッグは門番に小声で伝える。そして恐る恐る門番が荷馬車を覗くと、ユーイチ達と目が合う。うん。前にもあった門番の人だわ。
ユーイチはそっと手をあげて伝える。
「お仕事お疲れ様です。煩いのでコソッと帰ります。1日経ったら皆に伝えてください。『もう帰ったよ。』と。」
門番は首が取れるんじゃないかと思う位に頷くと、緊張で裏返った声で『とおってよしぃ!!』と叫ぶ。
動き出す荷馬車。そして段々と街から離れるユーイチ達。
皆がため息をつくと、レオン君が笑顔でユーイチに伝える。
「ユーイチにいちゃん街にくるたびに、たいへんだね。」
聞いていた行者のグレッグは、ため息と共に思う。『アニキって大変だよなぁ。』と。そんな一同は村へと戻る道を進むのであった。
これにて第2章は終わりで、次から第3章となります。
『なんで神様になっちゃったんだよ!?』と焦ったチャールスJです。
あれ?段々と村から出ると大変な思いをする様になってしまった。外堀が埋められて、街にすら行けなくなったぞ。どうするんだ?と読んでくださった方々は思っているはずです。
1番どうなるんだろう?と思っているのがチャールスJなんです(笑)
書いている時は作者の意思から離れて動いちゃっているので、自分でも予想がつきません。プロットと言う噂のシステムを使ってみたいのですが、言う事を聞かないんです(笑)
そんな作者のお話しですが、楽しんで頂けたら幸いです。ここまでお付き合い頂いた皆さん。本当に有難うございます。
誤字脱字が多かったりするので、書き直し期間に入りたいと思います。ストーリーが変わったりしませんが、言葉がおかしかったりしている部分を見つけては書き直していく予定です。




