6話 話し合いの大切さ。
評価ありがとうございました!「あ、このまま続けて良いんだ!」と安心しつつ書いていました。
思わず見直ししないで載せちゃった作者です(笑)
異世界生活28日目
今日は生憎の雨。だが、畑の作物を育てるのに大切な雨だ。
そんな朝にユーイチは朝食の準備をしている。オムレツの中身をミートソースとチーズを散りばめて焼いていく。オムレツ自体、皆は作った事がないとの事なので、ユーイチはオムレツの作り続けている。
ベーコンをひたすら焼く係り。レタスやトマトを洗う係り。切って盛り付ける係り。
「奴隷が先に食事を食べるのはちょっと...。」
「他所は他所。ウチはウチ。俺が作りたくて作ってるんだから、温かいうちに子供達にも食べさせてあげて。」
そんな事を言いつつ焼いていく。ポトトにかける塩も何種類か用意してみたり、飲み物は牛乳、オレンジジュース、リンゴジュースを用意しておく。
日本にいる時には試せなかったな。そんな事を考えるユーイチ。最近は、追加の味付けでマヨネーズをかける人。一味唐辛子を大量にかける人(ナノ君)など最近はトッピングもやり始めていた。
「ユーイチは男なのにマメよね。」
食べずに待っていてくれたリリアと、食事をしながら会話を楽しむ。
「作るのは好きでもあるからな。作った物を美味しく食べてもらえるのは嬉しいよ。」
「まぁ、私も一緒に食べた方が美味しいから、この方が好きよ。」
「それは良かった。」
「ユーイチ兄ちゃんとリリア姉ちゃんはなかよしだね。」
レオン君が的確な事を言っていた。それを聞いたリリアは笑うと、こう答える。
「そうだよ?仲が良いからイチャイチャもするさ。レオンは家族と仲良くしないのかい?」
「するよ。でもリリア姉ちゃんはかみさまでいそがしいって。ぼくはお話しできないからさみしいんだ。」
「そうか。寂しいか。それなら今度町に来た時に教会に一緒に来るが良い。その時に存分と話しをしよう。皆を連れてな。」
町にもう一度みんなで出かける事が決定した瞬間である。
「それじゃ売り物を作ったら、すぐに町に行くよ。村長にも話さないとな。」
「楽しみにしているわ。長くこちらに居られないのが残念よ。」
「俺もだ。またイチャイチャしてると言われる前に食事を済ませようか。」
楽しい食事を済ませて、リリアと別れる。さてお仕事をするかな?
「ミリィちゃん。今日の予定は何かある?」
「雨が降っているので、畑仕事の手伝いは無いです。なので家にいます。」
「それじゃ、文字や計算の勉強を誰かに教わってみるのはどうかな?その後にマモリちゃんとナノ君にトランプを出してもらって遊んで貰いたいんだ。
売れるかどうか。楽しんで貰えるか知りたくて。」
ナノ君の取り寄せリストを見ていたら、キャンプ用品の中にトランプがあったのだ。そして町に行った時のナノ君調査の結果、トランプなどの娯楽は見つからなかった。
「トランプ?ですか?何かわかりませんが、やってみます。」
さて、楽しんでくれるかな?
「ナノ君やマモリちゃんもトランプを楽しんでみてね。難しい計算とか、予測はしちゃダメだからね。」
「やって。みる。楽しみ。」
「わかりました。やってみます。」
「そして行商人メンバーの大人達は俺とお仕事です。雨が降ってみんなが家にいる時がチャンスです。家を一件づつ回って、皆が買いたい物。町で売りたい物があるか聞いてきてください。」
メリッサは尋ねる。
「全員に聞きに行くのですか?その方法は知りませんが。」
「買う人。売りたい人。それが村にいる人達なんだ。みんなにはこう伝えるんだ。『服の柄や色。色々な希望があれば探します。金額もこれ位。と言ってくれれば、その辺りの金額を探してきます。貴方の為に買ってくるので、売る時も取り合いにならずに優先的に売る事が出来ます。』とね。
この売り方は、在庫が残らないし、余分な品物を買わずに済むし、安売りもしなくて良い。」
「確かにその通りですね。」
(ナノ君。メモ帳とペンを4つづつお願い。後、キャンプ用品でレインコートと長靴を全員分お願い。)
《これで。いい。?》
「購入の優先順位を聞くのも忘れないで。4人にはメモ帳とペンを渡しておきます。これに書いておく事。サンプルとしてこう書いてね。」
荷物をナノ君から受け取ると、例としてメモ帳に書いておく。
「俺は村長の所に行くから、手分けして聞いてみて。そしてこれが雨具ね。被ってると濡れないから。」
ユーイチは説明をしてから村長の所に行く事にした。ナノ君情報で、昨日の木を引っこ抜いた事の働き方を相談していて、結果が出たのを聞いたからだ。
ポタポタとレインコートが雨を弾く音を聞きながら、雨の村を1人歩いていくユーイチ。そして、村長の家に行く。村長達は朝食を終えて、ノンビリしているようだ。
「おはようございます。ユーイチです。村長に確認したい事と報告がありまして。」
扉が開くと、メルビアさんが出てきた。
「おはようございます。ユーイチさん。ちょうど良かった。息子がユーイチさんの家に行こうと話していた所だったんです。」
うん。知ってた。
「ちょうど良かったですね。お邪魔しても良いですか?」
「どうぞ。雨の中、ご苦労様です。変わった洋服ね。」
「これは雨を弾く服なんです。中にちゃんと服を着てますので。」
扉の前で脱いで見せる。
「確かに。普段の洋服ですね。便利そうだわ。」
「皆さんの着ているのも便利そうですけど。」
「スライムは1日持たないから不便なのよ。」
衝撃の事実。あれはスライムだった。トイレのヤツか?トイレのヤツなのか?そんな疑問を持ちつつ、ユーイチはレインコートを脱いでリュックに詰めてから部屋へと入る。
「ユーイチ。おはよう!ちょうど良かった!」
元気なグイフ君。リッケルドさんとメルシアちゃんも居る。
「おはようございます。皆さん。今日は報告と相談に参りました。」
「ユーイチ、どうかしたのか?」
「嫁から町に来るようにと言われまして。村人としての仕事を疎かにする気はありませんので、その相談に来ました。馬が買えるまで、行商も続けたいと考えています。」
「メリスリリア様から呼ばれてるなら、優先はそっちだよ。」
「村人として迎えて来れているのに、仕事を疎かにしたくないと思っているんです。可能であれば数十本ほど木材を倒して運んでおこうと思うのですが、どうでしょうか?」
「村長として他の村人とも相談したけど、やっぱりユーイチに頼り過ぎる事はしないと結論を出してます。
それが人の生き死にの場合は、ユーイチに頼るけど、最初のゴワイルとの約束通り普通に働いて貰って、獣を取ったり、モンスターを倒して貰う感じだよ。」
横で話しを聞いていたリッケルドさんからも意見が出る。
「ユーイチさん。安心して行ってきてください。」
「そこで提案なのですが、数ヶ月で馬を買えるほどの金額を木工細工で手に入りそうなので、馬を手に入れたら村人の皆さんの要望を100%答えた安い品物を仕入れようと考えてます。」
そこでユーイチは村人達に何が欲しいか正確な聞いている事を伝える。
「私は木工細工で利益を得ていきますので、他の行商人から仕入れる金額より安く売れると思います。食費や宿泊代の分を上乗せした仕入れ値で販売する事も可能かと。」
「確かにそれだと村人達の利益にもなりますね。ですがユーイチさんの利益が少なくなるのでは?」
「私にとって、お金より子供達や嫁との生活の方が重要ですので、生活出来る程度に稼がせて頂きます。」
例の特許についても説明をする。
「特許を譲ってしまったのですか!?」
「はい。当時の状況が私が村に帰って来れなくなる可能性があった為、ミリィ達の生活環境を優先させました。
無事に帰って来れましたが、それほど緊迫していたのです。」
流石に、神様に消される可能性があったとは言えない。
「それ程とは...ご無事で何よりです。」
「幸い戻って来れましたし、何かあった時のひとつの保険になりますので。
子供達が増えたので、木工細工の販売も頑張りたいと思っています。それこそ、聖人認定された人の作った木工細工として、高く売って来ますよ。」
「それでは、この腕や脚も高級品になってしまいますな。」
リッケルドさんは笑いながら腕を撫でていた。
俺は町民に対して説明はした。それでも高く買うなら、その金額で売るだけだ。
「わかりました。出発の日にちはどうしますか?」
「4日後に町に行こうかと。これから木工細工を作りますので。」
「ユーイチは出かける前に声をかけてくれれば良いからさ。村人の仕事として、毎日木を6本根っこごと倒して、後は村の巡回でも森の巡回でも、休憩でも好きにしてて良いからな。村人達も納得済みだから。」
「わかりました。村にいる間は必ず6本倒させてもらいます。」
リッケルドさんは笑いながらユーイチに伝える。
「美人の妻を貰うと色々と大変ですね。」
「いえ。自分なんかに惚れてくれた最高の人ですよ。町に行って1番の収穫でした。」
「それは何よりです。御馳走様。」
そんな話しをして、ユーイチは村長の家からナノ君に行商人メンバーの位置を聞いて合流する事にした。
村のおばちゃんからは、女神様との馴れ初めなど聞かれたが、誤魔化しておいた。言えねぇよ!拷問しながら食事して喋っていたなんて!!
村人達にも、自分の作った物を売りに行って、帰りに買って来るだけ。原価と宿泊費や食費分をプラスして売るから、マイナスにはならない事を伝える。
まぁこの商売の1番の収穫は、ノンビリと村の人達と話す事がなかったので良い機会であった。
ノンビリと雨がレインコートを打つ音を聞きながら、森から流れる新緑の香りを楽しみつつ、村の中を歩くユーイチであった。
作者はミートソース万能だと思ってます。ご飯にかけても美味い!パンにかけても美味い!
そんな最強の組み合わせが世の中には多そうですが( ^ω^ )




