1話 なんか聖人認定された。そして悶えた俺。
ふっふっふ。休憩すると思ったろう?書き直そうと思ったさ。だけど楽しくて書いちゃってるんだよ俺(笑)
と言う事で2章です。良ければお付き合い頂けたら幸いです。
町の教会前は人で埋め尽くされていた。彼等は膝を付き、頭を下げ、祈りを捧げる。彼らの前に3神が現れ、聖人認定をされた。誰もが3神からの聖人認定なんて聞いた事がない。
そんな聖人とされた男は家族の元へ歩きながら話してる。
(マモリちゃん。なんか拝まれてるんだけど、何これ?)
男は20代半ばで赤黒い髪をしており、顔は整っている。首には金のアザが出来ていた。聖人認定の証であり、アザは糸が3本絡まっているようにも見える。
(現在調査中です。外にいたナノ君達の情報も入手中。彼等と合流して情報収集を行いましょう。)
《ユーイチ。みんな。見てる。》
人類殺戮の為に作られたナノマシン統括AI『マモリちゃん』とサブプログラムである『ナノ君』はそんな会話をしつつ、ユーイチの為に人々の話しをナノマシンで集音、分析している。
(まぁいい加減、みんなとご飯食べたいよね。)
異世界生活23日目。ユーイチは拝まれながら家族の元へ向かう。
「おじちゃん、おかえり!」
グレッグに肩車されていたレオン君が、元気に手を振って答える。だが、残りのみんなは固まっている。ラルファ君とエミリアちゃんは、ゴロスに抱っこされて、ゴロスの髪を引っ張ったりしている。
「どうした?みんな変な顔して。ごめんな。1週間も帰って来れなくてさ。まぁ用事も終わったし、お昼でも食べに行こうか。」
するとメリッサは慌ててしゃがむと、左手を胸に当て、右手を額に当て急いで伝える。
「猊下。お帰りを心よりお待ちしていました。」
グレッグ達も慌てて子供達を立たせると、同じ行動をする。ミリィちゃんやメルも同じ事をしてる。
俺とレオン君。ラルファ君とエミリアちゃん以外、みんな伏せてる。怖!!
「メリッサ達何やってんの?なんで丁寧な言葉?猊下って何よ?とりあえず宿に行こう。なんか落ち着かないし。」
ユーイチは子供達の頭を撫でてから、ラルファ君とエミリアちゃんを抱っこしようとすると、レオン君が騒ぎだす。
「ぼく!ぼくもだっこ!」
甘えん坊なレオン君だな。レオン君を肩車してみんなに声をかける。
「宿はあるんだろ?いい加減立って、その変な喋り方を戻して話しを聞かせてくれ。」
慌ててみんな立ち上がり、双子を抱き抱えて、歩き出す。なんか俺らの事を人が避けるように離れていくし。
「ミリィちゃん。俺が居ない間はどうだった?」
「え!?えっと!げいかの居ない間は..」
ミリィちゃんまでか。
「猊下と呼ぶの禁止ね。あと、話し方もいつも通りに戻す事。出来る?」
あたふたしてるミリィちゃん。
「いいんですか?ユーイチさん?」
「当たり前だろ?いきなり丁寧に喋り始めた家族が居たら変だと思うだろ?」
ミリィちゃんは笑いながら答える。
「はい。そうだと思います。お帰りなさい。ユーイチさん。」
「はい。ただいま。」
この町は二階建ての建物も多いので、やっとファンタジーな宿屋に泊まれる。と楽しみなユーイチ。宿屋前で土下座してた宿屋の亭主に鍵を貰って中へと入る。
うん。一回は受付や食堂が見える。全員が拝んでいるのは気持ち悪い。気にせず二階へと向かう。俺達の部屋は10人部屋を取っていたらしい。
「へーこんな部屋なんだね。」
「今すぐ部屋を変えますか?」
「ん?いやここで良いじゃん。」
部屋はベットと荷物が置けるスペースが多少ある、寝るだけの部屋だな。メリッサが急いで窓を開けたりして日差しを入れて明るくしている。
「さて、久しぶりに会えたんだ。まずは挨拶だよな。」
まずはレオン君をベットに下ろして、抱きしめてスリスリしておく。キャッキャ笑うレオン君。おし、レオン君成分は充電した。
立ち上がるとミリィちゃんの所に行って抱きしめて頭を撫で撫でする。家族だから問題ない。
「ほんとゴメンね。予定外の出来事があって、1週間も仕事になっちゃってさ。心配かけたね。ミリィちゃん頑張ってくれたね。ありがとね。ただいま。」
うん。ミリィちゃんも抱きしめ返してくれてるから問題はない。通報もされない。ミリィちゃん成分も充電した。
振り向きながらメルへと向かう。メルは焦った顔をして言う。
「猊下。私は汚れていますので、猊下?抱きつかないでください!スリスリしないでください!」
嫌がるメルを捕まえると、抱きしめてスリスリしてやった。気分は嫌がる猫をスリスリする感じだな。多少くちゃいのは、ナノ君に汚れを取って貰えば大丈夫。貴様は俺に捕まったのだ!ワッハッハ!よし、メル成分も充電したぞ。
「やめろよ!だきつくなよ!」
「やっと戻ったな。ガキンチョめ。メルは普段通りで良いんだよ。」
ラルファ君とエミリアちゃんは1週間ぶりで忘れられちゃってるから、頭を撫でるだけにしておく。慣れたら撫で回してやる!
「メリッサ。ゴロス。バル。グレッグ。子供達の面倒を任せてすまなかった。そして守ってくれてありがとう。本当に助かったよ。
ちなみにお前達も猊下とか丁寧な言葉を喋るなよ?辞めなかったら、初めて奴隷として命令して、美味い飯と酒を1週間抜きにするからな。目の前で美味い飯を食べてやるからな。」
4人はキョトンとして笑い出す。ゴロスも笑うんだな。
「わかりました。普段通りに話させてもらいますね。お帰りなさい。ユーイチさん。」
「アニキ!やっぱりアニキは凄い男だったんですね!お帰りなさいアニキ。」
「姉さんも普通に話してるので、普通に話しますよ?お帰りなさい。ユーイチさん。」
「お帰り。ユーイチさん。子供達は良い子にしてた。」
(外に居たナノ君達からの情報共有。精査を完了しました。商業ギルド総裁と一部貴族に『天罰』と呼ばれる現象が起き、全員死亡しています。全員が同時に首が切断されてます。)
(あーメリスリリアの言っていたヤツか。教会に入って2日目に言っていたな。そんな事。)
(商業ギルドはメリスリリアさんからお告げがあったとの事で、詐欺に遭わられた方への返却金の準備や保証。そして今はユーイチさんに対する対応を相談中です。)
(なんで俺?)
(それは、メリスリリアさんが今回の立役者がユーイチさんである事を伝えてるようで、彼も詐欺にあいそうになった事。それが今は『聖人認定』された事が原因のようです。)
(何?その痛い称号は。)
(そこはメリッサ達に聞いた方が早いかと。)
「みんな無事に過ごしていたなら良かった。所でさ、神様達から色々と言われて、俺の事拝んだりしてる人が多かっただろ?あれの理由を教えてくれる?」
「私も多少は知っていますが、多分メルちゃんが1番詳しいかもしれません。教会に長く居たらしいので。」
「いちおうしってるぞ?『神様が守護し、他の束縛を禁ずる。』っていうのは、そのひとがだいじだから、いじめるなよ!ってことだって。だから『聖人認定』っていうらしい。そのひとをいじめると、いじめたひとに『天罰』があたるって。
『女神の祝福を与えし者である事を宣言する』っていうのは、わたしのだいじなひとだから!夫婦なんだ!って『宣言』なんだって。
名前も契約の神『メリスリリア』様のあとの家族名がかわってた。でも、たにんがいっちゃいけないんだぞ?」
まて、メルは今なんて言った?メリスリリアと俺が夫婦になったと言ったぞ?確かにメリスリリアは俺の姓である大村を使っていた。聞いた時に違和感があった。
ユーイチが固まっていると、マモリちゃんから話しかけられる。
(ユーイチさん。メリスリリアさんがキスをした後に、説明してましたよ?固まって疎通が取れてなかったのは聞いてなかったんですか?)
(すまん!記憶から抜けてる。俺何した?)
(それでは、キスの後からの記録を流しますね。)
目の前に顔の赤いメリスリリアが離れて行った。
「女神の祝福だ。どうした?顔が赤いぞ?」
顔の赤い女神は笑っている。すると横に居たタナティウスがこう言っている。
「美人の女神の祝福を受けるとは流石だな!これはメリスリリアの婿入りも近いな。」
そこでユーイチの声が聞こえる。
「メリス。お前の事を愛してる!結婚しよう!」
何言ってるんだ!俺!!知らないぞ!!こんな事!!
そして顔を真っ赤にさせて頷くメリス。
「本当か!本当に結婚するのか!!これはめでたい!必ず式は盛大にあげるぞ!」
はしゃぐ筋肉達磨。顔を赤くさせた2人。リエラは驚いた顔をしている。
「メリスリリア!あんた本当に結婚するの?ユーイチは人でもないのよ?」
真っ赤な顔で俯いて答えない。
「もぉ!完全にお熱じゃない!ユーイチ!私が言うのも変だけど、メリスリリアを大事にしなさいよ!」
「あぁ。約束する。」
顔を真っ赤にさせて答えてる俺。
「それじゃ、また会える時を楽しみにしてるぜ。」
そこから記憶が繋がる。ぬうおぉおおお!!知らん!知らんぞ俺!なんだあの俺は!!俺はヘタレだ!あんな事言えるわけがない!みんなが見てる中、俺は顔を赤くしてベッドの上に飛び乗り、転がって悶える。
「大丈夫ですか!?アニキ!」
みんなが声をかけてくれてくれるが、それどころじゃない。そして身体に電流を流されて、ビクッとしてからマモリちゃんに声をかけられる。
(ユーイチさん。気が付きましたか?もう一度言います。教会内にて感情の起伏データが急激に変化してますので、進化されたのでは?)
まて、俺。確かに相談して強い感情で進化すると言われたな。マジか。なんの進化だ?知らないぞ?そして心配してるみんなに声をかける。
「ごめんな。ちょっと神様達の仕事を思い出してな。」
言えん。いきなり結婚して来た事に今気がついて悶えてるなんて。
「メルちゃん?ちなみに神様と結婚した人ってどのくらいいるのかな?神様って何人くらいいるの?」
メルはキョトンとした顔をした後、笑いながら言う。
「いないぞ?聖人認定も、神様1神だけ。そのひとたちもさいごは100年くらい前に死んじゃってるし。教会でごはんもらうときに、読まされておぼえさせられるんだ。」
やばい。目立ち過ぎてる。いや、この町から離れればいいんだ。村に引き篭ろう。だが、メリスリリアには会いたい。
(どうしよう?2人とも。)
(まずは新しい食材で食事を取ってから、冷静に考えましょう。考えるには糖分が必要です。)
《刺激も。大事。新しい。ワクワク。》
ブレない2人だ。俺もブレない事にしよう。マモリちゃん。ナノ君。取り出せる食材リストを!よし!親切に宅配系も入ってるぞ!
ベットから立ち上がり、宣言する。面倒な事。ちゃんと言ってなかった事。全部まとめて。
「神の試練を乗り越えて、俺は変わった!これからも俺は我儘に生きる!」
そしてミリィちゃん。レオン君。メルちゃん。ラルファ君。エミリアちゃんをベットに座ってもらい、みんなと顔が見えるようにして尋ねる。
「みんなにお願いがあるんだ。俺はみんなと本当の家族になりたいと思う。俺と家族になってくれ。ミリィちゃんとレオン君にはもう1人のお兄さんに。メルちゃんとラルファ君。エミリアちゃんには新しいお兄ちゃんになりたいんだ。そして、これからも一緒に暮らそう。」
そこからは大変だった。ミリィちゃんは泣き出すし、ラルファ君とエミリアちゃんは分かっていないけど釣られて泣き出す。
レオン君は『お兄ちゃんでいいの?わかった!お兄ちゃんだね!』と笑っていた。メルちゃんだけ、『私なんて孤児だし。』と言うから、捕まえて抱きしめてたら泣き出した。何故かグレッグが言っていた。
「さすがアニキっす!俺もアニキの家族になります!」
と意味わからん事言い始めるし大変だった。
言えなかった事が言える様になった気がする。言える事で相手が喜んでくれる姿を見ると、温かい気持ちになり、子供達を抱きしめるのであった。
口の中がジャリジャリしやがる。ぺっ!
作者はラブコメを書く気はありません。何故か勝手に結婚とか言い始めたユーイチと、返事しちゃったリリアが居たんです。
俺は悪くないんや。アイツらが勝手に。




