海竜発見
「来たぞぉぉぉぉぉぉ!!」
海面が隆起し始めたと思った瞬間、俺らの船が大きく揺れ始める。
ちっ……やはり体積がバカみたいにでかいようだな……!これじゃあ水の結界もかなりの規模と見ていいだろう。
「きゃあ!?」
「カルメニィ!」
船から落ちそうになったカルメニィの手を掴み引き寄せると連結剣を抜き甲板に突き立てる。
持ってくれよ……!!
「たく……。」
「はわわわわわわわわわわ。」
揺れが収まったところでカルメニィの体を離すとカルメニィは顔を真っ赤にして木箱に隠れてしまう。
やれやれ……あいつもあいつで変わっているな。
「ルミエ、オルトリア。カルメニィを頼むぞ。」
「え……!?そこはホワイト君が守るところでしょを」
「それに、この中で一番ランクが低いのはホワイトくんだし、ここはお姉さんたちに任せてなさい。」
「……少し伝えておきたい事がある。」
俺の頼みを断る二人の近くに行くとその顔をくっつくまで近づける。
仕方ないからこうしているだけだ。この話を外に漏らされたら困るからな。
「(時間が無いから手短に言う。この作戦……十中八九失敗に終わる。)」
「(えっ!?それはどう言うこと?)」
「(シルンの話しによれば、リヴァイアサンは魔力を無効化する魔力を保有しているらしい。そのため、その魔力を使っている水の結界を分解することは出来ない。)」
「(それならそれを勇者たちに伝えた方がいいんじゃない。)」
「(伝えたところで実戦経験の薄い連中が信じると思うか?)」
「「((確かに……))」」
「それじゃあ……頼んだぞ!」
「……分かったよ。貸し一ね」
「後でちゃんと奢ってよ」
「……たく。まあ、出来たらな」
二人に事情を説明しそれぞれの条件にやんわりと答えると二人と別れ見張り台の上に登る。
相手がリヴァイアサンである以上、上から狙い打つのが良いだろう。何せ、そっちの方が効率がいいからな。
『やれやれ……上からの攻撃ならシェンショウジンだけでもいけるのでは?』
「確かにいけるが、案外狙いをつけるのは難しい。それに、あいつらの動きを監視しておきたい。」
『なる程ね。』
シルンの話が終えると黒い布を口を隠すように着けて備え付けの望遠鏡で周りを見る。
リヴァイアサンの姿をさっさと見つけないといけない。何せ、日が完全に暮れ、風も出てきた。そのため、視界がより悪くなるよりも早く見つけないと。
「……見つけたぞ。」
望遠鏡のピントを合わせるとドームの中を浮くように泳ぐ巨大な海竜がいた。
あれがリヴァイアサン。海の中で最強クラスの魔物。やれやれ、本当にどうなるのだか。




