外伝,BDA公式イベント1(57.5話)7月1日(金)→7月9日(土)
ゲーム名はバレット・ダンス・アルカディア
略してBDA
・某Aから始まるバトロワのようにチーム対抗戦方式
・某Gから始まる銃の世界のように装備は買う以外に作れる
・種族を選択してのキャラクリがある
・種族ごとに固有能力がある(アビリティ)
・装備は筋力値に応じて決まるコスト内なら自分のものを持ち込み可
本編のように初めからじゃないのでこのゲームを始める前の前提情報をここに。
ピロンッ
んー?私のパソコンにメールが来るなんて珍しいですね。しかも業者の宣伝メールを片っ端から除外設定にしてあるゲーム用のアカウントになんてもしかしたらPDOを始めてから初めてかもしれません。一体誰からでしょうか。
・・・・・・ふむ、近々バレットダンスアルカディアで年に三回の大規模イベントのうち一回目があるから参加しないか、と。差出人は前のゲームでスクアッドを組んでいたうちの一人でした。
最近はPDOに集中しててあっちは今年に入ってゴールデンウィークイベントすら不参加でしたからね。文面を見るに他のVRゲームより一歩早い夏イベ枠みたいですし参加しましょうか。
というわけでその事を書いて返信します。そして設定をプレイヤーが自由に弄れる隔離空間、いわゆる訓練場ですがそこで動き方なんかの復習をしましょう。
ダイブして先ずするのはアバターの見た目とステータスの確認です。久しぶりなので記憶の中のステータスと照らし合わせて確認します。もし記憶の中でできると思ってることがただの思い込みだった場合時間ロスになりますからね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
【プレイヤーネーム】葛葉
【種族】獣人種:狐/四尾
五段階ステータスランク
【筋力】■■■3
【魔力】■■2
【速度】■■■■4
【耐久】■1
【固有技能】幻惑の妖灯
【使用武器】
・サブマシンガン2丁(弾薬込み)
・ハンドガン1丁(弾薬込み)
・罠作製セット
・鋼糸束
・コンバットナイフ4本
・フックショット
━━━━━━━━━━━━━━━━━
ん、どちらも記憶にあるのと同じですね。武器も前に使ってたのが登録されたままになっているので再登録の必要性はありません。尻尾もアバター強化チケットを使用した分がちゃんと反映されてるのでこのまま行きましょう。私のキャラは狐獣人で上下共に和風装備です。
このゲームはアバターの見た目を豪華にする方法がイベント上位入賞者に配られる強化チケットしかないのが少し残念です。
まぁトップ層の人達は見た目を豪華にするより強力な装備を求めているので上位勢でもトップになるほどアバターの変化は減っていきますからそれを見てる運営もアバターの変更はそこまで重要視してないんでしょう。
実際このチケットもアバター"強化"チケットと言う割に強化されるのは見た目だけですし大抵のイベントで配るのでそこまで特別感もありませんしね。
訓練場に入るとまず設定を選びます。このゲーム、ジャンルがバトロワ系なので初見の人からはPvPだけのゲームだと思われがちですが安全圏になってる街から外に出たら普通にモンスターがいるんですよね。
そして武器を揃えるには基本的に店売り品を買うかそれを倒した時のレアドロ武器を狙うかドロップ素材、採取や採掘で手に入れたアイテム等を加工しないと行けません。当然店売りより加工品やレアドロ武器の方が性能は高いです。
あとは稀にマップ上に幾つかあるダンジョンの宝箱にランダムに入っていたりダンジョンボスが落としたりすることがありますがそれらは本当にレアな上、地上にいるモンスターのレアドロよりも希少なので手に入れた時々運のいいプレイヤーがゲーム内オークションに出たりします。
うちのスクアッドのリーダーもオークションさん武器を買った1人ですからね。
モンスターの中には当然のごとく人型もいるのでこういう動作確認なんかにはもってこいです。射撃練習だけならカカシでもいいんですが動きの練習も兼ねてるのでね。
というわけで、出現する訓練用ゴーレムの外見と動作を人型モンスターベースで設定、15分後開始の30分無限湧きモードをやっていきましょう。一応録画設定もオンにしておきます。これ、自分一人しかいなくても後から立ち回りを見返せるので便利なんですよね。
まずは15分で罠を作ります。鋼糸をわざと少し弛ませて足元と胴のあたりと頭上にわざと隙間を大きめに開けて貼っていき、地面にはトラバサミと地雷を設置します。
さすがサブマシンガン以上に装備コストを使う罠作製セット、攻略サイトでは他のセット系アイテムと一緒に最低に評価でしたが個人的にかなり便利だと思うんですけどね。
鋼糸はフックショットを引っ掛けて移動に使ったり相手の耐久によるとはいえ相手が引っかかったら一気にピンと貼って引っかかった箇所をスパッと切り落とせますし、トラバサミは動きを止めて後続の肉壁に出来ます。地雷は言わずもがな足を一掃できるので強いです。
15分経ちました。無限湧き開始です。ゴーレムなので無言で湧いて無言で向かってきます。出てくる中には銃火器を装備しているものもいるのでそういう相手は対プレイヤー用の動き方の練習台にします。
まず近場に湧いたゴーレムにサブマシンガンの弾をばら撒き、腰の後ろに吊るしてあるコンバットナイフに持ち替え突貫、基本的に首か武器を持っている方の腕を狙って切り落とし、それが無理なら胴体を蹴り飛ばしてほかのゴーレムにぶつけたあとグレネードを投擲して爆散させます。
空間が開けばまたサブマシンガンに持ち替え、銃口を周囲に向けて回転しながら弾をばら撒き、敵が距離を詰めてくれば頭上の鋼糸にフックショットをひっかけてスタート地点にグレネードを投げてから同じ方向に離脱。
こうして立ち回ってる間にも設置した罠で四肢が切り飛ばされたり地雷で吹き飛んだりして動けなくなったことで即席障害物になってるゴーレムもいます。
その後は罠セットに入っていたグレネードの残りを投げたり、跳躍から頭を掴んで逆立ちし、そこから地面に降りると同時に掴んでいた頭を体から引きちぎったり、肩に乗ってから力を込めて跳躍して乗っていた肩を崩したりしてるうちに30分が経過し終了時間になりました。
意外と思った通りに動けましたね。これならイベントでもいい成績が取れそうです。
訓練場で色々復習した日から数日経ってイベント当日になりました。私が加入しているスクアッドには社会人の人もいるので連絡はグループチャットを使ってました。なので本人たちと会うのはかなり久しぶりです。
「あらぁ、葛葉じゃない。早かったわね」
「お久しぶりです。オロチさんも早いですね。他のメンバーはまだですか?」
集合場所に着くとオロチさんが1人だけいました。
オロチさんは設定で変更できる限界の白い肌に少し長い黒髪と瞳孔が縦に割れた金目を持つ男性です。服装は軽装の上から内ポケットが着いた黒のロングコートを着ています。あまり前衛に出ないタイプだからこその装備ですね。
「✝︎シュヴァルツ✝︎はもう少しで来るみたいよ?さっき外から連絡が来たわ」
✝︎シュヴァルツ✝︎さん意外と早いんですね?まぁ他2人が遅くなってるのせいでそう感じるのもあるかもしれませんが。
ちなみに✝︎シュヴァルツ✝︎さんは名前の初めと終わりの十字架マークまで含めて名前です。
前に聞いたところ本人曰く謎のこだわりがあるみたいです。
「やっぽ〜、オロチ〜。葛葉は久しぶりだね〜」
オロチさんと話していると今度はコタツさんが来ました。もうすぐ来るって連絡した†シュヴァルツ†さんより早かったですね。
「お久しぶりですコタツさん。グレイさんから連絡は来てます?」
今来たコタツさんは西洋風の黒軍服にグローブとブーツを着た白髪に黄色目の女性です。男性用軍服と同じで下がパンツスタイルなので動きやすそうです。腰にはこのゲームではデータとして存在する数が限られている武器種である刀を吊るしています。刀の銘は備前長船長光、通称物干し竿と言われてるアレです。
他は天下五剣や最上大業物14工が運営からその存在が開示されています。世界観的にどうかと思いますが銃火器メインのゲームでキャラの外見設定から人類消してファンタジー種族で埋めてる時点で今更です。
「んーん、来てないよー。でもイベント開始まで30分切ってるからさすがにもうそろそろ来るんじゃない?」
あぁ、そういえばもう残り30分ですね
「「っしゃ間に合ったァッ!」」
そう思っていると†シュヴァルツ†さんとグレイさんが同時にログインして来ました。
†シュヴァルツ†さんが黒コートにシャツとズボン、上半身には申し訳程度の部分鎧を装備して背中に西洋剣を2本クロスさせて背負い腰には左右にハンドガン、後ろに2本のナイフを装備した黒髪黒目の同年代くらいの男性です。
そしてグレイさんが灰色の髪に金と銀のオッドアイをしていて銀に黄緑の線が入ったロボットアニメのパイロットスーツのようなものを着てその上から特殊素材から作られた金属的な質感のマントを羽織り手足には左右それぞれ黒と白の対になっている篭手と銀に植物のような装飾が着いたグリーブを装備している女性です。
「2人とも遅かったじゃない。一体何してたのかしら?」
そう言ってVR空間なのに肩で息をしている2人にオロチさんがブラックコーヒーとミックスジュースを渡して質問しました。
「あー、悪い。妹と買い物に行ってたんだが色々物色して買ったら荷物が多くなりすぎて帰ってくるのに手間取ってた」
あぁ、納得。毎度恒例妹さん案件ですか。それなら仕方ないですね。
「あら、それなら仕方ないわね。もちろん妹ちゃんにはちゃんと言ってあるんでしょう?」
「当然ッ!イベントが終わる3時に出来上がるようにデザートも用意してきた」
「それなら問題ないわね。イベント開始まで10分切ったけど皆最終確認は済ませた?」
今回のイベントは3倍加速状態でリアルの2時から3時まで、体感3時間のバトルロイヤルです。
「うんうん、皆ちゃんと準備は済ませてるみたいね。良きかな良きかな」
《これより第21回公式イベント、『血風怒涛ver.4.7』を開催します!》
『ウオオオオオオッ!!!』
そして時間になると大音量で運営のアナウンスが流れました。それに合わせて他のプレイヤーも声を上げています。
「それでは改めてルールを説明します!基本は通常のランクマッチと同じ装備持ち込み可、フィールド上に装備あり、時間経過で補給物資の追加ありです。
制限時間は3時間、ですが時間加速機能を使用しているため現実では1時間となります。フィールドはこのイベントのために作られた専用マップです。
全スクアッドの中で最後まで生き残っていたところが優勝です。総合成績上位の個人には今回もアバター強化チケットが配布されます」
「それでは皆さん、優勝目指して頑張ってください!!」
そう言い終わると街中にスクリーンが出現し、それに転移開始までのカウントダウンが表示され、ゼロになった瞬間視界内に映るプレイヤー全ての足元に魔法陣が展開され光に包まれると転移しました。
ステータス関係と+α
【筋力】
持ち込める装備のコスト、装備可能な武器の重量、盾使用時の踏ん張りや跳躍力等様々なことに影響する。
【魔力】
魔法弾の威力、被ダメ、リロード速度に影響する。魔力ランクが5のキャラが機関銃を持つと魔力を使い切らない限り延々と連射が可能。
【速度】
移動速度や行動速度に影響する。罠解除の速さもこれ。地味に見えて意外と重要度が高い。
【耐久】
HPとスタミナ、高所から落下時のダメージに影響する。これが高いほど高所から落下してもダメージが発生しづらく長距離を走って移動することが出来る。
ステータスランクはキャラクリの時に10ポイントを任意のステータスに割り振って決める。振り直しはアバター状態がデフォルトに戻される上、かなりの資金がかかる。
リリース4年目、イベントは正月、春の新規ユーザー歓迎イベント、GW、夏の長期休暇、秋の大運動会、冬の長期休暇である。このうち正月と歓迎イベントは強化チケットの配布無し。




