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52,77日目(土)(6月19日)①

 金策のための料理の量産が終わったのでダンジョンへ向かいましょう。


 今回向かうダンジョンは正式サービス開始時点から存在しているものではなく試練の迷宮、別名チャレンジダンジョン、通称チャレダンという後から追加されたものです。

 このダンジョンは通常のダンジョンと別空間にある設定なので教会で神様の立像にお祈りすることで挑戦することができます。


 教会へ到着しお布施してから神様にお祈りします。お布施することで教会の上層部の人からの評価が雀の涙ほど上がるらしいですからね。まぁその上層部の人と会う機会が現状無いんですけど。


 とはいえ何もしないよりはその時が来た時にお布施無しの場合より好条件で対応してもらえるかも知れませんし何よりワープ装置の使用料と思えば多少はね?

 ではお賽銭感覚でとりあえず1000ユルお布施しましょうね。


 というわけで教会内にある12柱の神様の立像にお祈りして転移してきました。

 このダンジョンは全1000層の構成で5層ごとにそれまでの進捗をセーブ出来、次回挑戦する時は最後にセーブしたところから再開するか1層から再開するかを選択できます。


 それではまずは1層目、やっていきましょう。




 1層目に入ってまず最初に遭遇したのはゴブリンです。最初は相手の強さを確認するために適当な魔法を撃ってみましょう。1体だけですしこれで目に見えるほどのダメージが入るなら余裕で倒せるでしょう。


 では、


「『極光弾』」


 輝く槍がゴブリンに向かって飛びます。回避するなら格上の可能性も出てきますがどうでしょうか。


「ゴブッ!?」


 えぇ……当たった瞬間抵抗する間もなく一瞬で消し飛びました。もしかして割と弱い?

 他のダンジョンより後から実装されたので最初からそこそこレベルが高い相手が出るかと思いましたが、これもしかしたら始めたばかりの人でも最低限の立ち回りがわかってればソロで倒せるんじゃないでしょうか?


 その後は逃げる臆病なゴブリンを見送り目視できる距離にいるのに気づかない鈍感なゴブリンは放置して向かってくる勇敢なゴブリンに鉄拳制裁しながら進んでいたら2層目に続く階段を発見しました。

 1層目の戦利品はゴブリンからのドロップ品である錆びた銅剣や木の盾、割れたポーション瓶という特に最後はいやこれどうしろと?って思うようなぶっちゃけるとゴミとしか言えないようなアイテムばかりでした。

 では2層に足を進めましょう。




 2層にはゴブリンは居らず、遭遇するのは兎ばかり。それも角付きのアルミラージと呼ばれるような見た目のモンスターです。

 基本的に見つかると角をこちらに向けて一直線に突っ込んでくるのでそのルートに鋼糸を置いておけば勝手に自滅してくれるので楽です。そこそこの確率で下級ポーションの材料として使える角を落としてくれます。プレイヤーの乱獲によって現状かなり飽和気味の素材ですが明らかな使い道があるアイテムな分1層目よりだいぶマシです。


 と言ってもそこまで美味しくは無いので2層目は『隠密』『無尽走破』を使用した状態で3層目に続く階段を探して駆け抜けました。


 その後の3、4層目は1、2層目のゴブリンと角付き兎が同時に出現しましたがやったことは1、2層目と同じなので割愛。元々スキル調整のために潜り始めましたがここまで調整に使えるような相手が出てこないので本来の目的が全く達成出来ていません。

 次の5層目が終われば一区切り着きますがもう少し強いモンスターは出てくるんでしょうか。




 5層目に到着しました。ですがこの階層はこれまでとと違い階段を下りると直線の長い道がありました。そしてそこを最後まで進むとそこには天井までの高さを誇る大きな扉がありました。これはこの先がボス部屋なのは明らかですね。




 扉を開けるとそこは長方形の大部屋でした。私が入ってきたのとは逆の位置には同じような扉があります。入って少しすると地面に魔法陣が現れました。魔法陣から光が溢れ出し徐々にモンスターを形作っていきます。


 形が完成し光が弾けるとそこに居たのは、




「ゴブウゥゥッ!!」




 ゴブリン、ですよね?とりあえず『識別』を使って名前を確認しましたが、【ゴブリンソードマン】って出てますねぇ。ソードマン、つまり剣士ですがそう種族名にあるだけあってこれまでのゴブリン達と違い、武器は鉄製らしき剣で防具はチェーンメイルに鎧です。まぁこれまで出てきた一般ゴブリンよりは報酬に期待できそうですけどね?


「ゴッゴブッ!」


 そんなことを考えているとゴブリンが剣を構えて走って来ました。うーん、遅い。とりあえず仮にもボスですし『調律躰導』を試してみましょう。


 『調律躰導』以外のバフや相手へのデバフは抜きです。発動することで体を赤い粒子が覆います。走ってくるゴブリンには射程圏内に入ってくるのに合わせて踏み込みからの回し蹴りをお見舞してやりましょう。


「『調律躰導』━━ッ!!」


 脱力して待機しゴブリンが間合い内に入ってきた瞬間、腰を捻って威力を増すようにした回し蹴りを放ちます。イメージは最近は見かけなくなりましたがでんでん太鼓でしょうか?とにかく力を入れて蹴り抜くと言うより鞭のようにしならせている感じです。


 そして回し蹴りに合わせて粒子が集まり威力が強化されます。


「グギャッ!?」


 それをノーガードでくらったゴブリンは立ったまま耐えることは出来ず壁まで飛んでいきそのまま光になって消えました。うーん、弱いですね。・・・・・・いや、『闘王』の効果も乗ってるとすれば当然?


 ボスを倒すと宝箱が出てきました。ですが見た感じ木製っぽいので中身には期待できなさそうです。ボスを倒した後のボス部屋とセーブポイントはモンスターの湧かない安全地帯なので宝箱を開けて少し休憩しましょう。




 宝箱を開けると、その中身は、小鬼の角が8個、角兎の角が10個、角兎の毛皮が5個、兎肉が20個、鉄の延べ棒が3個、中級HPポーションが1個、中級MPポーションが1個、そして最後に500ユルでした。正直言って報酬がしょっぱいです。


 宝箱の中身の確認と休憩が終わったので6層目に行きましょう。




 ・・・・・・6層目からは虫系ですか。リアルサイズ低度ならまだいいんですけど人の頭より大きなサイズの虫が群れでカサカサ壁や天井に蠢いているのは普通に精神が死にますね。SAN値直葬案件です。


 というわけで『複製の魔眼』で火炎瓶を量産します。MPがゴリゴリ削られますが魔法を使うつもりは無いので問題ありません。




 量産完了。さっき宝箱から出たMPポーションを使って複製で使用したMPを少し回復。そして天井に向けて実弾仕様の銃を撃ち、無数の虫達の意識をこちらに向けます。


 では行きます。『空歩』『曲芸師』『立体機動』『無尽走破』の4つを同時に使用し唯一虫のいない床と天井の間の空間を抜けつつ火炎瓶を後ろに投擲。


 「投擲用意(ステンバーイ)投射(シュート)ッ!」


 投げた瓶は下から山なりに飛んで床と天井、壁のちょうど中央に達しました。そしたらそれ『念動力』で一時的に固定して先程取り出した銃で『狙撃』スキルを使って撃ち抜き爆発させます。

 火炎瓶は衝撃を受けると爆発する仕様なので上手く行けばこういうことが出来ます。


 そうして最初に現れた虫の群れは全て焼却出来ました。やっぱり虫は焼却するに限ります。


 と言っても火炎瓶はダンジョン内だと『複製の魔眼』で量産するしか入手方法が無いのでMPの消費が重いこの方法はあんまり多用しない方がよさげです。

 まぁ初手のアレ以降は現状群れで出てきていないので見つけ次第即倒すのではなく何度か遭遇してからまとめて面制圧系の魔法を撃ち込むことで効率よく倒すことができます。こうして倒せるのは天井や壁に居ないのが大きいと思います。多すぎると必然撃ち漏らしが生じますからね。


 6層から9層目にかけては虫系モンスターの楽園のような状況だったのでひたすら遠距離攻撃で倒しながら進み2度目のボス部屋前にやって来ました。多分ボスも虫ですよね。まぁまだ序盤ですし余裕でしょう。




 ボス部屋に入るとゴブリンソードマンの時と同じように床に魔法陣が現れ、そこから溢れる光がボスの姿を形作っていきます。そして光による姿の作成が完了したボスは鳴き声を上げました。


「ギィィッ!!」


 10層のボスは大蜘蛛でした。その大きさは私が乗っても余裕がありそうな程で足先の爪は鋭く、爪の周辺は足の付け根の辺りと比べて外殻のように発達しています。それ以外は真っ黒の体に深紅の目というよくあるタイプです。


 ではやりましょう。まずフラガラッハを取りだして分裂させ『調律躰導』で身体能力のブーストを行います。そうしたら周囲に待機させたフラガラッハを引き連れて大蜘蛛に突撃します。


 すると糸を吐いて来ますがそれは『予見眼』で軌道と各糸の危険度がわかるので危険度が高いものを優先して切り払いつつある程度の余裕を持って全て回避していきます。糸を躱しているとおそらく毒であろう紫色の球体を飛ばしてきますがそれは『調律躰導』発動中に体を覆う粒子を盾に防ぎます。


 相手の攻撃を躱し防ぎフラガラッハの間合いまで近づく直前、『魔法剣』の効果でフラガラッハに火属性を付与します。古今東西基本的に虫は火に弱いというのは常識ですからね。


 火属性を付与したフラガラッハで大蜘蛛を切りつけていきます。


「ギチギチッ」


「フ━━ッ!」


 すると糸や毒による攻撃の他、前足を勢いよく振り下ろしてきたり噛みつこうとしてきたりもしますが前者はフラガラッハで受け流すか『切断』込みで爪部分を切りつけ無効化し、後者は『曲芸師』の動作補助で回転しながら後ろに飛んで回避します。


 そこから空中で『空歩』を使い空中で踏み込みを行い跳躍、周囲のフラガラッハを半自動操作で大蜘蛛に向けて飛ばすよう設定し、大蜘蛛に向かいます。迎撃は全て粒子で防ぎきり大蜘蛛の至近距離に到達しました。


「これで━━━ッ終わりッ!!」


 そこから私は空中で体を捻り勢いをつけた状態で両手に持ったフラガラッハでバツ印に切りつけます。火属性による補正もあってか切りつけフラガラッハが殺到したところで大蜘蛛のHPが尽きました。


「ギチ……」


 ゴブリンよりは反応があった分マシとはいえそこまで強くありませんでしたね。

 

 大蜘蛛が完全に消えるとゴブリンソードマンの時と同じように宝箱が出てきました。材質は変わらず木材のようですが中身は少しくらいまともになってますかね?


 そうして宝箱を開けると、その中身は、妖大蜘蛛の先爪が8個、妖大蜘蛛の牙が4個、隠突蜂の針が3個、幻刃蟷螂の鎌が4個、中級HPポーション1個、中級MPポーション1個、1000ユルでした。

 地味にユルの額が上がってますね。他は序盤にしては強そうな名前の初見殺し虫2種とボスだった蜘蛛であろう物の素材、安定のポーション2種です。


 前回の宝箱の中身が余りにもアレな中身だったので字面も相まって豪華に見えますがあくまでも第1エリアの森のモンスターから入手出来る素材なんですよね。まぁそこそこのランクのポーションとお金が安定して稼げると思えばそこまで悪い報酬では無い?


 まぁ全て貰っておきますけど。要らなければ売ればいいですし。それにしても、今のところスピカ達を出すまでもないレベルのモンスターばかりですね。


 次は11層目、だいたい最初にエンカウントするモンスターでその層から次の区切りまでに出てくるモンスターの系統が分かります。私は虫とレイス系でさえなければなんでもいいんですが何が出てくるでしょうか。






「ガァッ!!」


「せいっ」


「キャウンッ!?」


「『極光槍』」


 ふむ、狼ですか。そうなるとこの11層から15層までは動物系ですかね?さすがに狼だけということは無いでしょう。狼は飛びかかってくるのに合わせて下から顎をけり抜けばスタンしますしその後魔法を撃ち込めば確殺です。『予見眼』で飛びかかってくるルートも分かるので楽です。


 というわけで飛びかかってくる狼は顎を蹴り抜くか『黒魔の偽腕』で顔を正面から殴りつけてスタンさせ確殺しながら進んでいきます。



「キシャァッ!!」


「おっと危ない」


 『予見眼』にギリギリまで反応が無い蛇さんは光学迷彩持ち?でも飛びかかってくる前に鳴き声を上げるのであんまり意味無さそうですね?回避してからインベントリにある適当な剣を取り出して蛇に向かってフルスイングすればそれで終わりです。


 その後は猪が突撃してきたりしましたがそれは『操糸王術』で転ばせて眉間に銃弾を撃ち込んで終わり、そのまま進んで狼、蛇、猪としか遭遇しないまま特に危ないところも無く15層のボス部屋に到着しました。


 さて、次のボスはなんでしょうか。



「グマァァァ━━━━ッ!!」


 クマ、ですね。なんか毛の色が赤黒くなってますがクマですね。クマといえば火力と耐久に特化してるはずなので『武芸者』を使ってみましょう。これまで複数の武器を使おうとしてもその前にHPが無くなるボスばかりでしたからね。楽しみです。






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