50,75日目(木)②→76日目(金)①
今回で本編50話目です。まだまだ終わらないのでこれからも読んでくれると嬉しいです
「それは上々。それでは3人で拘束してください。その間に私は準備を済ませます」
そう言うと私とエクラ達の場所が入れ替わり3人で3人はボスを拘束するために動き始めます。
その間に私は色々と準備をしましょう。恐らくあのボスは高火力な一撃を複数回当てるのが最短ルートでしょうからそれに合わせた準備です。
その間エクラ達の方ではルキスがヘイトを集め、スピカが四方を結界で囲み、エクラが結界内に罠と糸を張り巡らせて拘束しようとしています。
そして私の準備が整うと球状結界の中に糸で出来た球体が作られていました。
「スピカ、エクラ、あの球体の上の方だけを開けることって出来ますか?」
「出来るよー」
「私も可能です」
2人に頼んで結界と糸球の上の方だけ開けてもらいました。
そこからインベントリから取り出した爆弾を手に取っては落とし、爆発したのを見てまた新しく手に取っては落とすのを繰り返し行います。
空爆によって糸球内部の水面は爆発の衝撃で大量の水柱が上がっていますね。体力バーを見てみると少しづつですがしっかり削れていますね。
そうして爆弾を落とし続けていると上空に向かってブレスが放たれました。それを回避するために空爆を中止するとダメージが無くなったことで再び体力バーが回復し始めました。
爆弾の在庫がそろそろキツイのでこの方法はやめて別の方法で討伐するとしましょう。まずポーションを使用、あとリジェネ用の飴玉も使います。そしてアクセサリ枠に転魔の指輪を装備し最後に大鎌自体のスキルを使います。
「『竜骸之怨撃』」
このスキルは戦闘中に装備者が受けたあらゆるダメージを合計した数値を元にダメージを出すタイプのカウンターです。しかもこのカウンターはあらゆるダメージとある通り、装備による自傷ダメージも含まれます。そして私は大鎌と指輪で自傷ダメージを稼ぐことでカウンターダメージを引き上げることができます。
大鎌の刃から赤黒い粘性の泥のようなものが染み出し刃を覆います。それによって刃の元の刃と比べて一回り程大きく、そして禍々しくなりました。
今から私がすることは周囲への被害も大きいですから万が一にもそれに巻き込まれないようにスピカ達の召喚を解除します。
そして大鎌を持った状態で上空に向けて飛翔し一時的にボスの攻撃範囲外に離脱します。そして停止する位置はちょうど結界の真上、上からボスを見下ろしている状況です。そこから体の上下を反転させた状態で空中を思い切り蹴って加速し更なる勢いをつけて結界内に向かって落ちていきます。
「『極光付与』『冥気付与』『虚無付与』『混沌付与』『竜爪牙』『水銀付与』」
さらに落下途中で体を捻って回転することで激突時の破壊力を増しつつ、ボスの攻撃範囲の外にいる間に各種強化を付与しさらなる強化を施していきます。
スピカ達の召喚を解除したことで落下途中で結界が薄れ始めました。そしてそこにいたボスも、私たちの攻撃が止んだ上、結界が薄れ始めたことで水中から浮かび上がって来ました。
6重の属性付与を施し、限界まで自傷と落下時の加速によって攻撃力を引き上げ、さらに当たる直前で大鎌術スキルのアーツを発動。このゲームでは現状APとMPが同じ扱いになっているのでMP管理がシビアです。武器スキルを使うのにも持ち主のMPを使うものがあったりしますしね。
今から使うのはボスと一対一の今の状況で1番効果を発揮するスキル、その名は━━━
「『禍狩り』!!」
このアーツは相手のカルマ値と相手が自身に向けているヘイト値からダメージ倍率を算出するという本来ならPKKやタンク向けとして扱われそうなものです。
しかし今の私のようにボスと一対一になったことで自身に相手の全ヘイトが集中してる状況ならボスのカルマ値が善寄りでは無い場合という条件はありますが他のアーツと比べても頭一つ抜けたダメージ倍率になります。
アーツを発動すると赤黒い刃が純白のライトエフェクトを纏います。そしてそれを体を捻って勢いを増した状態でボスの背中に向けて振り下ろします。
それによってボスの体力は半分近くまで回復していたのが残り約1割まで削れました。
大鎌でボスの体を切り裂くと、アーツに発動によって纏っていたライトエフェクトが霧散し、振り下ろした刃から血色の泥が分離して私の頭上で魔法陣のような形へと変化し始めました。そしてその魔法陣が完成するとそこから6つの目を持つ竜の頭部が現れボスに向けて緑色の炎を吐きました。
属性相性は水辺にいるボスが水属性っぽいので有利そうですが炎は属性相性なんぞ知ったことかと言わんばかりにボスの残り体力を削っていきます。
「キ、キイィ……」
あ、削りきったみたいですね。もしかして炎なのは見た目だけで属性相性無視のカウンターとして算出した数値分の固定ダメージだったりするんでしょうか?属性持ちの通常モブが余りいないので検証は難しそうですけど実際どうなんでしょう?
まぁ考えるのは後回しにして先に最初の目的を達成しましょう。ここから南に向かえば海エリア間近の港町風の街に着くはずです。
海と言うより湾程の規模の場所でのボス戦を終え、第3エリアの港町に到着しました。現状PDO内で唯一の海ですし夏頃にはプレイヤーメイドの水着なんかが作られてそうです。
リアルでは海どころかプールすら行かないので海エリアに興味はありますがそれより海鮮食材の方が優先です。私は青魚や焼き魚、甲殻類は食べられますけどイクラや数の子といった魚卵系が苦手なのでそれらは見つけても買いません。
スピカ達を召喚し直して商店街のような所を歩いていますが色んなお魚が置いてあります。リアルではありえないような角が生えた魚なんかもありますし、早速いくつか買って料理してみましょう。
という訳でやって来たのは街の海鮮類を扱っている中で1番大きいところです。1部例外を除いて基本的に規模が大きければ物は質も量も豊富ですからね。
装備の見た目のせいか住人の方からチラチラ視線を向けられています。それはここが市場のようなところだからでしょうね。
周りにはプレイヤーの他に住民の料理人風の人の他、船乗りのような人もいますから多分市場で合ってると思います。ここなら普通にお店で買うより色んな魚があるでしょうし楽しみです。
歩いていると普通はお刺身で食べるマグロ等のブロックや1杯丸ごと売られているカニ、さらにファンタジー食材として海竜のお肉も売られていました。
海竜のお肉は1つ2000ユルですか……いくつ買いましょうか。最悪余っても言えばシエルとマナが食べるでしょうしそれでもまだ余るようなら掲示板に流せばいいので損はしないでしょうし多めに買っておきますか。
というわけで海竜のお肉は6つ買いました。あとはカニを2杯、マグロのブロックを2つ買って、鰹節と昆布があったのでそれと他に海老と各種魚の切り身を適当にいくつか買いました。合計で3万ユルです。
あとは奥まで見たらギルドで海竜のステーキなんかを作りましょうかね。
「よぉオヤジッ!!今日はレア物を持ってきたぞ」
奥の方を見ているとさっき私が買いものをしたたお店に誰か来たみたいで声が聞こえてきました。あそこからそこそこ離れたここまで声が聞こえるって素直に凄いですね。声が通るのか純粋に声が大きいのかわかりませんけど。声の主が言っているレア物というのが気になりますし1度戻ってみましょう。
「おぉアンタか。今日はどうしたんだ・・・っておいお前これ、幻郷魚じゃねぇかッ!?この時期に一体どうやって・・・・・・」
急いで戻ってくると店主さんともう1人私の知らない人が話していました。この人がさっきの声の主でしょうか?
その人は私よりもかなり大きい体の男性で上半身がはだけた和服を着ていて、左右に短刀と太刀を下げ背には本人より大きな大太刀を背負っています。さらにその顔には歌舞伎の隈取りのような模様があり髪は連獅子のように長く腰あたりまで伸びています。
所謂傾奇者と言われるような見た目ですね。これらの見た目のインパクトに加えて見えている肌の筋肉量も凄いのでかなりの強キャラ感があります。
そしてジュエルフィッシュと店主さんが言った魚ですが見た目は一見普通の鮭と同じように見えますがよく見るとその鱗の一つ一つが色とりどりの宝石のように輝いています。鱗で何かしら装飾品が作れそうです。
◇◆◇◆◇◆◇
「いやー、うちの国の秘境にある湯屋の近くで見かけたって連絡が来たから急いで向かったら本当にこいつが泳いでてな。そこからまた急いで準備して捕まえてきた」
「はぁ……なるほどな。だけどこいつ普段のより少し小さくねえか??いつもお前が扶桑から運んでくるのはそれより一回りか二回りはでかい。これをわざわざ時期外れに持ってきたからには何か理由があるんだろ?」
「まぁ取れたのがそいつを合わせても4匹だったからな。これでもそいつが1番でかいんだぜ?けどまぁ理由はある」
「そんな大層な理由があるってわけじゃねぇけど、もし上手く行けばそいつが採れた場所が新しい漁場になる可能性があるからな。得意先の店には先に言っとこうと思ってな」
「なるほどな。んで?これはどうすんだ?売り物にはならねえし持ち帰るにしても帰り着く頃には腐ってるだろ。かと言ってこいつをメインに扱ってる店もこの近くにはないしよ」
「・・・・・・あ、そういやまた渡り人が現れたんだったよな?うちの国にはいないが渡り人向けの店に置いてもらえば良くないか?渡り人は生物も腐らせずに長期間持ち歩ける能力があるしな」
◇◆◇◆◇◆◇
ふむふむ、話しかけそびれた結果もの影に隠れて話に聞き耳を立てていましたがやはり歌舞伎役者のような人は扶桑出身ですか。さすがにあの格好が一般的だとは思いませんけど少なくともあんな格好で外を出歩いていても問題ないような国なんですね。
何種類もの刀を持ち歩いてるということは有力な刀鍛冶の方も相当な数がいるんでしょうか?個人的に侍や忍者のような人がいるのかが気になります。プレイヤーにも忍者プレイしてる人はいますが有名な人は忍者では無くNINJAですし。
で、今はなんだか新しい流通ルートを開拓する時に採る食材を私たちプレイヤー向けに流すかどうか話しています。新ルートが安定するまでに採られる規格外のものをプレイヤー向けにすることで無駄にならないようにしようってことでしょう。
私としてはレア食材が規格外と言うだけで安く買えるのはありがたいのでそのままプレイヤー向けに流すということで確定して欲しいですがどうなりますかね?
とりあえず今日はこの辺りでログアウトします。続きは明日にしましょう。ここだけでなくスキル関係の施設も気になるのでそちらも行きたいですし。
◇◆◇◆◇◆◇
今日も朝からダイブしています。今日はもう1つの目的だったスキル関係の施設に向かう予定です。ですがその前に、ボス戦を2回済ませたのでステータスポイントの割り振りとスキルの確認だけ先に済ませておきましょう。
name:シオン
種族:人族
mainjob:最高位錬金術師 Lv25
subjob:隠者 Lv41
種族Lv:43
HP 481
MP 506
STR 163
INT 137
VIT 63
MND 63
AGI 79
DEX 121
LUK 112
STP 0
SKP 91
振り終えました。スキルポイントがかなり余ってきましたね。スキル関係の施設ができてスキル枠を整理できるようになったことで皆さん新しく色々なスキルをとっていたりするんでしょうかね?私のスキルはこんな風にかなりの量があります。
スキル─────────────────
・ノーマルスキル
武器系スキル
『魔闘術 Lv43』『縮地 Lv42』
『上級剣術 Lv18』『肉体掌握 Lv30』
『空歩 Lv32』『中級杖術Lv15』
『中級盾術Lv16』『中級斧術Lv15』
『中級槍術Lv15』『装備重量軽減Lv24』
『中級弓術Lv16』『狙撃Lv34』
『上級銃術 Lv7』『曲芸師 Lv20』
『精密動作 Lv30』『念動力 Lv30』
『中級刀術 Lv6』『大鎌術 Lv7』
魔法系スキル
『極光魔法 Lv26』『冥魔法Lv20』
『虚無魔法 Lv30』『魔力制御 Lv48』
『混沌魔法 Lv33』『召喚魔法 Lv20』
『竜魔法 Lv9』『水銀魔法 Lv8』
『呪蝕の鎖 Lv8』
生産系スキル
『裁縫師Lv24』『料理人Lv17』
『人形作成 Lv31』『魔工技師 Lv20』
『鍛冶 Lv12』『植物採取Lv22』
『鉱石採掘Lv22』
探知系スキル
『万能探知Lv24』『隠密Lv35』
その他スキル
『速読 Lv28』『識別 Lv33』
『毒耐性Lv9』『麻痺耐性Lv4』
『クイックチェンジ Lv12』
ステータス強化系スキル
『強力 Lv5』『強知 Lv5』『強身 Lv5』
『強心 Lv5』『強速 Lv5』『強技 Lv5』
『強運 Lv5』『強命 Lv5』『強魔 Lv5』
『整理術 Lv3』『舞踏 Lv4』
・マスタースキル
『操糸王術 Lv33』『錬金術・王 Lv21』
『投擲・王 Lv16』『王乃瞳 Lv13』
『予見眼 Lv3』
・エクストラスキル
『切断』『思考拡張』『死霊魔術 Lv32』
『闘王 Lv33』『立体機動 Lv34』
『時刻変化・夜』『並列思考 Lv10』
『無尽走破 Lv6』『魔法剣 Lv5』
『二刀流 Lv6』『黒魔の偽腕 Lv5』
・ユニークスキル
『複製の魔眼』
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いっその事ノーマルの武器スキルを全て一つにまとめてしまいましょうか。そうすれば少しは見やすくなるでしょう。そうと決まれば掲示板を見て施設に向かいましょうか。




