表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/66

49,75日目(木)(6月17日)①

ゲーム内編再開です。恐らく今年最後の更新になると思います。

 今日は平日ですが高校は休みなので久しぶりにPDOにまとまった時間を使えますね。あと鈴華さん達が参加してくるのはおそらく第3陣が解放される日からでしょうし第3陣は確か7月の夏イベ前に解放されるはずなので準備するのは後回しで大丈夫でしょう。

 それではダイブしましょうか。夏イベまでには最前線前の街くらいまで進めたいですね。





 

 1ヶ月ほどほとんどプレイ出来ていなかったPDOですが大きく変わってるものとか何かあるんでしょうか?隙間時間で見ていた攻略サイトでは海エリアが開放されたとあったので海系素材で何か作るのも楽しそうですね。


 とりあえずスピカ、ルキス、エクラの3人を召喚して攻略系の内容がメインの掲示板を見てみましょう。




 ほうほう、スキル関係で色々と進展があったみたいですね。スキル統合所、スキル合成所、スキル連結所……頭の中がごちゃごちゃになりそうですね?


 統合が同系統スキルを合わせての正当強化。合成が好きなスキルを組み合わせて強化。しかし統合と違って強化後のスキルは元のスキルと何の関係もない場合がある。

 スキル連結は統合と同じ同系統スキルを纏めるものですがこちらは他に昇華と言い換えることも出来そうです。

 統合は剣を使ったスキルを統合するなら同規格の剣を使う物のみですが連結は剣を使うスキルなら防御スキルと攻撃スキルでも可、さらに大剣と短剣のように剣という枠内であれば別の種類でも可と。どうやら少し見ないうちにさらにスキルビルドの自由さが増したみたいですね。

 特に連結は別々のスキルが出来ることを一つにまとめて別のスキルに出来るので色々と使い道がありそうです。


 あと海があるのは最初にプレイヤーが降り立つ街から見て南にあるエリアの3番目ですね。そこにある街が海につながっているみたいです。つまり海に行くには1度最初の街に戻る必要があるということですね。


 まぁ実質格下のボスを2体倒すだけでこれまでとは全く別のエリアが解放されると思えば…

 やっぱり物量戦こそ正義ですからね。早く準備を済ませて討伐して海エリアを解放しましょう。海鮮食材とか私気になります。


 まずは第3エリアのスクロール屋さんに行きましょう。転移アイテムを用意するなら使い捨てスクロールが1番入手難易度自体は低いですからね。まぁお金があればっていう但し書きは着きますけどね。


 若干割高ではありますがある程度場所を指定して飛べる方のスクロールを購入しました。

 それでは準備も整いましたし早速鳥とエイを倒しに行きましょう。


「『指定転移テレポート・デシグネェション』」



 私がテレポート先に指定したのは最初の街の中央にある噴水です。指定転移で飛べる場所で第1の街の南まで1番近いのが噴水でしたからね。この後は徒歩です。一応スピカ達を召喚してから向かいます。定期的に第1の街付近にいるプレイヤーがレベリングのためにモンスターを倒すのでエンカ率が低くてこういう時には助かりますね。



 たまに寄ってくるモンスターを適当に魔法で処理しながら進んでいると1つ目の目的地に着きました。

 そこはここまで森の中を進んできたのにも関わらず、そこだけ木が1本もない開けている円形に開けた空間でした。


 最低限周囲を警戒しながら中央付近まで進むと私たちが歩いてきたのとは反対の方から何かがこちらに向かって羽ばたいて来ているような音が聞こえてきました。音の大きさからその羽ばたきの主の大きさもかなりのものだろうということが推測できます。


 そしてとうとうその羽ばたきの主が私達の頭上に姿を現しました。その姿は鳩や鴉といった日常的に目にする鳥類では無く、強いていえば鷲のような鋭いくちばしに大きく広がった白い羽を持っていますから鷲に近いような気もしますが、その大きさは通常の物とはかけ離れていてまさに怪鳥という2つ名の通りの姿です。


「ギャーッ!!ギャーッ!!」


 空にいるので最初のうちは魔法職や狩人系職必須でしたが今は安定と信頼の装備ゴリ押しが通用するのでさっさと思わせてしまいましょう。


「スピカは後方から魔法攻撃による撹乱と適宜回復、ルキスはヘイト管理とスピカ達の防御、エクラは気配遮断状態でフィールド内に罠を貼ってください」


「「「了解!!」」」



 さてここで私のユニーク武器の能力を思い出してみましょう。


[魔弾・黒(ブラック)][魔弾・白(ホワイト)]

[混合弾・白黒モノクローム][双銃分離]

[所有者固定][破壊不能][売却不可]

[自動成長]

[形状変化:ハンドキャノン・アサルト・スナイプ]


 元がこの能力で今は両手で使うために分離させています。

 分離状態の能力が、

[魔弾・白(ホワイト)][破解弾]

[所有者固定][破壊不能][売却不可]

[自動成長][双銃合身]

[形状変化:サブマシンガン]


これと、


[魔弾・黒(ブラック)][操勢弾]

[所有者固定][破壊不能][売却不可]

[自動成長][双銃合身]

[形状変化:サブマシンガン]

これです。


 それぞれにある『破解弾』と『操勢弾』ですが特に今回のような対空戦においては『操勢弾』がとても役に立ちます。まぁまだ同格相手に安定して使えるほど慣れてないんですけどね。でも格下相手なら余裕ですよ。


 今ボスの意識のほとんどはルキスに集中しています。私達がいることはわかっていると思いますがそこまで大きく意識を割いていないでしょう。

 怪鳥に向けて跳躍、からの体を縮めて操勢弾を脚に向けて発射。


「『操勢弾・加速(アクセラレータ)』」


 跳躍の勢いを加速して一気にルキスの前に飛び出します。ルキスの体力は本人の防御力にスピカの回復もあってほとんど減っていませんね。

 目の前に出ると一瞬攻撃の手が止みました。優秀なAIが使われているボスはこういう手段が取れるのでいいですね。


 操勢弾は慣れれば使えるんでしょうけど私はまだ使いこなせません。


 今回のように距離がそこまで離れてない位置に移動するのに使う場合、跳躍した瞬間に撃たないと行き過ぎてしまいますから跳躍した時点で銃を構えないといけないんですけど高確率でそれが間に合わず跳びすぎてしまいます。

 まぁ今回はちゃんと撃つのが間に合ったので問題ありませんね。


 展開、分裂させたフラガラッハのいくつかを足場に空歩と縮地を使って背中側に回りこみその背に向かって両手に銃から持ち替えたフラガラッハを突き刺します。

 すると当然ダメージが入ったことで暴れます。ですがその攻撃は全てルキスの方に吸われているので私の方に被害はありません。


 さてここからどうしましょう。残りのフラガラッハも突き刺していますがまだ体力は削りきれていません。もう少しなんですけどね。しかもこの鳥空に飛び上がっていますからバランスが悪いですね。いっそルキスに言ってブレスでも撃ってもらいましょうか?

 そう思っていると罠を張り巡らせていたエクラから声をかけられました。


ご主人様(マスター)!私が仕留めますから直ぐにそこから離れてください」


 ふむ?エクラってスキル構成は暗殺者型だった気がするんですけど空中の敵にそんなダメージ出せる方法ありましたっけ?とりあえず言われた通りにフラガラッハを抜いて飛び降りました。


「『重鋼糸』『水銀糸』」


 私が飛び降りた直後さらに上空に移動しようとしたボスはエクラが伸ばしたワイヤーともう1種類の金属糸に絡まりました。ワイヤーで大事なところを縛りその後全身を別の糸で縛り上げています。


「これで終わりです、『水銀糸球』そして『水銀刃』」


 全身を縛る糸と同じ糸で球体が作られると次の瞬間一気に体力が削れ始め、直ぐに体力バーは黒一色に染まり切りました。

 ・・・・・・一体あの糸球の中で何があったんでしょうか……いやまぁ使ったスキルのスキル名からなんとなくはわかりますけどね。


「それではご主人様(マスター)次に向かいましょうか」


 うわぁ、とてもいい笑顔ですね。どこからか取り出してきたサンドバッグでストレス発散した後の師匠みたいな顔してますよ。



 全プレイヤー共通の報酬を確認してHPMPを全回復させたら次のボス戦に向かいましょう。ソロ討伐した地竜と同じエリア数のボスですしスピカ達がいればすぐ終わるでしょう。

 回復と確認が終わりましたから行きましょう。








 ボス戦フィールドには船に乗って行くか飛行可能種族orジョブがある人は飛行していくか海を泳いで行くようです。スピカとルキスは羽があるので多分大丈夫だと思いますがエクラが少し厳しそうですね。一応船を借りて来ましたが果たしてどうなるんでしょうか。


 海エリア解放のために討伐する必要があるボスはエイのような見た目をしています。ですが現実のエイと違い空中で浮遊することが出来るようです。


「スピカは空中での魔法攻撃と船の防御と回復、ルキスは敵のヘイトを引き寄せるメインタンクと余裕があれば攻撃、エクラは船を守りながら後方支援と余裕があれば遊撃をお願いします」


 私自身一応飛行可能ですが今回はフラガラッハの上に乗って戦います。感覚としてはスケボーやスノボーが1番近いでしょうか?後は黒魔の偽腕を周囲に4本展開しそれぞれに盾2つと槍と大剣を装備させます。

 一応今偽腕は最大7本まで出せますが限界まで出すとマニュアル操作が追いつかないので必要最低限だけ出しておきます。

 準備が整ったところでボス戦開始です。


「『竜爪閃』『竜牙砲』」


 竜魔法による斬撃と刺突属性のエネルギーがエイに向かっていきますが空中で回避されました。浮遊するだけでなく空中でも思っていたより結構自由に動けるんですね。


「『鋼糸槍』」


「オオォォンッ!!」


 回避したところにエクラが放ったワイヤーで出来た槍が突き刺さりました。するとそれに反応したのかボスの周囲に魔法陣が現れ、大して狙いもつけていないのかそこから周囲に水の弾丸、水の矢がバラ撒かれました。


「『咆哮』『竜鱗盾』『金剛盾』」


 スピカとエクラは離れていたことで影響無し、ルキスは防御スキルにヘイト集中スキルを合わせて大部分の魔法を自分の方に向けた上で防御しきり、私は偽腕に持たせた2枚の盾で体を隠すことで耐えきれました。

 ですがまた同じような攻撃が来た時にスピカとエクラが攻撃範囲内にいれば2人の防御はルキスに任せることになりそうです。


 フラガラッハを分裂解除、さらに偽腕の数を2本まで減少させ足場をフラガラッハから偽腕に変更します。右手にフラガラッハ、左手にあの呪竜の素材で作られた蝕断の呪鎌を装備。二刀流効果で両手に別種武器を持っても問題なく扱えます。


「ッ!オオォォーンッ!!」


 鎌の効果で数秒毎に体力が削られています。あともう1つこの装備は装備時のデメリットがありますがそっちは今関係ありません。


 ボスは鳴き声を上げると私に向かって水流のブレスを吐いてきました。


「『虚無槍』」


 フラガラッハを杖の代わりとして使うことで威力を引き上げた魔法を放ちブレスと激突しました。しかし激突すると拮抗は一瞬でブレスは海に着弾し大きな水飛沫が上がりました。魔法を撃った直後に上空に退避していて良かったです。


 ふむ、このボス思っていたより強いですね。舐めプしてたら落ちそうです。これはヒットアンドアウェイ戦法が良さそうですかね?


「蝕め『呪毒刃』」


 大鎌の刃の上から毒そのものの刃が作られました。軽く振ってみましたが重さは元の鎌と変わりませんね。


 フラガラッハを分裂させボスの周囲に配置。両手で鎌を構えて一気に跳躍。そして縮地、空歩、精密動作、曲芸師、立体機動といったアクロバットな動きに補正がかかるようなスキルをフル活用しフラガラッハを足場に跳躍を繰り返しながら毒の刃で切り裂いていきます。


 呪毒刃の効果で斬撃が当たると毒状態になりさらにその毒の効果は累積していきます。これで討伐時間が少しは時短になるでしょう。相手の攻撃に対処してる間もダメージが入りますからね。






 ・・・・・・さてはこのボス難易度が高いっていうよりもただただ面倒なタイプですね?状態異常になって一定時間経つか何回か攻撃を当てるかする度に水中に潜るので討伐時間が遅延されて面倒です。しかも水中に潜るとデバフが全てリセットされる上少しずつ体力も回復しています。


 デバフリセットとリジェネ付与を同時にやってくるとか中々の害悪では?既に海エリアにいる人たちはどうやって倒したんでしょうね?やっぱりゴリ押しは正義?


「エクラ、アレの動きを少しの間でいいので止められますか?」


「スピカとルキスも手伝ってくれるなら数秒程度は止められると思います」


「それは上々。それでは3人で拘束してください。その間に私は準備を済ませます」


 それでは準備を始めましょう。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ