クリスマスSS聖夜のお泊まりデートif
クリスマス番外編です。本編はいつになるんでしょうね(白目)
今日は12月24日、クリスマスイブです。ちょうど今日高校の終業式が終わりましたが男女問わず終礼が終わっても残っている人が学年クラス問わず多くいました。断片的に聞こえてきた情報では皆さんどうにかしてクリぼっちを回避したいみたいですね。
私も同じクラスの人に今夜か明日の夜空いてるか聞かれましたが私は今日と明日の予定は既に埋まっています。その人によると今日うちのクラスはクリぼっち予備軍の人達が集まってクリスマス会をやるらしいです。
「それじゃ詩音、また後でね」
ちょうど互いの家から逆方向に帰るのでここで乃亜と一旦お別れです。まぁこの後家に帰って着替えて色々準備を済ませてから乃亜の家に行くんですけどね。
ちなみに今日と明日のことは事前に両親と天音には言ってありますしなんなら昨日から準備してますよ。なので家に帰ったら準備しておいたものを取ってすぐ乃亜の家に向かいます。
ふぅ、到着しました。今日は両親とも仕事なので徒歩で来ましたがやっぱり徒歩だとそこそこ時間がかかりますね。家を出る時に乃亜に連絡しましたが一応インターホンも鳴らしましょうか。
ピンポ-ンッ
「『はーい。あ、詩音今開けるからちょっと待ってて』」
出たのは乃亜でした。そしてそう言われて待っているとガチャりという音が鳴ってドアが外側に向けて少し開きました。そして開いた扉の奥から乃亜が出てきました。着てる服は部屋着でしょうか?なんだか全体的にモコモコした服装をしています。
「うっ寒い、詩音早く入って」
そう言われて出てきた乃亜に手を掴まれて中に引っ張りこまれました。
中に入って思いましたが乃亜の両親の声がしませんね?お父さんの方はともかくお母さんの方は専業主婦なのでいるはずなんですが。実際はお父さんの方も今日がクリスマスイブで明日がクリスマスだからってことでお休みを入れてそうですけどね。
「あっそうそう、今日はお父さんもお母さんもいないよ。クリスマスマーケットに行ってクリスマス限定ディナーを食べてくるって言ってた」
えぇ……そんな。まさか両親がどちらとも居ないとは。まぁさすがに夜には帰ってきますよね?
「乃亜、夜には帰ってくる?」
「ん?帰ってこないよ?ディナー食べてからホテルに泊まるらしいからねー」
うそん。乃亜のご両親さすがに危機感無さすぎでは??
「だから今日は一緒にご飯食べてテレビ見てケーキ食べてお風呂入ろうね!」
あの、最後のセリフが問題しかないんですがそれは。
「1つ質問、乃亜の性別は?」
「え?女だけど」
「オーケー、じゃあ私の性別は?」
「おん……間違えた男」
うーん、一瞬女って言いかけてた気がしますがまぁそれはいいでしょう。なにより今問題なのはそこじゃあない。・・・・・・いや一応問題ではあるんでしょうけど私自身普段がアレなので仕方ないのです。
「男女が一緒にお風呂に入るって問題だと思わない?」
「友達に彼氏と温泉行って混浴入ったって人いるけど」
「えぇ………乃亜と混浴は私の精神が死ぬから今回は無理」
「むぅ、それじゃあ夜に同じベッドで寝よ?」
「うーん、一緒にお風呂に入るよりは問題無さそうだからいいよ」
なんか心理学的罠にハマってる気もしますが悪いことじゃないのでいいでしょう。一緒にお風呂はさすがにまだ無理なので乃亜には悪いですがお断りしておきます。乃亜のベッドは大きめですからそんなに密着しないでしょうしね。
「あぁそうそう乃亜、ケーキと夕食どうする?」
「ん?ケーキとチキンは冷蔵庫にあるって言ってたよー。あと他のご飯は自分達で作るか出前でいいって」
「オッケー、じゃあご飯はそれでいいね」
夕食は決まりましたがそれまで何をして時間を潰しましょうか。買い物は行く必要ありませんし。
「詩音、夜までこれしよ?」
そう考えていると乃亜がケースに入ったゲームソフトを持ってきました。持ってきたゲームは昔から長年アプデを重ねて今でも愛され続けている、サンドボックスゲームの中でもトップクラスに有名なタイトルでした。
確かにこれなら時間を忘れて楽しめますから暇つぶしにいいですね。
「いいよ、それじゃあ早速新しいデータ作ろう」
このゲームはランダムに生成される広大なワールドにある数多の資源を作って開拓したり暗がりに潜むモンスターを倒したり自分の思うままに何かを作ったりするのが主なプレイ内容です。
昔から一般ユーザーがオリジナルワールドのコピーデータをネット上に公開したり、多くの実況者が自分のプレイを動画投稿サイトにアップしたりしているのでチュートリアル抜きでも大体の操作方法はわかります。
ハードにソフトを挿入してワールド生成が完了しました。
「ねぇ、詩音、このゲーム完全なゴールが無いし始める前にとりあえずの目標だけでも決めとく?」
「うん、じゃあ目標はラスボスのドラゴン討伐でどう?」
「いいよ。それじゃあまずは原木集めよ」
初期地点が森林なのでこのワールドは当たりですね。おかげで序盤がとても楽です。素手で木を切るという全プレイヤー共通の行為を終えた後は作業台を作ってから木製の鶴橋を作って地面を掘っていきます。掘った跡は後で使うのでちゃんと階段状に掘っていきます。木製鶴橋は最低性能なので石を必要数掘り終えたらそこら辺に捨てておきましょう。
石製の鶴橋と斧を作り終えたのでしゃがみ状態で木を切っていきます。しゃがみ状態では耐久値と引き換えに木を一気に切り倒すことができます。それを利用して大量の木材を集めたらそれを今度はストレージボックスにします。これで準備は整いました。まずストレージボックスに土と木材と石を登録、これで登録したアイテムが無限に入るようになりました。それでは地下に潜って鉱石を集めましょう。
ふぅ、これくらいあればいいでしょう。地下掘りで石炭、鉄、金、さらに溶岩や金剛石まで確保出来ました。それでは地上に戻りましょう。
「詩音ー、骨にやられたー」
「アイテム無くしてない?」
「大丈夫ー、全部お墓に入ってた」
「それなら良かった、経験値もまだそんなに貯まってないしね」
序盤の今でアイテムも無くしてないなら問題ないでしょう。とりあえず集めてきた鉱石のうち全身装備作れるくらいの分を渡しておきましょう。フル装備なら通常装備無しモンスター1体相手に死ぬことは無いでしょうしね。
「じゃあこれで装備作ってね。あとさっきからちょいちょい奥に見える四角いのは何?」
「拠点、原木切って増やした木材で建てた。中にはちょっと森から出た時に見つけた竹で和簞笥作って壁全体に置いてある」
どう見ても豆腐ですが最序盤の拠点としては壁と屋根があるだけマシなのでまぁいいでしょう。資源が潤ってきたら別の場所に作り直しますけどね。
タンスが量産されてるのはありがたいですね。竹という地味にレアな素材(無限化可能)を使う代わりに容量が通常の倍なのでしばらく収納には困らなさそうです。
「あと見える範囲ギリギリに何個か家っぽいのがあるのが見えたよ」
それ村か防衛拠点では?初期値が森林で近くに竹と人工物があるとかこのワールドかなりの神ワールドなのでは?
「それじゃあ近くの牛をコロコロしてバックパックを作ったらその建物の方に行こうか。鉱石資源は無駄遣いしなければ足りるくらい集まってるし」
「オッケー、じゃあ私も準備してくるねー」
そう言って豆腐の方に走っていった乃亜ですが少しするとフル装備状態にリュックを背負って戻ってきました。
「もしかしてもうバックパック作ってた?」
「うん、1個しかないけど容量最大だからインベントリも最大限活用すれば足りると思うよ」
乃亜準備良すぎでは?それでは乃亜に鉱石類を渡していきます。渡し終えたらすぐ向かいましょう。私も乃亜もフル装備状態とはいえ夜に森を抜けるのは死ななくてもかなり面倒ですからね。
木を避けながら走り続けようやく建物ある場所に着きました。それによって全体像が見えるようになりましたがこれは防衛拠点ではなく普通の村ですね。鍛冶師と司祭と司書がいれば当たりなんですがどうでしょうか?村内を見回ってみましょう。
司書はいませんでしたが鍛冶師と司祭がいましたので一応当たりです。村人が多かったのでゴーレムが2体もいました。もちろんゴーレムは美味しく(素材にさせて)いただきました。
それでは持ってきた大量の石と木材を使ってトラップを作りましょう。そうすることでドラゴン討伐に最も重要なアイテムとそれの素材となる便利アイテムを無限化できるようになります。
乃亜に自動処理のための罠と落としたアイテムを回収するための回収機を作ってもらう間に私はトラップ本体を作ります。
完成しました。トラップの中でも作りやすさ重視の1番簡単なトラップなのでサクサク出来ました。トラップを放置する間に今度は村の畑を改造しましょう。ドラゴン戦に食料を持っていくために農産物を量産するのは今の畑だとあまりにも効率が悪すぎますからね。村中の畑を1度全て解体して1つの巨大畑に作り変えます。
乃亜と協力しながら畑を作り変えているとトラップにモンスターが落ち始めました。自分達で倒す必要が無いので楽ですね。
作物の量産、モンスタードロップの大量確保が完了したので時計を見るとちょうど5時を回ったところでした。お風呂はタイマーセットしてあるのでゲームを続行しても大丈夫でしょう。
それではこれから司祭村人にドロップアイテムを売りつけてドラゴン戦用のアイテムを買い取って行きます。最低限必要なのは12個ですが交換に必要なアイテムの使い道は村人しか無いので全部使い切ってしまいましょう。その結果必須アイテムが18個集まりました。このままいけば7時前にドラゴン戦に入れそうですね。
必須アイテムが必須な理由はドラゴン戦に挑むために遺跡を探す必要がありこのアイテムがその遺跡を探すのに役立つからです。投げると飛んでいくのでその方向に歩き、アイテムが落ちたらまたそこから投げて落ちたところまで歩くのを繰り返し、最終的にアイテムを飛ばせない場所を探し当てます。
そのあとはそこから真下に掘り進めば遺跡が見つかります。見つかったら既に湧いてるモンスターを倒しながらゲート部屋を探します。ゲートが見つかったら必須アイテムをゲートの周りのくぼみにはめ、全てのくぼみが埋まるとゲートが開きます。
ゲートに入るとその先は巨大な浮島です。その浮島の中央に祭壇、その周りに八本の柱がありそこでドラゴン戦が始まります。柱の上にはドラゴンの体力を回復するクリスタルがありますが最近追加された銃を村人の銃職人から買い取っていたのでクリスタル破壊は即座に終わります。あとは回復出来ない飛び回るドラゴンを銃撃したり矢で射抜いたり剣で切りつけていけば終わりです。
ドラゴン自体は何の苦労もなく討伐出来ました。これで目標クリアです。時間もちょうどいいのでここで終わりましょう。
その後はゲームの片付けを終えて1人でお風呂に入り終えました。乃亜が突入してくることも無くゆっくり入ることが出来ました。
夕食は出前でオードブルを頼んでローストチキンと一緒に食べました。夕食を終えて今はソファに座ってテレビを見ています。乃亜はソファで横になっているので膝枕状態ですね。今日は今見ている番組が終わったらケーキを食べて寝ましょう。乃亜も少し眠たそうですし。
冷蔵庫から取り出したケーキの箱を開けると中身はフルーツタルトでした。色々な果物が沢山乗っていて美味しそうです。とりあえず8等分に切り分けます。
「乃亜タルト何切れ食べる?」
「うーん、4つくらいかな」
乃亜のお皿に4切れ、私自身のお皿に2切れのタルトを乗せカップに紅茶を注げば準備完了です。
「やっぱりタルト美味しいねー。詩音はい、あーん」
紅茶を飲みつつタルトを食べていると乃亜が1口大に切ったタルトを私に向けて差し出してきました。
「うん、美味しい。じゃあお返しに、はい」
「ありがとう。この後だけど私歯磨きして先に部屋に行ってるね」
そうですか、なら私はお皿を洗い終えてから乃亜の部屋に行くとしましょう。
「はーい、ドア開いてるよー」
乃亜の部屋に入るのはもう何度目かになりますがやっぱり広いですね。私の部屋の一回りか二回りは広く感じます。
そして乃亜はベッドに腰かけていました。そしてここに座れと言わんばかりに自分の横をぽんぽん叩いています。
「お待たせ、もう寝る前に済ませることは全部終わったけど寝る?」
「うん、寝る」
寝るか聞くと即答してすぐ布団に入りました。そして私も一緒に寝ると言ったので少し間を開けて布団に入ります。乃亜はもう寝息をたてているので身構える必要は無さそうですね。
明日も早く起きて朝ご飯を作りましょう。その時には寝ている乃亜を起こさないようにしないといけませんね。
次の日目を覚ますと乃亜に抱き枕にされている詩音。結局そのまま時間を過ごすことになります。クリスマスパーティ編は間に合わなかったので割愛。




