46,73日目(火)(6月15日)学園祭1日目①
更新遅れてすみませんでしたァ!一応先月はリアルイベント満載で忙しかったんですが今月は引っ張りハンティングで塔を登ったりイベント周回してて遅れました。来週は試験があるので1週間は確実に投稿出来ませんが今月はせめて2回は更新したいと思っています。
今日は学園祭当日です。約1ケ月私たちは執事、メイドとしての言葉遣いや所作等を本職から教わったり執事&メイド喫茶でお客様に出す料理を考えて実際に作ってみたりしていました。教室も飾り付けて準備万端です。
うちの高校の学園祭は生徒の保護者以外の参加は学園祭の1週間前に生徒全員に配布される招待コードを当日の受付で提示しないと不可能です。そして1人につき2つ貰えるチケット1つで最大5人まで入場出来ます。
そのため他校に恋人がいる人はその人に渡して学園祭デート、他校にまだ思いを告げていない想い人がいる人はこの機会に学園祭に誘って告白するか告白してOKだったら改めて学園祭に誘うというのが定番らしいです。まぁ、部活動に入っていない私の数少ない先輩に聞いた話ですけどね。
そんな定番のイベントですが私は他校に想い人も恋人もいませんからね。出し物の途中で自由時間が取れれば乃亜を誘いましょう。
朝礼が終わってから男女ともに着替えまで済ませて教室にいます。他のクラスも準備が終わったようで騒いでいる声が聞こえますね。私は1日目にメイドをして2日目には執事をします。そして私が1枚目の招待コードを渡した相手は中学の頃に魁斗さんと同じくらいよく話したりしていた人です。最後に会った時から2ヶ月ほどしか経っていませんが思い出すと懐かしいです。
まぁ会ったのは2か月前ですがチケットを渡す時に彼から私が中学の頃裁縫が得意だって言っていたのを覚えていたようでドール用の洋服を作ってくれないか頼まれたのでその時に通話で話してはいるんですけどね。
ちなみにその時作るのを頼まれた洋服の見た目は異世界のお姫様がパーティなどで着るような見た目の黒いフリル付きのドレスでそれを着るドールの見た目はは30センチ程度の大きさで銀髪紫目です。
それにしても、まさか彼が少し会わない間にドール愛好家の沼にに片足ハマっているとは思いませんでした。もしこのことを魁斗さんが知ったら中学の頃何度も告白を受けていたのに全員振ったことも合わせて弄るネタに使われそうですね。
そして私がもう1枚の招待チケットを渡した相手ですがそれは護身用に武術を習っている師匠です。師匠は会う度姿が変わっている上たまに見るからに高そうなお茶菓子があったりする人で武術を教わる日もほとんど指定は無くいつでもいいと言うどうやって生活費を稼いでいるのか不明な人ですが少なくとも悪い人ではありません。
一応1ケ月丸々休むと次教わるときにブランクがキツくなるので学園祭準備の合間に1、2時間程教わりに行きましたがいつ来てもいいと言ったように事前に連絡してないのに普通にいました。その時に招待コードを渡したんですが今日はどんな見た目で来るんでしょう。ある意味楽しみです。
学園祭1日目の私はメイド役です。なのでメイド服を着て準備をしていましたが今はやることがありません。なのでこの間、暇な時に読むために家から持ってきて以来机の中に置いたままにしているラノベでも読んでましょう。まぁ、3度か4度読んだラノベなのでだいたい内容は頭に入っているんですけどね……
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……」
・・・・・・なんか本を読んでいたらすごい声が聞こえた気がするんですけど気のせいですよね?何だか深く考えるとSAN値が減りそうなのでこのことは記憶の底に放り捨てて考えることを放棄します。あんな下手すればホラー物にありそうな声なんて私は知りませんとも。
あと事前に貰ったパンフレットに確か他クラスの出し物にお化け屋敷とかあった気がしますけどそこもパスで。
一応グロ系とか単純に血まみれの化け物が出てくるものとか人の頭が潰れたトマト(比喩表現)になるのは普通に見られるんですけどね……
なおサプライズ(殺意)と言わんばかりに突然現れるタイプのホラーは絶許。特にVRであれは心臓に悪いので改善すべきだと思います。
本を持ちながらさっきの声のことで色々考えていると突然影が差しました。一体誰でしょう、影のおかげで文字が見えなくなりましたし。
「詩音、みんな円陣組むって」
あぁ、誰かと思えば乃亜でしたか。円陣なんて組むの久しぶりですね。
「ん、分かった」
乃亜に手を引かれて円陣に入ると荒森さんが号令を掛け、皆それに合わせて声を上げました。隣のクラスも同じような事をやっているのか声が響いています。そして終わると円陣が解かれ、皆それぞれ自分の担当場所に戻って行きます。
私も戻ろうとすると再び乃亜に手を掴まれました。一体どうしたんでしょう?
「ねぇ詩音、メイド服、すごい似合ってるよ」
はあぁぁぁ……好き。おかげで顔が熱くなりました。うちの恋人さん可愛すぎませんか?普段は分かりやすく表情が変わったりしないのでクール系とか言われてますけどその笑顔は私に刺さります。
口元に笑みを浮かべているだけでこれなのにいつか乃亜が満面の笑みなんて向けてきた時には私どうなってしまうんでしょう。
それに以前普段表情が乏しい人が見せる笑顔は満面の笑みでなくても破壊力が大きいって聞きましたがその通りですね……
そして乃亜も私と同じくホールでの接客担当なのでメイド服を着ています。
「ありがとう。乃亜も似合ってるよ。」
私がそう言うと、握られている手に加わる力が少し強くなった気がしました。そして体を寄せてきたので互いの体が引っ付いています。そのせいで私は顔の他に体まで熱い気がします。・・・・・・何だかくっついてきた乃亜も熱い気がします。意外と照れてたりするんでしょうか?
「くぅ、この桃色空間……入りづらい……だけど入らないと負ける気がする……むうぅ……」
引っ付いてきた乃亜と話していると、何だか繭さんが何か言っています。ですが、声が小さかったのと下の方を向いて言っていたので上手く聞き取れませんでした。まぁ、緊急の要件ならまた言ってくるでしょう。そう思っていると、乃亜との会話が終わったところで繭さんが話しかけてきました。
「ね、ねぇ詩音、私のメイド姿はどう?」
ふむ・・・・・・普段はアップスタイルにして纏めている髪を今回はポニーテールにしています。普段と違う髪型に普段と違う服装が合わさって異性受けは良さそうですね。あと繭さんは客観的に見てもいわゆる顔がいい人に該当するせいか、メイド服を初めて着る様なもののはずなのにすごい似合ってるんですよねぇ……でもこれをそのまま言うのは……
「え、あー、バッチリ似合ってますよ、本当にメイド服を着始めたの月位最近なのか疑わしいくらいです。長年メイドをしていると言われても違和感がないくらい着こなせていると思います」
「ふふん、そう。詩音も似合ってるわよ(・・・今日に備えてトレーニングと食事制限してきて良かった)」
何だか繭さんを見ているとホッコリしますねぇ。そして何故か顔はツンとしていながら尻尾だけブンブン振ってるワンコの姿が思い浮かびました。可愛いというより癒しといった方がいいでしょう。
「ハイハイ、イチャイチャするのはそこまで。そろそろ客が来るぞ」
む、別に注意されるほどイチャついては無いと思うんですけど?まぁでも魁斗さんの言うことにも一理あります。もうすぐ入場開始時刻なので私がチケットを渡した2人が来るかもしれませんし。
「「「お帰りなさいませご主人様!!」」」
あれから入場開始時刻になりました。うちのクラスの出し物である執事&メイド喫茶は珍しい方なのでやってくるお客さんも最初から多いです。ちなみに今やったように入口の左右にズラっと並んで全員同時に挨拶するのは朝イチだけです。さすがに人数の関係もあって人が来る度にやってたら既に中にいるお客様まで手が回らなくなりますからね。
あとうちの高校のシステム上生徒の身内と生徒が自ら選んでチケットを渡した人しかやってこないのでラノベなどの文化祭、学園祭回にありがちな不良に絡まれるということがないのはいい事です。
「・・・・・・ね、ねぇ雫ちゃん、お兄ちゃんのクラスってここで合ってるんだよね?」
「・・・・・・えっと、ちょっと待ってね・・・・・・うん、パンフレット見ても今いるところが執事&メイド喫茶ってなってるから合ってるはずだよ」
・・・・・・おや?何だか今天音らしき声が聞こえたような気がしましたが気のせいでしょうか?少なくとも私の視界内にはいませんし今は注文されたものを運ぶのに集中しましょう。
「あれ・・・・・・ねぇ、入間くん、あそこにいるのって妹さんじゃない?」
そう言われてからクラスメイトに指された方を見ると、そこにはドアから教室内をチラチラ覗いている天音と雫さんがいました。確か天音は今日友達と遊びに行くって言っていたはずですがなんでここにいるんでしょう。
「詩音、行ってきたら?少し話すくらいなら問題ないと思うし」
「うん、そうだね。聞かないといけないこともあるし行ってくる」
クラスメイトの後に乃亜にも言われたので手に持っていたトレイを乃亜に渡し天音たちの方へ向かいます。
「天音、たしか今朝に今日は友達3人とと遊びに行くから学園祭1日目は行けないって言ってませんでした?」
「あー、それなんだけど雫ちゃんとあと2人の4人で遊ぶ予定だったんだけど、2人が高校の文化祭か学園祭に行くからって言ったから遊びに行くのは無しになったんだよね」
なるほど、それでどうしようかと思ってうちの学園祭に来たと。天音がここにいる理由はわかりましたがもう1つ疑問が残っています。それはなぜ雫さんもいるのかということです。私はチケットを雫さんに渡していません。そしてもちろん雫さんは身内では無いのでチケット無しでは入れないはずです。
「なるほど。それでは雫さんがここにいるのは何故ですか?チケットを持たない生徒の身内でない人は入れないはずです」
「それなんだけどね、実は私が受付に行った時雫ちゃんと手繋いでたんだけどそれを見た受付の人が雫ちゃんもOKって」
・・・・・・うちの受付の判断ガバガバすぎでは?生徒の身内(妹)が手を繋いで来た、恋人同士なら実質生徒の身内、つまり校内に入っても問題ない、とか思ったりしたんでしょうか?ガバ判定の対象が雫さんだったからよかったもののタチが悪い人をガバ判定で校内に入れてたらなかなかに大変なことになってたかもしれません。おそらく受付は担当の先生に怒られることになるでしょうね。
「なるほど、まぁ受付のミスですしね。せっかくなので雫さんも天音と一緒に学園祭を楽しんで言ってくださいね」
「はーいっ。それじゃあ早速だけどこれ、注文しようかな?」
「え……天音ちゃん本当にそれ頼むの?あ、私はこのミニパンケーキをお願いします。」
天音がメニューを見て何かを頼もうとすると雫さんがそれを見て天音に本当にそれでいいのかと聞き返しています。一体天音は何を頼む気なんでしょう?雫さんが頼んだミニパンケーキは2枚セットにフルーツソース付きです
「『執事orメイドとポッキーゲーム』って誰とするつもりなの?」
「えぇっと・・・・・・決めた、あの人とがいい」
ポッキーゲーム、ですか。一部クラスメイトが半ばネタとして考えたメニューですが、まさかそれを最初に頼むのがうちの天音になるとは思いませんでした。
そして天音が指定した人ですがなんと繭さんでした。一応2人とも初対面ではないですが繭さんの方に大丈夫か聞きにいかないといけませんね。もしダメなら天音には別のものを頼んでもらいましょう。
私がそう思っているとちょうど近くにいた人が先に繭さんに聞きに行ってくれました。そして帰ってきた人にどうだったか聞くと同性なのと今は言えない理由があってOKが貰えたそうです。
テーブルを挟み向かい合って座った2人はポッキーの両端を口に入れて食べ始めました。顔を少し赤くしている繭さんとは対照的に天音は何故か少しニコニコしてるように見えます。ちなみに私は2人が座っているテーブルから離れた位置でそれを見ています。百合空間に入る男は万死に値するって古事記にもそう書いてありますからね。私はこれでも一応性別は男なので百合空間は距離を置いて観察します。
本音を言うとこのまま終わるまで見ていたかったんですがお客さんがだんだん多くなってきたことでポッキーゲーム中の繭さん以外のホール担当は全員ウエイトレスとして動かないといけなくなりました。あと雫さんがパンケーキをすごい美味しそうに食べていたのが印象的でした。個人的に美味しそうに何かを食べる人を見るのは好きなんですよね。
まぁその結果私が料理に興味を持ち、私の料理をよく食べていた(餌付けしていたとも言う)とある女子は体重が増えて阿鼻叫喚したりしたこともありましたが。
それにしても、私がチケットを渡した2人は遅いですね。わざわざ学校までの地図と校内案内図まで追加で送ったというのに……




