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45,45日目(火)①(5月18日)リアル編⑤

はい、9月に入って2週連続用事があったとはいえ更新が遅くなったことを謝罪致します。

 今日から学園祭に向けての練習や準備が本格的に始まります。

 うちの高校では学園祭は15、16日の2日間あります。当日まで約一月と言ったところでしょう。正確にはもう一月切ってますけどあくまで約一月なのでそこはいいんです。


 私は学園祭で執事とメイドの両役をすることになっているので必要な練習量も多いです。まだ今日は初日ですが何をするんでしょうね。






 学校に着きましたが珍しく今日は私より先に来ている人が多いですね。皆さん学園祭練習が今日から始まるということでなかなか寝られなかったりしたんでしょうか?


 とりあえず鞄を置いて教科書等を色々準備しましょう。と言っても今日から当日までは来月にある学園祭のための様々な準備や練習に使われる時間が多いので持ってくる必要がある教科書も普段より少ないので早く机に入れ終えました。



「……詩音おはー」


「あっ、乃亜おはよう」


 乃亜も私より早かったみたいです。ですがなんだか普段よりも眠そうにしています。普段も授業中に目が半分も空いてないことがありますがそれが朝からとは。昨日ログアウトしてから一体何してたんでしょうね?


「……んぅ……」


 乃亜はぐっすり寝ているのでおこさないようにしないといけませんね。一応まだSHRまでは時間がありますから少しでも疲れが取れるように最大まで寝ててもらいます。今起こしてもそれが授業や学園祭準備に影響したら問題ですし。





「それじゃあ1時間目が始まる前までみんな体育館に移動してね」


 そう鏡宮先生が言ってSHRが終わりました。今日から本家執事さんメイドさんから所作等の講習が始まります。それではシューズを取って体育館へ向かいましょう。



 私が乃亜達と共に体育館に着くとそこには20脚程のパイプ椅子と見覚えがある2人の男女がいました。繭さん以外の乃亜や魁斗さんを含めた他クラスメイトは頭の上にハテナマークが浮いているような顔をしています。

 まぁそれも仕方ありません、副担に体育館に行くように言われて着くと中には執事服を着たイケメンとメイド服を着た美人さんがいるんですからね。私がもし彼らと同じ立場だったとしても同じような反応をすると思います。


 本職らしき執事とメイドがいることで初対面の人は皆ザワザワしていましたが執事さんの方が口を開いたことで皆執事さんの方に意識を向けます。


「はーい、みんな落ち着いて!まず初対面の人がほとんどってことで自己紹介するからまずそこにある椅子に適当に座ってね」


 なんだか以前話した時と比べてとても軽い口調ですね?中学生のころ半強制的に一条家にお呼ばれした時とは全く違う口調です。それから何度か一条家に行ったことはありますがその時にもあんな口調では無かったはずなんですがね……

 あと何故かサラッと私の隣にいる乃亜と反対側の席を確保して乃亜の反対隣にいる繭さんにアレはどういうことなのか聞いてみましょうか。


(繭さん、颯さんが以前会った時と比べてチャラ男っぽい口調になってるんですが彼に何があったんです?)


(・・・おそらくだけど固い口調だと距離感が縮まりづらいからじゃない?・・・まぁ岬の方は口調を変える気はなさそうだけど)


 つまり颯さん(執事さん)のアレはフレンドリーに接しようとした結果と。そして繭さんに言われて岬さん(メイドさん)を見てみると……


「わー……顔ちっちゃい……」


「……執事×メイド……いやメイド×執事……?次のイベントに出す本で書こうかな?」


「執事さんとはお付き合いしてたりしますか?」


「恋人いますか!?」


「好きな食べ物は何ですか!」


「好きな異性のタイプはどんな人ですか!?」


「クール系メイドさん……好き……」


 岬さんはクラスメイトに囲まれて質問責めにされています。ですが颯さんと違って私の記憶にある通りの姿ですね。まぁ何人かというか半分くらい質問でない人がいますけど。



「それでは順番に答えていきますね。まず彼とは付き合っていません。そして恋人もいません」


「甘味全般好きですよ。まぁ度を超えて甘くなければという条件付きですけど」


「そして好きな異性のタイプ、ですか……そうですね……」


 岬さんの好みの異性ですか、それは私も気になります。


「……互いに相手のことをちゃんと理解してる関係で相手が料理上手だったりしたら個人的にポイント高いですね」


 意外と普通ですね?それと料理上手だといいってことは岬さん自身は料理がそこまで得意ではないんでしょうか?


 そして岬さんが質問攻めにされている中颯さんは椅子に座っているクラスメイトと談笑しています。今日はゲームなどで言うチュートリアルのようなものなんでしょうか?


 そして質問責めと談笑に一段落着きで全員が椅子に座ったところで颯さんが手を叩き注目させました。



「はいちゅーもーく!これから自己紹介するからみんな静かに聞いてね」


 そう言うといつの間にか横にいた岬さんより1歩前に進み出て話し始めました。


「それじゃあ改めて、さっき話したから知ってる人もいるけど僕の名前は黒鉄(くろがね)(はやて)です。そして隣にいる乾祇(いぬかみ)(みさき)との関係だけど元高校の後輩で今は同じ職場で働く同僚……っと、ここまでで質問がある人はいるかな?」


「はいっ!これから執事さんとメイドさんに色々教えてもらう時はなんて呼んだらいいですか?」


「んー、そうだな……僕は黒鉄でも颯でも好きな方で。あぁ、あと敬語もなくていいよ。岬の方は自己紹介変わるから本人から言ってもらおうかな」


 そう颯さんが言うと岬さんの隣に後退し代わりに岬さんが前に出て話し始めました。


「先輩が言いましたが改めて、私の名前は乾祇岬です。颯先輩との関係ですが少し訂正を、高校の先輩だけでなく部活動をしていた頃の相方でもあります。そして呼び方ですが私も呼び方は呼びやすいものでいいですよ」


 つまり2人とも好きに呼べってことですね。それなら私は普段通り呼べばいいでしょう。今更他人行儀に敬語を使ったりするのもどうかと思いますし。



「あぁそれと、今お嬢様の隣に座っている詩音は私の弟です。詩音に変なことしたら私が怒りますからね?」


 うーん?岬さん笑みを浮かべてますがどことなく凄んでいる感じがします。そして弟って……彼女は何を言ってるんでしょうね?隣を見ると繭さんは口元を隠していますが笑ってるのは隠せていませんし乃亜に至っては半分寝てるような感じです。


「「「・・・・・・」」」


 そして岬さんの妄言を信じたクラスメイトが無言で唖然呆然としていますがこのあとに何があるかはこれまでの経験からだいたい察せられるので耳を手で押さえておきます。


「「「えええぇぇぇ!?!?」」」


 予想通り、叫び声が出ましたね。耳を押さえていなかったらかなりダメージを受けていたでしょうが普通にうるさく感じる程度で済みました。

 そして岬さんの発言を早く訂正しないといけません。


 ですが私が何か言うより早くさっきの発言に対して自分たちが思ったことを思い思いに言っていくのでなかなか訂正する機会がありません。


「美人姉弟、いい……」


「・・・・・・あれ?入間くんって妹いなかったっけ?」


「つまり美人三姉妹……?」


 うーん、誤解が広まっていますね。どうしましょう……


 私が岬さんが言ったことによって生まれた誤解をどうやって解こうか考えていると、ゴンッという音が響きその発生源である岬さんの方を見ると颯さんに拳骨を落とされ、岬さんは、


「いったぁい……」


 ・・・・・・拳骨のせいで痛む頭を押えて悶絶していました。ですがそれは岬さんの圧倒的自業自得、因果応報ですね。そして拳骨を落とした颯さんはため息をつくと少し声を落として呟きました。


「はぁ……もう少しその悪癖マシにならないかね……高校の時でもかなりひどかったけどメイドとして働き始めてから確実に悪化してるし……」


 そう言った颯さんは頭が痛いというように手で頭を押えています。颯さんはやっぱり苦労人してますね。お疲れ様です。



「はあぁ……ほんとこいつ……うん、今のはなかったことにして欲しい。改めて、当初の目的を果たすためにまず従者としての心構えから話していこうか。そしてその後男女に別れて執事とメイドの制服の着方、最低限のマナー、言葉遣いなんかを教えていくよ」


 若干現実逃避が入っている気がしますが気にしないでおきましょう。岬さんの話が強制終了して颯さんの話に変わりましたがやっぱり学ぶべきことは沢山ありますねぇ。ですが本職に教われるのは貴重な機会ですから頑張って覚えないと行けません。・・・ですが私は執事もメイドも両方やるので人の倍勉強しないといけないんですよね。普通に考えて時間が足りないと思うんですがその辺はどうするんでしょう?


「あぁそれと詩音は両方勉強する必要があるらしいから普通にやると時間が足りないか……詩音なら大丈夫だろうし土日のどちらかに僕達の職場で平日に学び足りなかった方を勉強するか?」


 ふむ、確かに私は他クラスメイトと同じようにやっているだけではどうしても時間が足りなくなります。ですが繭さんの家で勉強すれば間に合いそうですね。颯さんと岬さんの他にも執事さんメイドさん入るのでその人たちからも教えて貰えますし。


「うん、それはいいわね。詩音も颯と岬以外から教えて貰えるし執事やメイドも詩音に教えることでスキルアップに繋がりそうだし。詩音がよければ私から話して置くけどどうする?」


 繭さんも私とほとんど同じ意見みたいですが私よりさらに他の人についても考えています。


「そうですね、お願いします。・・・・・・日にちが決まった場合連絡はどうします?私繭さんのメアドも一条家の電話番号も知らないんですけど 」


「うーん……Link(リンク)は入れてる?入れて無ければConnect(コネクト)かそれすらなければ……め、メアドでもいいけど……」


 Linkですか、私はConnectの方が主に使っていますがアカウント自体は持っていますしアプリもデバイスに入っているので問題ありませんね。昼休みに交換するのがいいでしょうか?そしてメアドを交換するのになぜ恥ずかしがっているんでしょうね?それと言葉の最後が声が小さくなっていったせいで聞き取りづらかったです。


「Linkで大丈夫ですよ。ですが今デバイスは教室に置いたままで持ってきていないので連絡先は昼休みに交換しましょうか」


「え、えぇそうね。それじゃあ昼休みに」


「・・・・・・(じー)」


 ・・・・・・なんだか横の乃亜から視線が向けられている気がします。そして乃亜の方を横目で見てみると、


「……むぅ……」


 うっ、乃亜からの目が厳しい……


「の、乃亜?どうしたの?」


「……ズルい」


「……え?」


 ズルいって一体何が……


「詩音を家に呼ぶとかズルい」


「私が詩音の彼女なのに私はまだ詩音に家に来てもらったことも詩音の家に行ったこともないのに……」


 あぁ、なるほど。繭さんとは初めて出会った中学生の時から何度かお家にお邪魔している関係なので今更家に行っても特に思うことはありませんが世間一般の常識で考えれば恋人持ちの男が他の女の家に何度も通ってるって……なんというか、かなりアレですね……

 どうしましょう……さすがに適当に話を変えてなかったことにするなんてするのはあんまりですし……やっぱり乃亜が羨ましいと言ったことを乃亜にもするのが1番なんでしょうがそれをやると婚約報告みたいになりそうなのでそれはちゃんとしたタイミングでした方がいいと思うんですよ。あと初回から手ぶらで彼女の家に遊びに来ましたっていうのもどうかと思いますし。

 ・・・・・・本当にどうしましょう……と思っていると乃亜がまた口を開きました。


「だからね、詩音。学園祭が終わったら私が詩音の家に行っていい?」


 む、私が行くよりはいいと思いますが……でもこれを拒否するのも……


「・・・・・・わかった。私の方に非があるからね。空いてる日をまた連絡するよ」


「……ん、わかった。楽しみにしてるね」


 私がそう言うと乃亜はさっきまでのムスッとした顔から一転して笑みを向けてきました。やっぱり普段のほぼ無表情も好きですがたまに見せる笑みがとても可愛いですね。つられて私も意識していないのに口角が上がります。


 学園祭での執事姿とメイド姿を期待されているので頑張りましょう。





颯さんと岬さんの設定をどうぞ

黒鉄(くろがね) (はやて)

一条家に仕える執事。学園祭で執事&メイド喫茶をやるため執事としての振る舞いや言葉遣いを教えるために来校。

高校時代にパルクールにハマってたことがあるから障害物がある場合の動きの人外度は詩音以上。高校の頃はサバゲー部で対面戦闘型のスタイルだった。相方のポンコツに振り回されてる苦労人タイプ。

年齢:23歳

身長・・・181.7cm


乾祇いぬかみ (いぬかみ みさき)

一条家に仕えるメイド。学園祭で執事&メイド喫茶をやるためメイドとしての振る舞いや言葉遣いを教えるために来校。

ありふれたの雫タイプで深淵卿してた過去持ち。胸もそこそこあり(普通に大きい方)、昔こんなの重くて邪魔なだけって行って女子(ひんぬー)から敵視された思い出あり。高校の頃はサバゲー部で後衛型、スナイパー型のスタイルだった。可愛いもの全般好きで若干享楽的な行動が多い。

年齢:22歳

身長・・・170.4cm


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