37,41日目(土)①
就活とかこの以上な暑さとかで執筆する時間がとれぬ
今日は土曜日です。昨日はデザート食べてお茶会のようなことをしただけでしたが今日は休日なので時間が豊富にあります。
そして今朝起きたらカイくんからのメッセージが来ていました。
それによるとなんと今日正式に所有権を獲得したクランホームを見に行くみたいです。
実はクランホームになる建物はそれぞれがイベントポイントをクランホーム用に寄付してからレオくんが独断で買ったのでどんなものか分からないんですよね。レオくんのセンスは疑っていませんがサプライズとか言って勝手に決めたのであの後レオくんは私と他の皆さんに怒られていました・・・・・・今思い出してもざまぁです。
朝ご飯を食べて着替え等の準備が終わったら早速ダイブしましょうか。
「ダイブスタート」
さてと、ログインしてフレンドリストの確認をしましょうか・・・・・・レオくんとサクラさんはいますね、マナはまだですか。
シエルとティアはもう少ししたらログインしてくるでしょう。さっき私がログインしてくる前に天音が雫さんに連絡してましたし。
イナリさんと社畜さんはどうか分かりません。2人ともレオくんがクランホームを見に行くことを書き込んだ後特に何も連絡が来ていませんでしたからね。2人は来るでしょうか?
まずは2人のところに向かいましょうか。イベント後のアイテム配布前アプデでフレンドの人なら街の中限定でどこにいるかわかるようになったので探す時に便利です。2人とも同じところにいるみたいですから向かいましょう。
2人がいたのは昨日私がデザート食べたりしたあの喫茶店でした。四人がけの席に隣合うようにして座っていますね。GW期間中になにか進展したんでしょうか?これまでならほかの席が多く空いているのにわざわざ隣に座るなんてことたとえゲームの中でもしなかったというのに。
そもそも現実では2人で出かけて喫茶店でお茶するなんて話も聞いたことないどころかそういう場合は大抵私もその用事に連れ出されていましたし。
「レオくんサクラさんおはようございます」
「よっす、シオンおはよー」
「シオンちゃんおはよー。シオンちゃんも何か食べる??今ならレオくんが奢ってくれるらしいよー」
ほほぅ?それはいいこと聞きましたね。お金はありますけど奢ってくれると言うなら奢ってもらいましょう。
「はぁっ!?いやそんなこと一言も聞いてないぞ!?」
「あはは、冗談だよ冗談。ごめんねシオンちゃん。レオくんはこう言ってるし何か食べるなら私が出すよ。この間のイベントで私もお金たくさん稼げたしね」
あ、そう言えばサクラさん薬師でしたね。戦闘系イベントでしたからポーションの利益が美味しかったんでしょう。
それにしても何となく以前より2人の距離が近くなっているように感じますね。
「いいえ、別に奢ってもらわなくても大丈夫ですよ。私もイベント報酬と獲得したアイテムを換金して得たお金が沢山ありますし」
貢献度ランキングとかその他もろもろで私の懐はとても暖かいんですよね。エクラに使った素材をエマさんのお店で買い揃えてもイベント前の所持金よりも多いという。
おや?フレンドリストみたら何か通知が来ていますね。マナかシエル達かどちらでしょう?
・・・・・・マナでしたね。とりあえず今いるところをメールしておきましょう
「おはよー、シオン」
早いですね。メールしたのついさっきのはずなんですが?
「おはようマナ。何か食べたいのある?もしあれば私が奢るよ?」
「んー、私だってユル沢山あるから別に奢ってもらわなくても……」
「そうですか?別に私はそれでも構いませんが。GW中一度しか一緒にお出かけできていませんしその埋め合わせも兼ねての提案だったんですけどね」
「そう?私は別に気にしないのに。GW中は遊びには行けなくてもほぼ毎日通話してたし」
むぅ、自分が食べるものは自分で出すというところにはもちろん好感を持てますが……
「マナの言い分はわかりました。ですがこれは私のわがままでもあるので払わせてください」
「……わかった、それじゃあ私これ食べたい」
そう言ってマナが指さしたのはワンホールのガトーショコラ、朝からケーキ……しかもワンホール丸ごとですか・・・・・・
いえね?別にいいんですよ?ここゲームですからリアルに影響はありませんし。
私は朝からケーキワンホールなんていくらゲームでも敬遠するのでこれはある意味尊敬です。
「わかりました、ガトーショコラですね。それと飲み物は何にします?」
「んー、ホットコーヒー。砂糖はなしで」
「わかりました、それじゃあ頼みましょうか」
マナはミルクだけのコーヒー飲めるんですね。私はお砂糖もいれないと無理なのでマナは大人ですね。
店員さんを読んで注文します。私はチーズケーキと紅茶を頼みます。もちろんケーキは1切れのものですよ。さすがにワンホールは無理ですからね。
「……(じー)」
「……なんだよ」
「ねぇレオくん、レオくんもあの二人を見習って私にケーキとか奢ってくれてもいいんだよ?」
「え、さすがにあの二人を見習うのはちょっと……」
「……シーオーン」
「?どうしたんです?」
「む、シオン敬語」
「あぁつい癖で。それでマナどうしたの?」
「シオンちょっと向こう向いて」
「ん?わかりました。これでいいんですか?一体なんでs」
「んっ……久しぶりのシオン分補充……」
マナのいる方と逆を向くように言われて指定された方を向いたら唐突にマナに抱きつかれました。なんか謎成分を補充してるみたいですけど一体なんなんですかねぇ。
レオくんとサクラさんがなにか言ってますがあいにくすぐ後ろでマナが何か言ってるのでそっちまで聞こえません。
「……あー……うん、私が悪かったよごめんなさい。あんなことされたら恥ずかしすぎて死んでしまいます」
「うん、俺もさすがにあれを羞恥心無しでやるメンタルはない。そしてもしあれをここでやることになったら恥ずか死ぬ」
今度は私の頭に顔押し付けて今は私の髪を弄ってるマナによってほとんど埋まってる視界の端に写ってる2人がまたもや何か言っていますがやっぱり聞こえません。
それにしてもシエル達遅いですねぇ。ゲーム内は外に比べて2倍の速度で時間が流れると言えログインしてから内部時間で30分、外時間換算で15分は経ってますよ?少ししたらログインするって言ってましたがシエルの少しは30分くらいなんでしょうか?
「あっ!お兄ちゃんいた!」
「はぁ……はぁ……遅れてすみませぇん……」
2人が遅いと思っていたらちょうど来ましたね。……何故かティアさんが死にかけてますがなぜ?
「えーっ、ティアさん大丈夫ですか?ここに座ってください」
放置してると息が整うまでに倒れそうなので支えて椅子に座ってもらいます。どのステータスの影響で息切れが発生するのかわからないのでね。
それにしても、あくまでもゲームとはいえリアル差がとんでもないこのゲームでは息切れもあるんですね。今更ですがティアさんのおかげで知ることが出来ました。
「はぅっ!?しし、シオンさんんん!?!」
えっ??私何かしました!?私今やったことって倒れそうなところを支えて椅子に座らせて息が荒いので背中さすっただけですよ!
そしたら何故か頬を染めてアニメでよく見る目がぐるぐるした状態になってるんですけどっ!?
え?私が鈍感?嫌だってそもそも私ティアさんとリアルでも言うほど面識ないですし。なんかたまにリアルであった時に超反応を見せてくれる会長さんの方が接点多いくらいですよ?
なので私は彼女からそんな感情を向けられる可能性は限りなく低いと思うのです。
「あー!ティアちゃん羨ましい!!」
・・・・・・シエル……近くにいる時に大声を出さないでって言ったはずなんですが……
「シーエールー?私リアルでも耳元近くにいる時には大声で叫ばないように言いましたよねぇ?」
「はい……ごめんなさい……」
「罰としてシエルは何か食べるなら身銭を切ってくださいね」
え?罰が軽い?リアルでシエルの苦手な野菜を多めに昼食、夕食両方に出すので問題ありません。
信賞必罰は大事なことですからね?いくら妹と言えど罰は与えますよ。
「あぁ、お兄ちゃんがなんか悪い顔してる……」
「あはは……まぁ今回はシエルちゃんの自業自得の面もあるし仕方ないよね」
「うぅ……絶対自腹で払うだけじゃ済まないんだろうなぁ……」
「あー、そろそろいいか?今日の目的はクランホームの見学のはずだったんだが?それとイナリさんと社畜さんは二人揃って今日は来れないって今さっき連絡が来た」
あー、今日の予定はそれでしたねぇ。イベント報酬で所有権を貰ったクランホームの下見が本来の目的であってここでのんびりするのは待ち時間の暇つぶしでした。
残る2人は今回は都合が合いませんでしたか、それならスクショしてグループで送ってみましょうかね?それとも次来た時の楽しみにしといてもらった方がいいでしょうか?
まぁそれはクランホーム下見が終わってから相談しましょうか。レオくんは既に会計しに行ってますしね。急がないと最悪置いていかれてしまうかも知れません。
レオくんの後を追うように会計を済ませて全員で店から出てきましたが、どこに向かうんでしょう?
「それじゃあ今から第3の街に所有権が俺たちのクランの物になる書類があるからそれを取りに行ったらそのままクランホームに行くぞ」
……
…………
………………Why?第3の街??私が転移門開いてるのは第2の街までですよ?
この間のイベントが終わったあと、GW中に攻略を進めようとも思いましたがGWは色々な所にお出かけしたり課題をしたりしていましたからまとまったダイブ時間が取れませんでしたし。
そのことをレオくん達に伝えるとすごい顔をされました。そしてシエルとティアさん、なんで私以上に忙しそうにしていた貴女たちが私より先に進んでるんですかねぇ……
レオくんは……まぁ学校でも授業中眠たそうにしていますからね。つまりそういうことなんでしょう。以前ゲーム機没収の罰を与えられたのを覚えていないんでしょうか?このままだと前と同じことになりそうですねぇ。いくらゲーム以外のスペックも高いレオくんとはいえ普段の生活の7割くらい攻略で埋まっていれば期末の時に地獄を見そうですし。
「……はあぁぁぁ……それじゃあまずは第2エリアボスを倒しに行くかぁ……」
まるで頭が痛いというように疲れた表情でレオくんがそう言いました。
「さてと、衝撃の事実が発覚した訳だが……なぁシオン、今からボスのところに行く訳だが行くなら地竜、エイ、トレント、ゴーレムのどれがいい?」
エイ?あの水族館とかにいる?エイがエリアボスってイメージしづらいです。でもエイってことはやっぱり毒とか使ってくるんでしょうか?もし行くなら解毒薬用意しないといけなさそうです。
ゴーレムは論外として……やっぱり行くならトレントか地竜になりますよねぇ。
刺突と斬撃ではほとんどがダメージが入らなくて魔法もそれと比べたら入るものの有効打とは言い難い。つまり打撃武器でひたすら殴り続けることになると言う。
エイは興味は惹かれますけど今回は時間が無いのでパス、トレントか地竜ですがこの間のイベントで竜種特攻を貰ったのでもしかすればトレントより格段に早く済むかもしれません。
「ゴーレムは論外、エイは未知数なので除外して他二つで考えた場合地竜の方が早く済みそうなので地竜にします」
「いや別にトレントでもそう変わらないと思うぞ?」
「今日はイナリが居ない分バフデバフ量が減るって言ってもサクラだけでもバフは結構付けれるしあの二人抜きにしてもDPSある。そして俺のユニークスキルで開幕と同時に燃やしてやれば木炭になる」
「あー、それなんですが今回は私が原因でこうなったのと自分1人で相性有利なボス相手にどれだけやれるか気になるのでソロ討伐を目ざします。」
「あっ、でもさすがにそれをやるために完全にソロで挑んだ場合万が一死に戻った時が大変なのでボスエリアには全員で入りもし私が危なくなったら掩護ください」
「うーん……まぁいいか。ファフニール周回するくらいにはドラゴン系に対する有効打もあるわけだし相手は鈍足だからステータス面でのシオンとの相性もいいだろうしな」
よし、これで言質は取りました。




