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3,ゲーム開始2日目

 さて、今日もいい朝ですね。サクッと朝ごはん食べて服も着替えて、では早速


「ダイブ、イン!」


「シオン様おはようございます」


「お姉さんおはよう!」


「昨日は申し訳ございませんでした」


「いえいえ、大丈夫だよー、それにチュートリアル前に確認したいことがあるからそっちから先にやるね」


 さて、それでは『切断』スキルの説明を見ましょうかね・・・


『切断』

何かを切る行為自体に補正。弱点を狙う時に「切断線」が出現しその線をなぞるように攻撃すると成功時に確定でcriticalとjust attackがボーナス発生する。

人類の首を対象に発動し成功した場合相手は即死する。


 うわぁ……切断線がどれくらいの太さにもよりますがかなりエグい効果ですね。その線に沿った攻撃成功で確定超ダメージ、さらに人類種相手で成功させれば相手が即死って……まぁ、おそらく切断線がかなり細く設定されているんでしょうね、じゃないとバランスブレイカーになっちゃいますから。


「確認終わったから次のチュートリアルお願い」


「かしこまりました、魔法系チュートリアルを開始します。まずは私の方から魔力を流しますのでそれを感じ取ろうとしてください。」


「わかった、でも私戦闘チュートリアルの方で魔法使えたけど魔法のチュートリアル受ける必要ってある?」


「もちろん、まずこの魔法チュートリアルではチュートリアル後に『無属性魔法』を習得できます。

さらにこれからやる魔力を感じることで『魔力操作』のスキルを習得できます。

『魔力操作』は本編でもスキルポイント消費や実際に魔力を感じることでも習得出来ますが後者はチュートリアルよりも難易度が高くなります。

そして『魔力操作』があれば無い場合より魔法系スキルの威力や効果が増大します。」


「なるほど、じゃあちゃんと受けないとだね」


「はい、では流しますね」


 彼女の言葉と共に自分の中に何か暖かいものが流れてきました。かなり心地いいですね、これが彼女の言う魔力でしょうか。体の中を満たしている感じがします。


「感じ取れたらそれを動かそうとして見てください」


 む、これ感じとれてもそれを動かすのかなり難しいですね。本編では自力で取るのがこれよりも難しいとなると本編でとる人はスキルポイント消費での習得が安定そうです。お、少しだけ動きました、ここを起点にしてやればどうでしょう。

 よし、上手く行きましたね。『魔力操作』も習得出来ました。でも動きがかなりゆっくりです、これもう少し早く動かせた方が後々楽そうなのですが。もう少し練習しましょう。


 ふぅ、何とか一定までは循環速度を早めることが出来ました。循環速度を早めている途中で『魔力制御』なるスキルを習得しましたがこれは私の予想が当たってたみたいですね。


「お疲れ様です。まさか自力で『魔力制御』まで習得してしまうとは思いませんでしたが何はともあれ次で最後のチュートリアルになります。準備はよろしいですか?」


「うん、大丈夫。」


「では生産チュートリアル開始です。このチュートリアルは生産スキルの中から1つだけしか行うことができません、そしてチュートリアルで作成したアイテムは本編に持ち越し可能です。ではどのスキルのチュートリアルを行うか選んでください。」


 うーん、1つですか。自分で生産したアイテムは持ち越し可能なせいで悩みます。持ち越しがなければ未知の存在である『錬成』スキルを選ぶんですがアイテムを持ち越せるとなるとどうせなら品質が高い方がいいのでリアルでも得意な『裁縫』も候補に上がるんですよね。


 なかなか迷いましたが『錬成』は最悪自分では進められなかった場合に現地人の方に教えを請いましょうか。


「『裁縫』で」


「かしこまりました、裁縫チュートリアルを開始します。上衣、下衣、外套、その他の中から作りたいものを選んでください。素材はこちらで用意しています。」


 ふむ、どうしましょう。私が作りたいのはロリータのような服なんですがどこに当てはまるんでしょうか……ドールに着せるために自作したりすることもあるので作りやすいと思ったのですが。

サポートAIさんに聞いてみましょうか。


「ロリータ系統の服は4択中どこに当てはまるの?」


「ロリータはその他に含まれます。では作成用の素材をお渡しします、レア度☆1〜☆3までの素材がランダムで入っています。

では最後のチュートリアル、生産チュートリアルを開始します。」


 まずは素材から確認しましょうか。取り出した順で上から・・・


黒水晶(小) ☆☆


黒狼の毛皮 ☆


森蚕の糸 ☆


劣飛竜の皮膜 ☆☆☆


 うーん、☆☆☆1つにそれ以外が☆☆以下ですか。まぁ、このチュートリアルで作る装備は見た目装備と変わりませんから素材のレア度はほとんど関係ありませんね。本編でもチュートリアル産装備は一目見ただけでそのプレイヤーが生産もやってる事がわかる看板みたいな役割を兼ねてるらしいすし。


 とりあえず『裁縫』で毛皮や糸を布や縫い糸ののようにして水晶は『錬成』で粉末状にして他の素材に混ぜます。


 そして2つの生産スキルを使って用意したアイテムを裁縫スキルで加工しましてと、ゲーム特有の作成コマンドを使えば即作成終了という親切システムのおかげで現実と全然違う素材でもゴスロリを作ることが出来ました!

 でも今回はチュートリアルとはいえ完全にスキル便りでしたからね…次に作る時はできる限り自分でスキルのサポートをできるだけ削って作れるようになりたいです。


 とはいえこれでチュートリアルも終わりですか、とうとう本編開始ですね!


「生産チュートリアルお疲れ様でした。これで全てのチュートリアルは終了です。これより転送を開始します、あなたに幸の多からんことを」


「こちらこそありがとうございました。PDOの世界でまた貴女に会えることを願ってます。」


 視界が暗転し次に視界が色を取り戻すとそこはまさに異世界と言われて真っ先にイメージする中世の街並みとそこを歩く無数の現地人と渡り人がいます。



《称号【管理者の親愛】を獲得しました》



 なにやら新たな称号を得ましたね、管理者と言われて思い浮かぶのはやはり彼女ですね。時間が取れた時に確認しましょうか。


 ここは噴水があり多数の人がいることから中央広場のようなものだと思いますが何故か先程からやけに見られてますね?しかも主にプレイヤーに。この服のせいでしょうか?生産職プレイをする方はだいたいこんな感じだと思うのですが。


 さてと、言われていた通りまずは彼にフレンド申請を送りましょうか。確かプレイヤーネームは「レオ」でしたね、いつも通りの名前です。


 お、申請が承認されました。かなり早いですね。送って数秒程度ですよ、もしかしてフレンド欄を監視でもしてたんでしょうか?

 おや、そんなことを考えているともうフレンドチャットが届いてますね。

 なになに、今からそこに行くから待ってろと。この大人数の中来るのはかなり大変だと思うんですがほんとに大丈夫でしょうか?


少し待っているとなにやら人混みのほうがさわがしいくなってきましたね。誰か有名なプレイヤーでもいるのでしょうか?

 彼早く来ませんかね。この視線の中待つのは結構きついんですが、それにゲームの中でもナンパのようなことをしてくるような人がいるかもですし。


「おーい!」


 おや?この声はもしかしてレオくんでしょうか?結構早かったですね。


「おい、煌焔王さんだ!!(ざわざわ)」


 煌焔王?彼の二つ名でしょうか。他のプレイヤーの反応からしてかなり有名みたいですね。


「よっ、遅かったなシオン。何かあったのか?」


 なんか彼の後ろに3人女性が見えますが所謂ハーレムパーティーでしょうか。


「あー、チュートリアルで少しね。どこか落ち着ける場所で話すよ。」


「じゃあギルドの個室に行くか。」


「レオさんっ!私たちに紹介するんじゃなかったんですか!?」


 おや、神官のような服を着た少女がなにか言ってますね。……彼がβ版時代のパーティーメンバーと私の顔合わせ的なのを企画していてそれを企画者自身が忘れていたと……何やってるんですかねぇ?。


「あ、そうだった。でもそれもギルドの個室で落ち着いて話した方がいいだろ。」


 そうですね、どっちにしろ個室で話すこともあるんですからそこで自己紹介もしてしまいましょう。


「じゃあ移動しよっか、私ギルドの場所わからないのでレオくん先頭で案内してね」


 彼のパーティーメンバー5人(移動中聞いた話によれば1人は新卒社畜で明日しか休みがないらしい)と一緒にギルドへ移動します。道中たくさんの視線に晒されたのは気にしない方針で。


「じゃあ俺達は先に個室に入っとくからシオンは先に登録してから来いよー。」


 ギルド登録するために受付の列に並んでますがやっぱり人多いですね。それに現地人と渡り人が混ざって並んでるので余計に多いです。


 登録自体は説明も特に変わったものは無くランクについてや依頼についてなどテンプレばかりでした。では言われた通り登録も済ませましたし個室に行きましょうか。


「お、意外と早かったな。昨日だったらまだ時間かかってたと思うぞ。まぁここが冒険者ギルドじゃなくて職人ギルドだからって言うのもあると思うが。冒険者ギルドはまだ人が多いからな。

さて、今いない社畜さんの自己紹介は今夜再ダイブした時に既にいたら今夜、いなかったら明日にまわすとして自己紹介を始めようか。」


 哀れ社畜さん、あったことはまだないですが強く生きてください……

 自己紹介は誰から始めるんでしょうか、まだ誰も言い始めませんが。


「あー、じゃあ俺から始めるぞ。まぁ全員知ってると思うけどな。プレイヤーネームはレオで種族は人族、ジョブは剣士と魔法使いでこのパーティーではリーダーをやってる。」


 ふむ、PNは知ってましたがジョブは物魔両方ですか、以前彼自身MMOで両刀型は多くが器用貧乏になりやすいためパーティーの場合地雷扱いされやすいって言っていたのにこのゲームで両刀型でプレイしているということは地雷にならないくらいに使いこなせているということでしょうね。


「では次は私が、プレイヤーネームはサクラで私も人族です。ジョブは神官と調合師でこのパーティーのヒーラーを担当しています。スキル構成も攻撃より防御や耐久に向いた構成になってます。」


 思っていた通りやはり彼女は神官ですか。それに調合師ということはポーション系アイテムの生産も行ってるんでしょうね。ヒーラーに求められる生き残りやすさはかなり高いでしょう。


「次は私。プレイヤーネームはマナ、種族はエルフ。ジョブは精霊使いと魔法使い。純魔でスキルも魔法系だけでポイントもINTにほぼ全部振ってて他は最低限な感じだから近づかれたらダメ。」


 エルフは確か物理ステータスに下降補正がかかる代わりに魔法ステータスの伸びがいい種族でしたね、確かに純魔に向いた種族だとは思いますがかなりピーキーなステ振りですね。


「私で今いる中では最後ね。プレイヤーネームはイナリ、種族は見ればわかるだろうけど狐の獣人で職業は呪術士と祈祷士やっているわ。パーティーでは味方へのバフと敵へのデバフを主に担当しているわ。」


 ほうほう、最後の方は呪術士と祈祷士ですか。まぁ獣人の中で魔法を使える例外種のなかでも搦手に特化した狐獣人の時点でだいたい察せられますが。


 自己紹介も私で最後ですね。4人の紹介を聞いたにしては結構早かったと思います。


「最後は私ですね。まず名前から、プレイヤーネームはシオンといいます。種族は人族で職業は錬成士と魔法使いです。あと裁縫スキルを持っていてこの服も自作です。

あと最後に誤解を解いておきますね。私、性別男ですよ?」


 おや、やはり性別を言うと固まりますね。でもこのパーティーに参加することがあると考えると前もって言っていた方がトラブルもないと思うんですよね。お、動き出しましたがなにか口元が動いてますね。とりあえず耳塞ぎましょう。


「「「えぇぇぇ!?!?男!?」」」


 まぁそりゃ叫びますよね。耳を塞いでおいて良かったです。


「え、本当に男性なんですか?ネタで驚かせようとかではなく」


 サクラさんが質問をしてきましたがこれ事実なんですよね。


「いいえ、生物学上ちゃんとした男ですよ。」


「ん、でも言われなければ全然わからない。」


「よく言われます。リアルでは男の人から告られたこともありますからね。」


「でも実際恋愛対象はどっちなの?その見た目なら正直どっちの性別が好きでも問題ないと思うんだけど。」


「恋愛対象は女性ですよ。なのでレオくんもあくまで親友なだけです。」


「なるほどねぇ。つまりこれはガワ百合キタコレってことね!」


 いきなりテンション上がったと思ったらイナリさん何言ってるんですかね。ガワ百合って……周りからは確かに見た目は百合に見えるかもしれないですけど。


「それぞれ自己紹介も終わったことだし親睦を深める為にも1回シオンもメンバーに入れて狩りいかないか?」


「私は大丈夫ですがほか3方は大丈夫ですか?」


「私は大丈夫です!」


「ん、私も行ける。」


「私も大丈夫だけど前衛1人に後衛4人ってなったらバランス悪くない?」


「あ、私中衛なので前後どちらに入れてもらっても大丈夫ですよ。」


「ならバランスは大丈夫ね。」


「じゃあ行くか、シオンがパーティーに入るのは初めてだし東の平原の少し奥あたりが妥当か?」


「はい、その辺なら人も少なくて敵のレベルもある程度あるので連携練習には最適だと思います。」


「じゃあそれぞれ準備して20分後くらいに東の門に集合な。」


 連携練習ですか。まぁいつまでもソロでやっていくのは無理だと思うのでいつかパーティー組んだ時の為にも連携は覚えていた方がいいでしょうね。それと準備ですか、とりあえず初心者用アイテムの確認をして足りなそうなものがあれば買いに行きましょうか。

 ソロには確実に必要なスキルもあるのでスキル屋に行く必要もありましたしね。





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― 新着の感想 ―
うちの嫁は主人公と真逆だねぇいつも男に間違われてる夫である自分の服着て行ったりするから仕方ないと思うけど
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