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22,26日目(土)→27日目(日)イベント⑦ 5月編

今日は土曜日、イベント終了がとうとう明日に迫ってきました。


前回の日曜日はルキスを召喚してからまたダンジョンに篭もってレベルを上げたりポイント集めをしたりしました。月曜日からは普段と同じく学校があったためあまり潜れなかったたのでポイント総獲得量ランキングに乗るのは難しそうですね。


レオくんという学校があったと言うのにランキングトップのままな人もいますがあれは例外です。普通は確実に遅れが出ます。





おや?運営からメッセージが届いていますね。確認してみましょうか・・・



まとめると明日にレイドボス戦を行う。モンスター進行戦とセットで邪竜が街を襲う、ですか……

これはファフニール周回を増やさないといけませんね。ちょうど運営さんが平日にアップデートをしてダンジョンを難易度別に分けてくれたのでバルムンクが確定で落ちる中で最低難易度を周回することができます。それと邪竜なんて物々しい名前の魔物ですし得られる情報はできるだけ集めておきましょう。


ルキスを頭に乗せてスピカを抱えたらエマさんのところに行きましょうか。第2の街が解放されてない現在1番情報を持っていそうなのがエマさんとルカさんですがルカさんはこういうイベントにダイレクトに関わる部分の情報は話せないらしいですから今回聞きに行くべきはエマさんでしょう。





という訳で鍵を使って直通ゲートを展開、異界のお

店、シェルフトへ到着です。




そして私が来ることを知っていたかのようなタイミングで奥から現れたエマさんに今回のイベント内容を話します。






話し終えてから一拍あけてエマさんが口を開きました。


「それは恐らく不死なる呪竜イモータル・カースドラゴンでしょう。その名の通り不死性を持つ悪竜です、かの竜は濃密な死の気配を好むと言われます。

大規模な魔物の進行とそれから街を守るために戦う冒険者や騎士団、双方ともに死者は出るでしょう。あれはその死した者達の恨みや生命に対する執着を糧とするものですから」




不死なる呪竜ですか、また物騒な名前のモンスターが出ましたね。その竜がほかの魔物と共に街を襲った場合どれほどの被害が出るんでしょうか?



「それは・・・良くて街としての機能の壊滅、最悪街全体が呪竜の放つ瘴気にあてられて高難易度迷宮へと変容する可能性もあります。」



えぇ……街のダンジョン化とかそれ実際になったらもはや詰み確定では?


「エマさんからすればその竜はどれほどの驚異に当たるのですか?」


「そうですね・・・・・・一応不死とはいえ不死性の原因を断てば後はすぐ終わりますし、シオンさんから見たゴブリンソルジャー程度でしょうか」



いや、不死性を持つ者の不死の原因を断つってそれが出来たら誰も苦労しないやつじゃないですか。不死竜をゴブリン扱いってエマさん確実にこの世界の最強格なのでは?



「さすがに不死性を持つ者のその不死性を断つなんて普通は出来ませんよ、まずどうやるのかも分かりませんし」



「断つの自体は簡単ですよ、その魔物の中に魔力とは別にあるその者に不死性を与えている力の流れを切ればいいんですから。刃や魔力を流れに差し込めば楽に切れますから見えさえすればすぐですよ。


つまり皆さんその力の流れが見えないんですね、それならこのアイテムはどうですか?」



見えれば簡単と、そしてエマさんが渡してきたアイテムですがこれは・・・モノクルでしょうか?鑑定してみましょう。



アイテム

天瞳の片眼鏡 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆

レア度: 神器級

あらゆる物事を見抜く天の瞳、その権能を付与された片眼鏡。生者や実体のある物のみに限らず不死者や非実体物等の死すらも見ることも出来る。

この瞳を持つ者はあらゆる物の生死を視ることが出来る。


装備効果

スキル『天瞳』『告死の撃痕』『幽魂眼』


[魂魄認識][不死者の殺し方][万物視認][視界制限無効]



うわぁ……またとんでもないアイテムをサラッと出してきましたねぇ。スキルと書いてあるのはこれを装備中はそのスキルを使用可能ということでしょうか?

とても有用なものだと思いますがおいくらでしょうか、というかそもそも買えるものなんでしょうかね?



「あの・・・これはいくらになりますか?」



「ふむ、そうですね・・・私はもう使わないので1億ほどでどうでしょう?異人の方は現在皆さん沢山お金持ってるみたいですし」


1億、ですか。確かにお金というか換金アイテムは沢山ありますから周回で得た分を換金すれば足りますかね。


「1億ですね、わかりました」


「はい、確かに1億ユルです。他になにかお買い上げしますか?」


ふむ、そうですね・・・片眼鏡と今の装備は見た目が合わないのでここで買いましょうか・・・それとも装備を作る素材だけを買いましょうか……





━━━━━━そう言えばルキスの鱗がインベントリの中にありましたね。買うのは素材だけにしておきましょうか。



ほぅ、夜の欠片ですか。今私が装備している永夜のドレスと同じ世界からのアイテムでしょうね。ルキスと相性が良さそうですし買っておきます。他はオニキスと闇龍の鱗も買っておきましょう。








そしてお金を払って出ようとするとエマさんから声をかけられました。



「シオンさんは生産をギルドでやってるんですか?それなら言ってくれればここの生産設備の利用許可をお出ししましたのに。ここにある設備の方が性能がいいので使える素材のランクも高いですよ」



それは興味を惹かれますね。せっかくのエマさんからのご好意ですから今回はそれに甘えましょうかね。






今回まずは休憩を兼ねて露店を見て買い集めた呪いのアイテムの合成を試してみようと思います。

個人的に1番ロマンのあるもの以外を錬金術の魔法陣の上に置き、抽出、合成を発動します。呪いを抽出しひとつに凝縮します。

それが完了すると次は凝縮した呪いとこの店で見つけて衝動買いした魔王の欠角を鍛冶技術と錬金術を利用して作成した逢魔の短剣を置き、その間に呪い系アイテム随一の浪漫アイテム、蝕魔の腕輪を置きます。これで準備は万端です。




「『合成』!」




合成の発動によって魔法陣から溢れていた光が収まるとそこには腕輪を元にしたはずが何故か指輪サイズまで縮小したものが置かれていました。

さて、それでは鑑定をしてみましょうかね。


アイテム

転魔の指輪 ★★★★★★★★

レア度: 固有級:PM

数多の呪物に込められた呪いと異界の魔王の魔力を内包した短剣、そして所有者を蝕みその肉体を変生させる蝕魔の腕輪をとある秘術によって融合させた物。

短剣の魔力によって呪いが変質したことで強制的に肉体を変化させるのではなく任意で変化出来るようになった。



装備効果

[破壊不能][固有神器][所有者固定][譲渡不可]

[呪い無効][肉体変生:魔人]

スキル

『黒蝕の魔刃』『呪瘴気 』『飛行』『魔王化』



ステータス影響

全ステータス上昇(大)

呪蝕状態:自信に常時固定ダメージ付与(3/1s)



ほぉ、ほうほう、これは使えますね。いくつか物騒な効果が付いていたりサラッとデメリットが書いてあったりしますがデメリットの方はこの性能であればさすがに仕方ないでしょう。回復無効化がないだけ温情です。

そして装備することで使えるスキルの欄に飛行がありますね。つまり翼が生えるってことでしょう。


このゲームにおける翼は装備を透過して生えていますからどんな装備も着られるのはいいですよね。


魔王と片眼鏡、そしてわたし自身の装備の強化も兼ねるとなると、魔王化用の装備と普段装備で分けておきましょうか。手甲と脚甲は普段装備にも魔王装備にも合うようなデザインにしますよ。


その前にこの1週間で育ったステータスを見てみますか。


name:シオン

種族:人族

mainjob:最高位錬金術師 Lv10

subjob:隠者 Lv32

種族Lv:35

HP 380(補正込みで389)

MP 398(補正込みで461)

STR 120

INT 105(補正込みで131)

VIT 55

MND 55

AGI 73(補正込みで84)

DEX 105(補正込みで121)

LUK 78


STP 0

SKP 63


装備補正まとめ

STR +30

INT +30(×1.25)

VIT +30

MND +30

AGI +33(×1.15)

DEX +30(×1.15)


スキル────────────────────

・ノーマルスキル

『極光魔法 Lv14』『冥魔法Lv11』

『裁縫師Lv18』『料理人Lv10』『虚無魔法 Lv21』『魔力制御 Lv40』『万能探知Lv12』『隠密Lv23』『危険予測Lv25☆』『魔闘術 Lv36』『縮地 Lv34』『上級剣術 Lv3』『攻撃予測 Lv24』『速読 Lv21』『識別 Lv24』『肉体掌握 Lv20』『空歩 Lv25』

『歩法 Lv10☆』『人形作成 Lv16』

『魔工技師 Lv11』『混沌魔法 Lv26』

『中級杖術Lv10』『中級盾術Lv13』

『中級斧術Lv10』『中級槍術Lv10』

『装備重量軽減Lv16』『岩石魔法 Lv4』

『鍛冶 Lv8』『激流魔法Lv8』『植物採取Lv18』『鉱石採掘Lv18』『中級弓術Lv11』『狙撃Lv26』

『悪路走破 Lv20』『毒耐性Lv6』『麻痺耐性Lv4』『中級銃術 Lv18』『召喚魔法 Lv7』『曲芸師 Lv8』

『精密動作 Lv15』『念動力 Lv12』

『クイックチェンジ Lv5』


・マスタースキル

『操糸王術 Lv22』『錬金術・王 Lv13』

『投擲・王 Lv8』『王乃瞳 Lv5』


・エクストラスキル

『切断』『思考拡張』『死霊魔術 Lv23』

『闘王 Lv25』『立体機動 Lv22』『時刻変化・夜』

『並列思考 Lv4』

───────────────────────


称号─────────────────────

【運聖兎の加護】【断ち切る者】【管理者の親愛】

【ジャイアントキリング】【隠者】【一騎当千】【孤軍奮闘】【闘王】【操糸王】【人形使い】

【屍山血河】【討竜者】【錬金王】【投擲王】

───────────────────────


念動力と精密動作は少しやりたいことがあったので大量に余っているSKPを使用して習得しました。視覚系スキルが統合されたので見やすくなりましたね。それと器用値と知力が100を超えたのでそのおかげでもう少しでMPの素の値がが400を超えますね。

それとエクストラスキルにある時刻変化・夜ですがこれはエマさんに境界について教わっている時に習得しました。






その後はエマさんの工房で高性能な設備を使用して生産していましたがこのままだと間に合いませんね……一応新たな手甲脚甲は完成しましたが魔王装備がまだ完成していません。これは明日早くにログインして作成を終わらせて最悪レイド戦開始後に合流するしかなさそうですね。










ふぅ、あれから大急ぎで生産してようやく魔王装備が完成しました。ですが少し遅かったようで外ではもう今回のイベント最後を飾るレイド戦が始まってしまっているみたいですね。

それにさっきシエルからフレンドメール来ましたし早く行きませんと。




さてと、出る時は普通に玄関から出て路地から大通りに向かいます。ですがもうプレイヤーの方はほとんどいませんね。皆さん門の前に集合してたりするんでしょうか?


人が多くて急げないので1度路地裏に戻り隠密を発動、立体機動と空歩を使って民家の屋根に登ります。次に私がスキル上げを兼ねて作っていたワイヤーを取り出しそれを使って加速しながら先程から大きな叫び声が聞こえる東門に向かって屋根の上を駆けていきます。








「なあ、シエル。シオンからはまだ反応無いのか?」


「うん、お姉ちゃんに何度もメールしてるんだけど一向に既読がつかないの」


はぁ・・・一体あいつどこで何やってるんだよ……


「シオンならほっといても絶対くるからレオも早く準備する」


「そうだよレオくん、シオンちゃんがこんなイベント無視するわけないじゃん!」


うーん、まぁ来るだろうってことに関しては疑いはないんだが……

ん?気配探知に反応が・・・これは敵さんの尖兵か?数としては多くはあるんだが進行戦と言う割には少なくないか?


「皆!敵はすぐそこまで来ている!さっき言った通りにまずは弓士と魔道士部隊が先に攻撃を仕掛ける、そして数が減ったところで全員突撃だ!」


いや、突撃だってお前……もう少し細かく役割分けした方が安定感が出ると思うんだが……俺一人が言ってもこの人数が騒いでるから聞き入れられないだろうけどな。


「「「ウオォォォ!!!」」」


「弓士部隊、放てー!」



空を覆う程の矢の群れが放たれ、街を目指し進行していた魔物の群れに突き刺さった。



「「「グギャァァァ!?!」」」



初撃は十分か、だけど奥から今の群れとは比べ物にならない数の魔物が来てる反応がある。



「指揮官!奥から先程とは比べ物にならないほどの魔物の群れが!!」



「くっ、魔導師部隊詠唱開始!弓士部隊!奴らが近づく前にできる限り削るんだっ!」




これは本当に上手くいく作戦なのか?



続きが気になる方などいましたらブクマや感想等など貰えると作者のモチベが上がって続きが出たりするかも。

作者の別作品『奈落に落ちたら案の定裏ダンジョン直行ルートでした』の方もどうぞよろしくお願いします。こちらは今作と違って異世界召喚物になってます。クラス召喚です。

猫蜜柑 @mikanneko__ 作者のTwitter貼っときますので興味ある方はフォローお願いします。基本的に日常ツイと頭に浮かんだ設定流すのがメインです。


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