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閑話,森のくまさん

この閑話は本編6日目〜18日目の間の話になります。

 狼さんが倒されてから数日後、今日私はこの間レオくん達に倒されたボス狼さんの代わりにまだ倒されていない他のボスに挑みに来ました。


 そして私が挑むつもりなのは熊さんです、他に残っているのは熊さんと食人植物、そして鳥さんでそれぞれの説明としては植物さんは状態異常攻撃が厄介で鳥さんは空中から攻撃してきますから攻撃手段が限られるのでこちらも厄介です。

 ですがその2つと比べて熊さんは搦手のない純粋なパワーファイター、ですがパワーファイターと言ってもまだ序盤のボスということもあってそこまでのパワーは無いでしょう。なので私は熊さんに挑みます。




 そしてそう決めてから準備を整え今は北の森を進んでいます。道中はほかの森エリアにもいた狼やうさぎの他に猪と遭遇しました、猪は毛皮が硬く糸が通らないので基本無視して進んでいきます。


  隠密を使ったり地面の他に木上を足場にしたりして進んでいるととうとうボスエリアに到着しました。さすがに完全ソロでは無理だと思いますからスピカを召喚します。


「『サモン・スピカ』」


「キュィー」


「今からボスエリアに突入しますがスピカは後衛をお願いしますね、それと相手の攻撃は役割放棄してでも全力で避けてください」


 スピカに指示もし終えましたし入りましょうか。


 エリアに入るとそこは木が数本だけ立ち低い草が生えた円状の空き地でした。そしてその奥に毛が赤黒く染まった大きなクマがいますね。


 スピカが早速魔法を撃とうとしていますね、それでは私の方も準備しましょうか。元々は物量戦を仕掛けてくる狼さん用に準備していたものですが古来より戦いは数って言いますし、それに私スピカを含めても1人と1匹ですからね。本来フルパで挑むべきボス相手ですから早速対多数戦闘用準備していたものを使います。


「『クリエイト・ゴーレム』『サモン・オートマタ』!」


 地面からゴーレムをそしてインベントリから作っていたオートマタを召喚します。オートマタは作成するためのスキルのレベルが低いため性能はそこまでよくありません。ですがそれを補うために自爆機能をつけているので最悪自爆特攻(ステラ)出来ます。

 準備していると熊さんが近づいてきました、ですがスピカの魔法によって進行が妨害されてますね。


さてと、準備も終わりましたし攻撃開始です!


投擲で牽制しつつ下僕の攻撃の補助をします。そして隙があれば各種魔法を撃ち込みます。

・・・・・・なんか熊さんの絵面が某サンドボックスゲーで無敵装備つけた状態でゾンビに集られてる人みたいですね。


「クマァァァァ!!」


ってぇ!?ちょっ、いきなり吠えたと思ったら鳴き声クマって……えぇ……しかも吠えると同時に周りのゴーレムとオートマタがまとめてスクラップになりましたし。腕振り上げただけで周囲の敵全てを吹き飛ばすとか特殊演出モーションかなにかですか?!


「ッ!『ライトニングエッジ』!」


 そして腕を振り下ろしたと思ったら今度は前方の広範囲に衝撃波を放ってきました。ギリギリオートマタの残骸を盾にしてダメージを軽減出来ました、そして閃光魔法の中で現状単体攻撃魔法最大火力のライトニングエッジを発動。



 ・・・・・・一応威力は現状トップクラスなはずなんですが両腕をクロスさせて受けられてしまいました。


 あー、これは……詰みましたかねぇ?本来圧倒的兵力差で叩くつもりだったんですがその計画も戦闘開始してそれほど時間が経たないうちに潰れましたし。

 スピカを戻します、そして私は今持てる全てのスキルを使って相手の行動を把握します。確実に今回は倒しきれませんが次挑む時にできるだけ情報があった方がいいのでね。


「『糸杭』8連!」


 ただの糸製の杭ですが硬糸で作られているので耐久性はそこそこあります、まぁあのくまさんの攻撃を防ぐ盾としては使えないんですけど。それなのに杭を打った理由?それは立体機動を補助するためですよ。


 杭や数本の木を利用して跳び回りながら攻撃を回避していきます。今のところあの咆哮による全方位衝撃波は使ってないですね。それどころか前方への衝撃波すらほとんどありません。基本は腕を振り回したり地面に叩きつけたり周囲の木にタックルをしかけたりする程度です。木は耐久力がかなり高く設定されているのかあの熊の攻撃を受けても傷一つついていません。


 そろそろMPが残り少なくなってきましたね。杭が壊されると魔法を使ったりして牽制しないといけないので意外とMP消費量が重いです。糸を出すのにMP消費しますしね。


 ですが逃げ回りながらもそこそこ体力削れたと思いますよ。現に今体毛が元々赤黒かったのに今は真っ赤に染って……うわぁ……発狂モードじゃないですかやだぁ……


「グマァァァァ!!!」


 あ、そのツッコミどころ満載の鳴き声は発狂してもあんまり変わらないんですね。


「クマァ!!」


 後ろ足2本で立ち上がり・・・前足を地面に叩きつけ・・・って足が動きません、地面を揺らして相手の動きを止めるんですか。そして発狂モード突入によって上がったステータスでこちらに向かって直線突進してきました。


 ぐふぅっ空中に飛ばされてしまいましたが空中ならまだ避けられますから問題なi


「グマァっ!!」


 うっ、ハウリングですか?また強制停止くらいました、そしてそのまま動くことも出来ず最強武器地面さんに激突して死に戻りました。振動による停止からの高速突進、そして高くまで吹き飛ばした相手を咆哮で動きを止めて地面と激突させ終わりですか。凶悪コンボですね。

 さて、どうしましょうか。リベンジに向かうのは確定としてオートマタ&ゴーレム軍団では止めきれませんでしたから次回は組みつかせて即起爆しましょうか。そして爆発を攻略に組み込むなら高品質の爆弾爆薬は必須ですからね、それらも集めなければ。


 まぁ、爆弾爆薬関連は一人思い当たる人がいるのでその人から買いましょう。


 オートマタの制作にも時間がかかりますしリベンジは早くても数日後になるでしょうね。









 そして数日かけて準備が終わりました。花火師兼爆弾魔兼トップ生産職であるユニコルさん謹製爆弾とその爆薬を使った他プレイヤーとの合作であるグレネードを買い込みいざリベンジの時です。


 ボスエリアに入ると同時に前回と同じくオートマタとゴーレムを召喚、今回は周りに目を向ける暇がないのでスピカはお留守番です。


 そして熊がこちらに向かってくると同時に両手でグレネードをそーいっ。そして追加でそーいっ。


「クマァ!?」


 はっはっは、いきなり爆発が直撃して驚愕していますねぇ。致命傷にはなっていませんがダメージは通っているみたいですね。次はダイナマイトを指の間に挟んで縮地で近づき、


「プレゼントをあげましょう」


 足元に落として縮地で元いた場所に戻ります。それと同時にダイナマイトが一斉に起爆しました。みたところ足に甚大なダメージが入ったみたいですね。

そして、


「オートマタ、全機前進!」


 ダメージに悶えてる熊に向かってオートマタを進ませます。

 熊が気づいて破壊しようと腕を振り回しますがもう遅いです。


「『自壊起動ムーブ・ディストラクション』!!」


 完全自爆命令です、10体以上のオートマタの自爆を同時にくらったんですからさすがに致命傷くらいにはなってますよね?


 爆発によって生まれた土煙が晴れるとそこにはボロボロになったボスの熊さんがいました。


 意外とあっさり進みましたね、前回のはなんだったんだって言うくらいサクサク進みました。おや?発狂モード突入ですか、まぁもう終わりですから関係ないですけどね。


 リベンジ準備中に糸を使った擬似二段ジャンプの練習をしていた時に習得した空歩と縮地のコンボを使って熊の頭上に一瞬で移動、そしてインベントリ3枠詰めてきたダイナマイトの残り全てばら撒いてから火種を投げ込みます。

 そして熊さんの頭を踏みつけて後方宙返り、そして着地と同時に大爆発!


 はっ、はっ、はっ、perfect!!素晴らしい!完璧に決まりましたね!!


無事リベンジ成功です。


《PNシオンによって北のエリアボス【タイラントマッドベア】が討伐されました。

それにより物流が回復し北の街道から第2エリアのアイテムが第1エリアに流入するようになりました。しかし他の2方向が依然として塞がれているため次のエリアに進むことはできません。》



 ふぅ、終わりましたし初討伐報酬を見てみましょうか。


アイテム

狂暴熊のブレスレット

レア度: 秘宝級

装備効果────────────────

『地鳴らし』『飛爪』

[森林エリアでステータス小上昇(1.15倍)]

[武器を使わない攻撃に補正]


ステータス影響─────────────

STR+20 VIT+15 INT−23


 これ、ステータスの伸びはいいんですが私個人としてはINT減少が痛いですね。レオくんに上げるか市場掲示板に流しましょうか。

 それとソロ討伐報酬もありますがこちらはスキルみたいですね。


 スキル名は『狂暴化』ですか、効果は・・・


 ・・・Oh……INT、VIT、MINDを半分にしてそれ以外のステータスを全て1.5倍にする……確かに強いんですがデメリットが私のスキル構成とステ振り的に致命的すぎますねぇ。これはゲーム内オークションに流しておきましょう、ソロ討伐限定品ですし値段は高値でスタートさせてもいいですよね?




 さて、リベンジも果たせましたし街に戻って生産でもしましょうかね。そして生産に飽きればイベントに向けて戦闘スキルのレベル上げをするとしましょう。




続きが気になる方などいましたらブクマや感想等など貰えると作者のモチベが上がって続きが出たりするかも。

作者の別作品『奈落に落ちたら案の定裏ダンジョン直行ルートでした』の方もどうぞよろしくお願いします。こちらは今作と違って異世界召喚物になってます。クラス召喚です。

猫蜜柑 @mikanneko__ 作者のTwitter貼っときますので興味ある方はフォローお願いします。基本的に日常ツイと頭に浮かんだ設定流すのがメインです。

その他作中キャラへの質問があればその質問の該当キャラが答えます。


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