日曜の夕方の団欒とタンサの決意
今日は日曜日の夜なので暇だ…リビング兼オレの部屋でタンサとマッタリしていると、エプロンと厚手の手袋をしたトナカイが隣の部屋から鍋を持ってきた。
元々は独り暮らしでコンビニ弁当か牛丼チェーン店しかなかった孤独のグルメも終了、家庭の味を満喫している…美味しい、とっても美味しいのだが…
だが、しかし!これが女子だったならとは思わずにいられない…
タンサも料理が出来ない訳ではないのだが、まあ味は素人と言うか何と言うか…まあ、そもそもトナカイが料理をさせない。タンサの面倒を見るのが生き甲斐と言うか喜びらしいからな。
「今日はすき焼きか!」
「洋一様、あまり食べ過ぎない様に気をつけて下さいね。健康診断でメタボ判定をもらったばかりなんですからね」
そう料理が美味しいからな、どうしても食べ過ぎる…
「私も控えた方が良いのかの?」
「タンサ様はどんどん御代わりして下さい!育ち盛りですから」
「相変わらずタンサに甘いな…引きニート状態だし絶対ダメ人間になるな」
「良いんです!もっとダメになっても!私はタンサ様の御世話をする時間が増えますので」
笑顔でダメな子のダメ親の様な発言をするトナカイ…うん、ダメだこりゃ
「トナカイよ、その事なのじゃがな」
「はい」
「私もこのままでは、いかんと思うのじゃ」
「と言いますと?」
「この生活は確かに楽しい、楽しいのだが、山場がない」
「山場…ですか?」
「うむ!アニメやマンガで言うところの3話の法則からしても、そろそろ見ている側も飽きて来る頃じゃ…打ちきりとかになる」
タンサ、2次元の影響受けすぎだ…別に誰も見てない!そもそも俺がもし小説とかマンガにするなら、ネット小説ぐらいにしかしないし、3話越えてるだろ?あと、打ちきりとかそんなの無いから…うん、無いよね?
「たしかに…その山場と言うのは、よく分かりませんが、最近アイエナジーの溜まりが悪くなっていますね」
そう、始めの方こそドキドキとトキメキが止まらなくてアイエナジーが勢いよく貯まっていたが、最近は普通にオタク友達と言うか家族の様な気持ちしか抱かなくなっていた。
「うむ、そこでじゃ!ラノベの恋愛と言えば、王道はやはり学園ラブコメじゃ、私は学校に通うぞ!」