表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/21

アパートと住民の行方


「それでですね。最初の洋一さんの質問なんですが」


「ああ」


「まず第一に、このアパートは私達が購入しました。ですので改築をして、この様な形になったと言うことです」


えっ?未来人か宇宙人か知らないが、短時間で改築と言うか改造できるのかも知れない、だが、このアパートは俺以外にも3人ぐらい住んでた筈だ


「他の住人は?」


「ええ、それでしたら大丈夫ですよ。103号室の橋本さんと言う御老人は県営住宅が当たって即日引っ越す事になりました。」


「それとリストラされて離婚調停中で独り暮らしだった201号室の高梨さんは急にアメリカの宝くじが当たって海外に受け取りに行かれて、そのまま奥さんと寄りを戻し移住する事になりましたし。隣のカップルは女性が三股かけてるのが何故かSNSから流出して別れる事になったらしく、男性の方には大家さんが割増で退去費用を出したので直ぐに故郷へと帰ったようですよ」


「なるほど…何か隣のカップルだけ不幸と言うか説明も雑じゃないか?」


「おお!そうじゃお前がカップルを恨んでおったからハッキングしてライ…」


「タンサ様!」


「あっ、うむ…」


「偶然、偶々、その様な悲喜こもごもとした事が皆さんに起こってしまった様ですね」と笑顔で言う人造人間


偶然?偶々?同じ日にそんなこと起こらんはずだ!さっきのハッキングとかいうのが関係している?


まあ、カップルは毎日夜中励んでる声がうるさかったからな、良かったかも知れん。他の奴らも幸せそうだから良かったと言っても良いだろう…あと別にクリスマスやらカップルに対しては下らないと思っていただけで、他意はなかったのだがな。


「次に、なぜ私達がここに居るのかと言うことですが…その前に洋一様には謝罪しておかないといけないですね」と言うと、人造人間は両目を閉じてから片眼を薄く開けチラッとタンサを見た。


「う、うむ、その…申し訳なかった」ペコリと頭を下げるタンサちゃん。


「まあ、いきなり飛び蹴りしてきたのにはビックリした。別に大丈夫みたいだから構わん」と笑顔で返す俺。ガキに素直に謝られると、許すしかないだろ?


「そうですか良かった。脳に損傷が起きて生死の淵をさ迷っていたのに…洋一様が心の広い方で良かったですねタンサ様!」


「うむ」


「なんだと?」


「うん?どうしたのだ急に?何かおかしな事でもあったか?」


「いや、おかしいぞ」


「なにがだ?」


「俺は生死の淵をさ迷っていたんだよな?入院とか手術とかしなくて大丈夫なのか?!」


「何をいっておる!大丈夫に決まっておるだろ!」


「えっ?そうか?ああ、そうか…未来の医療の技術で治したからか」心配して損をしたな


「いや、未来の医療と言ってもな。107号改もホモサピエンスを診るのは初めてだったようだし、ちょっと難しい感じじゃったな」


「え?じゃやっぱり入院とかした方が…」


「心配しなくても大丈夫ですよ洋一様」


人造人間が言うんなら大丈夫なのか?


「ちゃんと脳に機械を埋め込んで補っておいたから大丈夫じゃ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ