空から降ってきた少女
「神よ!クリスマスとかバレンタインとかいう下らんイベントのせいで、俺が被った心的被害と今回のスマホ、俺にクリスマスプレゼントを、そうだ!空から女神でも降らせてみせろ!」
なんなのだ、こいつは…そのイベントは恐らく神は悪くないと思うぞ。勝手に歪曲している馬鹿な人類のせいだと思う。
「おい!そこのホモサピエンス」
「ん?」
周囲を見回し呆然とする男
「誰もいないだと!ふっ、ついに俺も狂気にとりつかれたようだ」
「上だ上」
「なにっ」
洋一視点に切り替わる
俺が上を見上げると、そこにはサンタクロース…いや、ミニスカートのサンタクロースがいた。
雪を想わせる白銀の髪と真っ赤に燃える様な真紅の瞳…氷と炎、相反する2つの美しさを持った、この世の者とは思えない美少女だった。ただし、下着は丸見えだったがな…
「おい!ホモサピエンス」
「ふっ神よ、何のつもりか知らんが感謝してやる。あと俺はホモではない」
「私は、そう言う意味で言ったのではない。私は人類…ホモサピエンスではないから、お前を呼ぶのに種族名で呼んだだけで」
「なるほど…で?その新人類様とやらは俺に何の用だ?」
「…まあ、とりあえず面倒だからそれで良い。それよりも貴様のさっき言っていた願いを叶えてやろう」
「本当か?」
「ああ本当だとも」
そう言うと、美少女はニヤリと笑い、宙に浮かんだ。ああ、これでは女神と言うよりも天使だな。
俺は彼女を抱き止めるべく両手を広げる。
これが運命と言うなら受け止めてやるまでだ。
そして彼女は煙突の上から、俺に向かって真っ直ぐに飛びおりるかと思いきや飛び蹴りを放ってきた
「な!?ガハッ」
???視点へ切り替わる
「ふう、何か気持ち悪かったので、つい蹴ってしまった。許せ…」
「ん?おい…気絶してしまった様だな。」
「まあ、丁度いい」とその時、通信が入った。
『タンサ様』
「人造人間107号改か、どうした?」
『今、ゴーグルと日本の官公庁全てのサーバー及び回線を掌握しました』
「そうか…少し遅かったな」
『ハッ申し訳ありません』
「良い、引き続き、この世界の全てのサーバー及び回線を掌握せよ」
『ハッ24時間以内には必ず』
「こちらは検体を滷獲した。データを送る」
『なるほど、大増洋一…フム、独り暮らしで家族も居ない様ですし、キモオタDT非イケメンと素晴らしい条件ですね。性格に多少問題がないでも無いですが、良いのでは無いでしょうか?』
「うむ、最初に見つけたのが、この男で良かった」
『では、後の手続きはこちらでやっておきます』
「頼む」
『ハッ…私はタンサ様のコンシェルジュですゆえ』
「頼りにしている」
『ありがたき、御言葉』
「メリークリスマスオーバー」
『はい、メリークリスマスオーバー』
「さて、この男の家は南東1200mといった所か、屋根づたいに目立たない様に行って1分程度か…」
そう言って、どこからともなく取り出した白い袋に洋一を詰め込むと、タンサと呼ばれた少女は、10メートル以上は高さのある銭湯の隣のマンションの屋上に飛び上がり、夜闇の中に消えていった。