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赤は情熱の色

バッターボックスに入りヘルメットを被り直す。


大丈夫だとは思うがスピードが早いらしいから念のためだ。


キャッチャーの生徒と目が合う


「大増くん、あんまり、あいつを挑発しない方が良いぜ」


「なぜだ?」別に挑発した覚えはないのだが…


「いや、あいつは普段は温厚なんだけど、なぜかマウンドの上に立つと性格が変わるんだ…」


「どんな風に?」


「そうだな…普段はのんびりとしたホルスタインの様な奴なんだけど、マウンドに上がるとスペインの闘牛の様な性格に変わってしまうんだ」


「なるほど…」


「中学でもアイツと一緒だったけど、その時はそんなことなかったんだけどな」


「中学の時のユニフォームって何色だったのだ?」



「確か白色だったかな」


「そうか…」


何となく理由が分かった気がした、さっきから話してるキャッチャーのマスク、プロテクター、ミットとユニフォームが全部、赤色だったからだ…


「おい!さっきから何をくっちゃべってんだよ!」


「あーごめん、ごめん」


「よーいちーい!」


ベンチの方から走りながらタンサが近づいてくる。


「どうした?タンサ」


「いや、洋一が野球勝負をすると聞いてな!そんな面白そうなイベント見逃せんじゃろ?じゃなくて応援しようと思ってきたのじゃ!」


フッ…なるほどな


まあ、でも応援してくれるみたいだからお礼は言っとくか。


「ああ、ありがとう!頑張るさ」一応お礼を言っておく


「おい!いつまで待たせんだよ」


待たされて、かなりイライラしてるんだろう


マウンドで右足を前から後ろへ、ザアザアとやっている。本当に闘牛みたいだな…


「なんじゃアイツ?この前テレビで見たスペインという国の牛みたいな奴じゃな?アイツと追いかけっこするのか?」


「それは流石に…でも、似てるな」



「うん、そうなのだ!闘牛と言うのに似てるぞ」


下を向いて顔を真っ赤にして鼻息を荒くする松牛、うん確かに似てるな…


周りに、ぷっクスクスと堪えきれず笑い声が漏れていた…


高橋は、既に決壊していて、笑い声こそ出してないが腹を押さえて転げ回っている…こいつ結構クズだな…


「テメエぶっ殺す!」


何故か俺がにらまれている…


まあ、いい。とりあえずバッターボックスに立ちベースにバットをつけて位置を調整する。


「待たせたな、さあ来い!」


バットを構える俺、こちらを睨んでくる松牛。


とりあえず1球目は様子をみるか…


そして松牛が大きく振りかぶって第1球を投げる…

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