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メリークリスマス ミスターヨーイチ

???視点


三日月の綺麗な夜、古びた銭湯から1人の男が気持ちよさそうに中から出てくる


「ふぅ」


店先にある暖簾をくぐり抜け駐輪場に停めてあった自転車に乗り込もうとした時だった


「なにっ!?」


思わず叫んでしまう男


「ない…ないだと!」


駐輪場の下を見ながら叫ぶ。銭湯に入ろうとしていたおばちゃんから冷たい視線を浴びせられているのも気にせずにクッバカなと言いながら探し続ける男。


「オレのスマホがない…少し銭湯に忘れ物を取りに行っている間に…抜かったか」


諦めきれずに辺りを見回すが、やはり無い…


「ふっクリスマスとやらよ…持たない人間に、こんな仕打ちをして満足か…神よ!クハハ」


髪をつかみ片目を隠す様に笑っているが、少し涙が見えた。


私は銭湯の煙突の上から検体を観察しながら、仏教徒の癖にクリスマスにケチをつけるのはどうかと思った…


存在自体が哀れだなとも。そのスマホは私が回収させて貰った。その人間の人となりを知るには本棚を見ろと言う言葉がある。


今はそれがスマホと言う訳だ。

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