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アイコン三国志  作者: 小金沢
第三章 人中の呂布
PR
17/126

〇一六   流浪の呂布

~~~常山(じょうざん)~~~



挿絵(By みてみん) 袁譚(えんたん)

「く、くそっ! 黒山賊(こくざんぞく)がこんなに強いとは……。

後ろだ! 後ろに向かって全速力で走れ!!」



挿絵(By みてみん) 李大目(りだいもく)

「見えます。見えます。

袁譚までの位置、右30度。距離200」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「張牛角様! 今です!」



挿絵(By みてみん) 張牛角(ちょうぎゅうかく)

「うおおおおおお!!! 行っけえええええ!!!!」



挿絵(By みてみん) 袁譚(えんたん)

「何!? 部下をぶん投げただと!?」



挿絵(By みてみん) 麹義(きくぎ)

「袁譚様! 危ねえ!!」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「シャオッ! シャオッ!!」



挿絵(By みてみん) 麹義(きくぎ)

「ぎゃああああああっ!!」



~~~常山(じょうざん)南部 袁紹軍~~~



挿絵(By みてみん) 袁紹(えんしょう)

「むうう……。

名族の血を引く袁譚をたやすく破り、

麴義を討ち取るとは、黒山賊はなんという強さだ。

公孫瓚(こうそんさん)め、厄介な奴を味方につけたものだ」



挿絵(By みてみん) 逢紀(ほうき)

「10万の兵力に加え、怪力無双の張牛角、

千里眼の李大目、両手鎌の張燕か。

まるで万国びっくりショーだな」



挿絵(By みてみん) 沮授(そじゅ)

「閣下、都を追われた呂布が訪ねてきました。

なんでも家臣に加えて欲しいとのことです」



挿絵(By みてみん) 袁紹(えんしょう)

「り、呂布だと? じ、冗談ではないわ!

董卓に続いて名族の首も奪おうと言うのだろう。

すぐに追い返せ!」



挿絵(By みてみん) 審配(しんぱい)

「待て待て閣下。これはいい機会だ。

呂布に黒山賊を攻撃させよう。

呂布が勝てばよし、負けても我々は痛くもかゆくもない」



挿絵(By みてみん) 逢紀(ほうき)

「ふむ。お前もたまにはマシな策を立てるのだな。

呂布には家臣になりたければ黒山賊を倒せと命じてこよう。

それでいいですな、閣下?」



挿絵(By みてみん) 袁紹(えんしょう)

「う、うむ。名族もそう思っていたところである」



~~~常山南部 呂布軍~~~



挿絵(By みてみん) 張遼(ちょうりょう)

「大将、これは袁紹のヤローにていよく利用されちまったぜ。

黒山賊なんて放っぽっちまってよ、別の誰かを頼ろうや」



挿絵(By みてみん) 呂布(りょふ)

「kkishkjps@」



挿絵(By みてみん) 陳宮(ちんきゅう)

「ミスター張遼が怒るのもわかります。

ミスター袁紹はずるい人ですからね。

でも、私は黒山賊と戦おうと思うのです。

なぜなら彼らは人々を困らせています。

困った人々を助けるために戦いましょう」



挿絵(By みてみん) 張遼(ちょうりょう)

「はっ。あいかわらず人のいいこっちゃ……」



挿絵(By みてみん) 高順(こうじゅん)

「それでこそ呂布将軍だ。

――すぐに出陣の準備を整えよ!」



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

「はい。私は一隊を率いて敵の背後に回ります」



挿絵(By みてみん) 魏越(ぎえつ)

「ならば俺は騎兵で前に出て敵を引きつけよう」



~~~常山~~~



挿絵(By みてみん) 于毒(うどく)

「性懲りもなくまた現れたか。今度は俺様が相手だ!

毒の刀を喰らえッ!!」



挿絵(By みてみん) 呂布(りょふ)

「jkladskfl;98lkzl;;;」



挿絵(By みてみん) 陳宮(ちんきゅう)

「昔の人は言いました。

『当たらなければどうということはない』と。

とてもいい言葉です」



挿絵(By みてみん) 于毒(うどく)

「げええっ!? お前は呂布!? ぐわあッ!!」



挿絵(By みてみん) 張牛角(ちょうぎゅうかく)

「袁紹め、呂布を助っ人に呼びおったか!

だがしかし、我々のコンビネーションは破れん!

行くぞ張燕! うおおおおおお!!」



挿絵(By みてみん) 張遼(ちょうりょう)

「させるかっつーの!! おらあっ!!」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「なんだと!? 俺をキャッチした!?」



挿絵(By みてみん) 高順(こうじゅん)

「張遼、そいつを寄越せ! この鉄球にくくりつけて投げ返す!

ふんッッ!!!」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「わああああああ!! 避けてください牛角様!!」



挿絵(By みてみん) 張牛角(ちょうぎゅうかく)

「ぐおおおおおおッ!?」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「な、なぜ避けなかったのですか牛角様!」



挿絵(By みてみん) 張牛角(ちょうぎゅうかく)

「フン。かわいい部下を見捨てられるものか……。

張燕、後は頼んだぞ……。ぐふっ」



挿絵(By みてみん) 魏越(ぎえつ)

「今だ! 黒山賊を突き崩せ!」



挿絵(By みてみん) 張燕(ちょうえん)

「牛角様の築いた黒山賊を全滅させるわけにはいかん。

ここは退くぞ! 李大目、お前も逃げろ!」



挿絵(By みてみん) 李大目(りだいもく)

「呂布軍接近中。注意。注意。

呂布軍までの距離、100。90。80。7……。

………………致命傷。致命傷。活動……停止……」



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

「背後に回った私までは見えなかったようですね。

さあ、後は張燕だけです。追撃しましょう」



~~~常山南部 袁紹軍~~~



挿絵(By みてみん) 袁紹(えんしょう)

「な、なんとすさまじい連中だ。

たったあれだけの兵で、黒山賊を壊滅させてしまったぞ」



挿絵(By みてみん) 審配(しんぱい)

「呂布と黒山賊が共倒れになればいいと思っていたが……

まさかこれほどまでとはな。

閣下、かくなる上は呂布も殺してしまおう。

奴らはいずれ害となる存在だ」



挿絵(By みてみん) 袁紹(えんしょう)

「う、うむ。名族は許可する。よきにはからえ」



挿絵(By みてみん) 逢紀(ほうき)

「戦勝祝いの酒宴を開くと言って、呂布を招こう。

その席で顔良(がんりょう)、文醜(ぶんしゅう)らに斬らせるのだ」



~~~常山南部 袁紹軍 宴会場~~~



挿絵(By みてみん) 呂布(りょふ)

「123kll;dlllasioopk」



挿絵(By みてみん) 陳宮(ちんきゅう)

「みなさん、ミスター袁紹が素敵なパーティーを開いてくれました。

今日はどうぞ旅と戦いの疲れを癒してください」



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

(……魏越)



挿絵(By みてみん) 魏越(ぎえつ)

(ああ、におうな。少し周囲を調べてみよう)



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

(わかった)



挿絵(By みてみん) 顔良(がんりょう)

「襲撃の準備はできたか? 油断はするなよ。

相手はあの呂布だ。二重三重に包囲するんだ」



挿絵(By みてみん) 文醜(ぶんしゅう)

「フンガー! フンガー!」



挿絵(By みてみん) 魏越(ぎえつ)

「やはり、な。俺が奴らの注意をそらす。

お前はその間に呂布将軍らを逃がしてくれ」



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

「了解だ。……死ぬなよ魏越」



挿絵(By みてみん) 魏越(ぎえつ)

「待て!! 貴様らの陰謀は見破った!

俺がこの場で血祭りにあげてやる!!」



挿絵(By みてみん) 顔良(がんりょう)

「チッ、勘のいい奴だ。だが死ぬのはお前と呂布の方だ!!」



挿絵(By みてみん) 文醜(ぶんしゅう)

「フンガーーーー!!」



~~~常山 南西部~~~



挿絵(By みてみん) 呂布(りょふ)

「…………kghjdkll」



挿絵(By みてみん) 陳宮(ちんきゅう)

「私は間違っていたのでしょうか。

ミスター袁紹に攻撃され、ミスター魏越を失いました。

私の向かう所では争いが起きるのです。私が原因なのでしょうか」



挿絵(By みてみん) 成廉(せいれん)

「そんなことはありません!

呂布将軍、あなたは常に正しいことをしています」



挿絵(By みてみん) 張遼(ちょうりょう)

「おうよ。アンタはただ、人が良すぎるだけだ。

頭にバカが付くくらいにな」



挿絵(By みてみん) 高順(こうじゅん)

「我々はあなたに従う。あなたは自分の信じる道を進めばいい」



挿絵(By みてみん) 陳宮(ちんきゅう)

「私もそうです。いつだってあなたの力になりますよ。

もっとも、私には通訳するしか能はありませんが」



挿絵(By みてみん) 呂布(りょふ)

「………………アリガト。

アリガト、ミンナ……」



~~~徐州(じょしゅう)西部~~~



挿絵(By みてみん) 曹嵩(そうすう)

「ま、待ってくれ! 何をするんだ!

ぼ、僕は曹操の父だぞ!」



挿絵(By みてみん) 張闓(ちょうがい)

「はーはっはっはっ!! そんなことは知ったことか!

俺様の名は張闓! 徐州刺史・陶謙(とうけん)の命によりお前を殺す!

はーはっはっはっ!!」



挿絵(By みてみん) 曹嵩(そうすう)

「うわあああああああああっ!!!」



~~~徐州(じょしゅう)~~~



挿絵(By みてみん) 陶謙(とうけん)

「ほっほっほっ。

張闓(ちょうがい)が護衛させていた曹操の父を殺した?

そんな馬鹿なことがありますか。誤報ですよきっと」



挿絵(By みてみん) 糜竺(びじく)

「あっはっは。その通りです。

あの品行方正な男がそんなマネをするはずがありません」



挿絵(By みてみん) 曹豹(そうひょう)

「……でも、もし本当だとしたら?」



挿絵(By みてみん) 陶謙(とうけん)

「……………………」



挿絵(By みてみん) 糜竺(びじく)

「……………………」



挿絵(By みてみん) 陶謙(とうけん)

「……………………それは、一大事じゃのう」



挿絵(By みてみん) 陳珪(ちんけい)

「張闓は袁術(えんじゅつ)のもとへ逃げたと聞いた。

おそらく袁術の差し金だったのだろう」



挿絵(By みてみん) 糜竺(びじく)

「曹操に恩を売ろうとしたのが最悪の結果になってしまいましたね。

父親を殺された曹操は仇討ちに乗り出すことでしょう。

陶謙様、すぐに迎撃の準備をお願いします」



挿絵(By みてみん) 陶謙(とうけん)

「説得……に耳を貸すはずもないか。

やむをえん、孫乾。各地の諸侯に援軍を頼んでくれ」



挿絵(By みてみん) 孫乾(そんけん)

「かしこまりました」



~~~青州(せいしゅう)~~~



挿絵(By みてみん) 曹操(そうそう)

「……なるほど。徐州を旅行中だった父上が陶謙君に殺されたか」



挿絵(By みてみん) 夏侯惇(かこうとん)

「曹操、親父さんの仇を討ちたい

気持ちはわかるが、よく考えるんだ。

この話、裏に何かありそうだ」



挿絵(By みてみん) 曹操(そうそう)

「父上のことは置いておいて、たしかに腑に落ちないね。

袁術君か誰かが絡んでいそうだ。

でも袁術君に、こんな回りくどい策を立てられるのかな」



挿絵(By みてみん) 夏侯淵(かこうえん)

「そうか、袁術の仕業なのか。

ならば陶謙の次に袁術の首を挙げるぞ!」



挿絵(By みてみん) 程昱(ていいく)

「お主はあいかわらずせっかちじゃな。

まだ陶謙を討つとも決めておらんのだぞ」



挿絵(By みてみん) 曹操(そうそう)

「いや、青州黄巾軍を手に入れた

僕らの力を見せるまたとない機会だ。陶謙君は討とう」



挿絵(By みてみん) 荀彧(じゅんいく)

「た、たしかに父上の仇討ちという大義名分は立ちますが……」



挿絵(By みてみん) 郭嘉(かくか)

「殲滅」



挿絵(By みてみん) 曹操(そうそう)

「そう、やるなら殲滅だ。僕に歯向かうもの全てを叩き潰す。

僕に逆らったらどうなるのか思い知らせるような、

そんな戦をするべきだね」



挿絵(By みてみん) 曹仁(そうじん)

「や、やるのか殿!」



挿絵(By みてみん) 曹操(そうそう)

「やろう。曹操の名を天下に知らしめるんだ。

董卓君に負けた頃の僕とは違うんだということをね……」



~~~揚州(ようしゅう)~~~



挿絵(By みてみん) 張闓(ちょうがい)

「はーはっはっはっ!! やったぞ袁術様!

曹操の父を殺し、陶謙に濡れ衣を着せてやったぜ!」



挿絵(By みてみん) 袁術(えんじゅつ)

「長年の間、ミーのために陶謙に仕えてご苦労だったザンス!

さあ、褒美をくれてやるザンス」



挿絵(By みてみん) 楽就(がくしゅう)

「………………」



挿絵(By みてみん) 張勲(ちょうくん)

「………………」



挿絵(By みてみん) 李豊(りほう)

「………………」



挿絵(By みてみん) 張闓(ちょうがい)

「はーはっはっはっ!! はーはっ……。

ええと、袁術様、俺の周りに集まったみなさんは……?」



挿絵(By みてみん) 袁術(えんじゅつ)

「ユーに死という名の褒美をくれてやる使者ザンス」



挿絵(By みてみん) 張闓(ちょうがい)

「うぎゃああああああ!!」



挿絵(By みてみん) 袁術(えんじゅつ)

「……これでよかったザンスか?」



挿絵(By みてみん) 周瑜(しゅうゆ)

「フッ。上出来ですよ。

これで曹操は徐州を攻めてくれます。

その隙をつき、徐州を奪う策を立てましょう。

そうそう、張闓の首を曹操のもとに届けるのをお忘れなく。

お父上の仇が我々に庇護を求めてきたから、殺しましたと言ってね」



挿絵(By みてみん) 袁術(えんじゅつ)

「ふーん。細かいことはよくわからないザンスが、

周瑜の言うとおりにすればいつも得するザンス。

今も褒美を払わなくて済んだザンス!」



~~~~~~~~~



かくして呂布は放浪を続け、曹操は仇討ちの兵を上げた。

周瑜の操りを曹操は自らの力を示す好機に変えられるのか?

そして狙われた徐州の運命はいかに?


次回 〇一七   曹操危機一髪

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