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身勝手
「なんだ、リョウ君じゃないか。どうしたの? そんなに慌てて」
私を押しつぶさんばかりに密着した状態で、全く気にした様子なく言ってのけた。
「どうした、じゃねぇれよ! いつもいつも! 女連れて来ては飽きたら適当にほっておくし……。少しは謝りに行く俺の身にもなれ!」
今、結構酷い事言ってたよね。飽きたらほっとくとか……女の敵じゃん!私はそれを聞いて思いきり拳を胸板にぶつけた。
「いったー。何するのさ奈々ちゃん!?」
と、言いつつも全く動じず、私を掴む力も緩まない。
「おい、いい加減離してやれよ。嫌がってるだろ」
「んー。嫌? 奈々ちゃん」
「嫌だってさっきから言ってるでしょ!?」
「嫌よ嫌よも好きのうち♪」
そう言って再び顔を近づけて来たユーガに唇を奪われた。
「きゃあ!」
「おい……」
満足したらしく、ようやく力を緩めてくれた。私は急いでもう一人の常識のありそうな男の影に隠れた。




