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蘇生魔術と空間管理者たち  作者: なー
最終決戦
20/33

光の弾幕と第二の矢

遠方から砲撃が降り注ぐ。

その射線に橋明とLXが身を滑り込ませる。


回避した光の一部が二人に衝突する寸前、その軌跡が捻じ曲がる。

手動でのベクトル干渉、光子と荷電粒子を直接操ってこちらに偏向させてきた。


なるほど。そういう誘導方式かよ。空間管理者クラスが攻撃の補助に回るとは。

様子見か。

ああ、同士討ちは元から期待していない。向こうは空間管理者級だし。


前後から光線が殺到する。抱える根鈴はすでに恐怖におののいて目を閉じている。

いや?周囲の光学兵器がまぶしいからかな。

まあいいや。力学結界を解除。処理能力を確保。


力学結界によるかすかな景色の歪みが消える。根鈴の顔が引きつる。

まあ……安心してほしい。


向こうが手動で偏向させてきたんだ。格の違いを見せよう。

前方の荷電粒子に対しベクトル干渉。

範囲:径2メートル。解像度:素粒子オーダー。対象:電子・水素イオン


俺たちの周囲で逸れていく光の線。向かう先は後方から迫る光線、その先端。

迎撃してやるよ。


直後、思惑通りに光が次々と相殺されてゆく。

このまま処理性能勝負を続けてもいいが……。


戦いの最中に目を離す。見るのは荷電粒子の雨が降り注ぐ前でも

空間管理者二人のいる後ろでもない。

頭上の虚空、そこに目線だけで座標決定。


魔力収束、対生成、物質変換、成形。

砲弾形成、ベクトル干渉、発射。


頭上から放たれたそれは光の雨の拮抗を通り抜け、空間管理者を穿たんと突き進む。

光学兵器に対して実弾兵器だ。一通り見届けた直後に気付く。


(橋明たちからの火力が減ったな)


後方からの光の雨が弱い。様子見も終わりということだろう。

次の一手を警戒する。


気もそぞろに応射していると、光の塊が俺に迫る。

圧倒的なエネルギーをもって、交錯する荷電粒子を再電離しながら迫ってくる。

……こりゃだめだ。回避。


──プラズマ弾だと思われるが、急に来られても防御できん。



※防御層

魔力(ベクトル干渉媒体)による機体圧縮領域、高密度結界と

魔力のベクトル干渉能による自動防御領域、力学結界で構成される。

それとは別に手動でベクトル干渉することで防御する方式もある。


※プラズマへの脆弱性

プラズマとは物質がエネルギーを蓄えた結果、原子核と電子に分離した状態。

素粒子オーダーベクトル操作ができなければ解像度が足りず偏向(=防御)ができない。

物質の変形→分子→原子→素粒子→ニュートリノ→空間 と解像度のランクが存在する。

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