接敵、前哨戦開始
◇◇神坂視点
──いいタイミングと相対位置で出てきたな。
この反逆軍は演出重視と見える。演出家は黒羽か?
南下かもな。
すっとぼけるのはここまでだ。
つまり、それはこちらの座標も行動も掌握されているということであって。
それはなぜかというと、この空間への超空間転移の際の時空震を検知されたからだろう。
至近に法術師が転移してきた今、より精密な終末誘導を警戒すべきだ。
今までは光のシャワーといった感じだったが。
ここからピンポイントで誘導してくるはずだ。
空間維持は後。即応を優先。
◇◇
「座標送信。データリンク。EML、HPM、斉射」
対峙する二人の無線が響く。
その直後に降り注ぐ、視認することすら難しい、雨と呼ぶには高速すぎる光の雨。
根鈴を抱えた状態で回避軌道は無謀。
《力学結界》!……いや、もとから展開中だけど。
これで防ごうと判断。
回避より防御を選択した以上、無駄な誘導性を持って突入してくる複数の弾体。
これらは容赦なく力学結界によってベクトルをそらされて明後日の方向に向かっていく。
余裕はあるが遠距離からチクチクされるとじり貧だ。
といえど艦隊陣形内部に長距離転移するには付近にいる二人が脅威だ。
1対2とはいえ突破できると踏んでこのまま転移、強襲か。
2人を下してから長距離転移か。
まあいい。どのみち準備はしとくか。
《長距離転移術式起動》
《現座標にてキャリブレーション開始》
転移術式主体の戦闘をするにしても座標軸の定義は必須。
ざっと恒星までの直線をZ軸、恒星の自転軸(磁場観測)をY軸、法線ベクトルをX軸に座標軸を定義。処理はBMIに委任。
と、片手間で目をそらしているのを隙と見たか、もしくは開戦の狼煙ととらえたか。
とにかく、空間管理者、防御艦隊管理者の二人が動いた。
※《空間開闢》の相互確証維持
開闢空間(創出異空間)内で戦闘する際、維持している側が急に空間開闢の維持を中断して空間ごと自爆する戦法がある。
これを防ぐため双方の勢力が同一の空間を術式によって維持する必要がある。
現在戦闘中の勢力は双方ともにこれを熟知している。
( ´∀`)フィクションです。
※EML
名称:ErectroMagnetic Launcher
分類:電磁加速砲。レールガン。
速度域:Mach 3–25
( ´∀`)フィクション?です。
※HPM
名称:Hypersonic Projectile Missile(HPM)
分類:極超音速ミサイル
速度域:Mach 5–25
( ´∀`)現実にもあるらしいです。




