いつの間にやら
何も感じ得なかった
いつもの交差点
その先はずっと
鈍い音を引きずっている
追いかけっこはできない
捕まるのは
消えちゃうから嫌だけど
通りの向こうには
よそ見したくないの
息が落ちて
吐き出された
ポイ捨てのゴミ溜まりたちは
ひこうき雲を一つ
こしらえて
路地裏に
濁った空をつくる
半分個に割った
割りばしが弁当に突き刺さったまま
残されたおかずは待つ
無我夢中になっていた
どうやらだいぶ長いこと
足を止めていたあまり
前進を忘れてしまったみたい
覗いていた分
何かを頬張っていた口の中は
酷い言葉の臭いでいっぱいだ
いつの間にやら
いつの間にやら