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平和な朝


次の日――


小鳥のさえずりが聞こえる。

まるで、昨日のことは嘘のようだ。


「あれ、お兄ちゃん…。今日は早いね!」


あかりは、ちょうど朝ごはんを作っているようだ。

トントンと、軽快な音楽を奏でるかのような包丁さばき――


――……。


「? どうかしたのぉー?」



「あ、いや…。何でもない!」

俺はあかりに心配をかけないように、ヘーゼンを装う。


包丁…。昨日のことが、フラッシュバックする。


「お兄ちゃん!ごはん出来たよ!」


「お、旨そうだな」

俺は、丁寧にジャムまで塗られた食パンを食べる。

――時計は、7時10分を示す。


「じゃあ、行ってくるよ」


「うん、行ってらっしゃい!…早く帰ってきてね…?」

玄関まで、送りにきたあかりの顔は真っ赤だ。


「…っ! なんか、新婚さんみた――」


あかりが何かを言いかけたところで、あいつが来た。


「早戸クン、おはよう。こんな早い時間に迷惑だった…?」


…白、崎だ…。


「…いや…別に」

俺たちの雰囲気を察してか、あかりは家の奥に戻っていった。


「(おにいちゃんの馬鹿…っ)」

――やっぱり、浮気してるよ…。


――彼女いたんだ。


「…早戸クン?」

上目づかいで見上げてくる。


「あ、いや…何でもないんだ。行こうか…」

どう接していいのか分からない。

でも…、

何だろう。なんか、普通だ…。

昨日みたいな恐怖がない…。


「うん。…えへへ」

睫毛長いな…。


「よぉー!おっはよう、さく――?!」


「ん?、前田…どうかしたのか?」

前田が、俺と白崎を交互に見ている。


「おま、白崎さんと何で一緒に!?」

「(? 何で、お前知ってんだ?)」

「(なんでって、おいおい…。学年一の美少女だぞ?!)」


「? あ、あの…」


「は、はい!」

前田…声が裏返ってるぞ…。


「実は、私…早戸クンとお付き合いさせて貰ってるんです…!」


「な、何だって!!!!!?」

このへんは、白崎さんのデれですな。

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