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帰り道

勢いよく、挙手したのは 長篠 きょう だった。


「はいっはーっい!」


凄い笑顔で、先生を圧倒していた。


「う、うぐ…。きょうたん、後で覚えてなしゃいっ!…せっかく早戸ちゃんに…」

また噛んだっ!

威嚇してるつもりのようだが、全く怖くない。

みるく先生は、ぶつぶつ文句を言いつつも、杏をあてた。


「ふっふっふ…、ここはズバリ! ……喫茶店でしょ!!!」


普通だーっ!

自信たっぷりの割には、めっさ在り来たりだなぁ、おい!


「でも、ただ喫茶店をやるわけじゃないわ!」


! やはり、秘策がっ?!

皆の目が杏に集まる。


「コスプレ喫茶よ!もっちろん、男の子は女装!」


何ですと―?!

いやいや、きっと先生がダメって言うに決まって――


「コス…ぷれ…早戸ちゃんに私の可愛い姿を見せられる…!?」


駄目だーっ!!!

先生なんかもう、違う世界にトリップしちゃってるよ、おいおい!


「よぉーっし、それじゃ決定ー!!!…皆の女装…じゅるり」


何っ?!じゅるりって何?!

! 腐女子か!?最近の流行りの最先端ですかっ?!


「みんなで一緒に、腐女子の楽園―じゃなくて、皆の思い出を作りましょー!」


今、何か本性現したぞコイツ!!

絶対、腐女子っていったよね?!

楽園って何!?

ガンダーラ?ガンダーラなの!?それとも、ユートピアなの!?

それって、俺にとっても、楽園なのかなぁ…?!


「みんなぁ、明日から頑張るわよっ!」


俺の平凡―――…



帰り道。

「杏も無茶言うよなぁ…」

前田がため息をつく。


「だよなぁ…」


無言の沈黙。


「じゃあまた、明日な」

「おう」


前田と別れた後、俺はいつものように、まっすぐ家に帰ろうとした。


その時―。

ユラリ。目の前に人が現れた。


「…白崎…?」


「私ね、嫉妬深いんだーっ。ねぇ、早戸クン今、女の子の話してたよね!」

何だろう。手に何かを隠している。


「早戸クンはでも、迷惑なんだよね?ホントは、私以外の女の子の顔も見たくないんだよね?」


コイツ…何言ってんだ…?

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