決着とヌンチャクって似てるよね! 似てない?
*
休みが明けた日。
俺は学校で、衝撃を受けた。
「えっとですねぇー。今日は報告があります。悲しいです」
みるく先生が、朝から涙ぐんでいた。
俺は、いつものことだろ…と思っていたが、今日は違った。
「実は、少し前から休んでいた前田ちゃんが、お引っ越しすることになってしまったのですよぉ…」
――えっ…?!
ガタッ
あまりの驚きで俺は思わず立ち上がっていた。
「? 早戸ちゃん……」
う、うぅっ、とみるく先生は俺を見ながら嗚咽を始める。
きっと、俺の気持ちを察してくれたのだろう。
俺は「何でもないです」と言って、席に着いた。
:
そして朝のHRが終わり、一時間目の授業が始まった。
授業を受ける気にもなれずに机に突っ伏していると、パサリと音がしたので顔を上げると紙があった。
丁寧に4つ折りにされてある。
視線を感じ、パッと杏の方を見やると杏はグッと親指を立てて、口をパクパクした。
今のは多分、「読んで読んで!」だろう。
【前田の家、今日行くんでしょ? 私も行くんだからねっ!!!】
手紙には、そう書いてあった。
さっきまで感じていたモヤモヤが、なんだか晴れていくような気がした。
――――そうだ。前田とはまだ、話さないといけないことが俺にはあるんだ。
そして。
俺は、現実を、真実を知らなければならない。
――――決着をつけるんだ。俺のこと、そして白崎のこと。
前に進まなくてはならない。
彼女に疑問を持ちながら付き合うなんて嫌だ。
このままじゃ、幸せにはなれないのはずっと、感じていたことだ。
だから、このまま前田を引っ越さすわけにはいかない。
せめて訳を聞きたい。
そしてまた、昔のような友達に戻りたい――。
:
一時間目の終わった休み時間――
俺はメールを打った。いたって簡素な文だ。
そして足早に学校の屋上へと向かった。
:
屋上に着いた時、案の定白崎は来ていた。
「…アナタがワタシを呼び出すなんて、珍しいこともあるものね」
彼女は、微笑んだ。
だいぶん間が開いての29話です…。
自分でも初めから読みなおしました;
ええと、サブタイトル……
あれ、思い付かないですよね。ははは(目は笑えない
せめて完結まで頑張りたいです…。
その後に後日談とか書きたいなぁ。
むしろ、後日談を今書きたいなぁ。