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朝の話


結局、こうなるんだ。そうだ、こうなることぐらい本当はわかっていた。

朝の光は今の俺には眩しすぎる。


――白崎と出会っては、いけなかった。


攻略すること自体がBADENDバットエンド

今までに積み上げてきたものは、音もなく崩れ去っていく。



――これは、本当に現実なのか?それとも悪夢なのか?



俺にはもう、それを確かめる術も余裕も残ってはいなかった。



ピピピピ…


目覚まし時計が鳴った。


どうやら7時になったようだ。


ふと隣を見る。


「…んー。もうこんな時間なんだね…起きなきゃ」


白崎は、まるで昨日のことなんて忘れたかのようだ。


「ああ。……――昨日は、つくえで寝ちゃったんだな…」


「そうだよ。早戸クンったら、先に寝ちゃうんだから!」


朝の白崎は、妙にぽわぽわしていて新鮮だった。


「……そうだっけ?」


「うん。そういえば…男の子の部屋に泊っちゃってたんだよね…」


白崎は、今更緊張してきたのか顔が赤くなった。

やっぱり、普通にしてたら美少女だ。


――綺麗な薔薇には棘がある?


こいつは。


棘なんてレベルじゃないだろう。


そう、言葉にして例えたなら……猛毒?


「――早戸クン?どうしちゃったの?」


白崎が心配そうに俺の顔を覗き込んで、目の前で手をパタパタした。


「いや、なんでもない」


「そっか。それならいいんだけど…」


白崎は少し不満なようだった。


「――あ、早く用意しようぜ?学校の。朝ごはんはあかりが作ってくれてるし」




コンコン


ノックの音がする。


ガチャリと扉が開いた。


「おにいちゃん、朝ごはん持ってきたよー」


「お、ありがとな」


「あ、白崎さんもどうぞ。じゃ、何かあったら言ってね」


そう言うと、あかりは戻って行った。


「本当に、良く出来た妹サンなのね」


「まぁな」


とりあえず、鼻高々に自慢しておいた。


「ん、おいしい」


あかりの作った朝ごはんを食べて、白崎が呟いた。


「…白崎は、料理とかするのか?」


「え?私もするわよ。…女の子なんだから当然でしょ」


少し、拗ねたようだ。白崎はささっと食べ終えると俺を催促した。


だけど、少し楽しそうだった。


「――いつか、毎日一緒に朝ごはん食べれるようになったらいいのにね」


白崎はニコっと笑った。



――俺は、返事は出来なかったけど、最後に誰もが笑えていて。


誰もが幸せを感じて。


そんな日常を取り戻せた時…――。


その時、隣にいるひとを選ぶとき…白崎を選べたらイイなと思った。


本当に、いろんな事があったけれど悪いことばかりじゃなかったんだ。


この先いろいろあると思うんだけど、これからもいい思い出を作って行きたい。


もちろん、そこには白崎もいる予定だ。





――前田、安心して安らかに眠れ★















お久しぶりです!

投稿忘れてました…。

とっくに書いてたんですけどね;

はい。いい訳です。すいませんでしたっ。


ではではー。

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