若干普通な青春。
*
朝は好き。
お兄ちゃんに、会えるから。
「けど…今日は……」
ぽつりと、一人あかりは呟いた。
「お兄ちゃん、まだかな…」
ピンポーン
「! お、お兄ちゃん?は、はーい!今出ます!」
ガチャ
「ただいまー」
やっぱりお兄ちゃんだ!
「お、お兄ちゃんっ!お帰り――……白崎、さんも一緒なんだ…」
――なんで?なんで、アンタがいるの?
「さ、白崎も上がれよ」
「――…お邪魔します」
「……邪魔するなら……分かってるなら、帰ってよ…」
ぼそっと発したあかりの声は、誰にも聞こえなかった。
「ん?どうかしたのか?」
お兄ちゃんが怪訝な顔をした。
「あ、ううん!何でもないよっ?お茶持っていくから上、上がっていーよっ」
「そうか、ありがとな」
「……うん」
*
ここは、俺の部屋だ。
そして、隣には白崎がいる。
何という、不思議な光景……。むぅ。
「早戸クン…。何となくだけど、凄く嫌な気分だわ」
「あはは…なんのことだろー」
「まぁ、いいわ。…はぁ。折角来たけど、特にすることもないわね」
ピロロロロ〜♪
「なんて不謹慎なのかしら。携帯の電源切っときなさいよ」
「いやいや、携帯ぐらい……」
――前田からだ。
えーと……
【明日11時に駅前集合ー!待ってるぜ!】
短っ…。
「誰からだったの?」
「ん?前田。ほれ」
俺は、白崎に携帯のディスプレイを見せた。
「ふーん」
トントン
部屋の戸をたたく音がした。
「はい。お兄ちゃん、お茶。じゃあね、私…下に居るから…ね」
「おう、悪いな」
*
「……――あ、早戸クン。私、お茶飲んだことだし…帰ることにするわ」
急に、思い立ったように白崎は、帰って行った。
「そうか…。あ、まぁ…じゃあ、気をつけてな。(――って大丈夫か)」
「ええ。じゃあね」
白崎は帰って行った。
このあと…ひとり行方不明=死にますww
あ、笑うところじゃないですけど……;
ま、ここまで書いたら分かりますよねー。ネタばれだけど、誰でもわかるよねっ!
でわでわー*