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文化祭! 〈中編2〉

逃げるように、教室を後にした俺は、白崎との待ち合わせ場所である

校門を入ってすぐのところにある、掲示板へと向かった



「おーい、白崎ー!」

……。あれ?おかしいな。

周りの人に見られて――ちょ!女装したままじゃんっ!?


「いや、でも…ばれないはずだ…うん」


周りにばれなかったら多分、大丈夫だ…俺…!

なんか、最近…へたれ…だなぁ、おい。


俺は、白崎の肩を叩いた。


「白崎――」


「? あなたは…誰ですか?私は早戸クンと待ち合わせを――」


「えっと、俺が早戸――」


「…え、あなた…何言ってるの…?」


「? いや、だから俺が――」


「そんな…そんなのってないよ…。そんなの、悲しくって…――しちゃう」


どうやら、白崎は俺を女だと思い込んでいるらしい。

命の危機を動物的本能で感じた俺は、誤解を必死に解く。


「ちょっと、待て!誤解だ!本人だから!俺、早戸!」


「…え、早戸クン…なの?」


「あ、ああ。実は、クラスの出し物がコスプレ喫茶でな…」

ふぅ…、ひとまず誤解は解けたようだ。


「…けど、それって化粧してるよね…。…私も滅多に触れられないのに…」


「…?」


「ねぇ、早戸クン…?…汚らわしい奴に触れられて、可哀そう…」

白崎の、声のトーンが下がる。


「――私が…消毒してあげるね?」

じりじりと、俺に近づいてくる。

白崎の今の目には、…光がない。


「ちょ、ちょっと待て…!こんなところで…みんなも見てるのに…」


「あんな奴ら、虫けらよ。私たちの愛の世界の前には…」

何か、訳の分からないことを言い出す。




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