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第114話 いざ準備完了

 地上に戻ると、すぐさま俺たちは自決島に移動した。

 戦いの最中の力の受け渡しなどを、なるべく実戦に近い形で訓練するためだ。

 白虎に比べれば、自決島の魔物の強さは遥かに劣るのだが……そもそも白虎に近い強さを持つ魔物なんて存在しないので、対戦相手は妥協するしかない。

 その中でもせめてもの強さと多様性を持つ相手を仮想敵にしようと思い、自決島を選んだというわけだ。

 それに時空干渉で周囲の時間の流れを加速し、敵のスピードを上げたりと工夫はこらしたので、自決島の魔物相手でも少しは白虎戦に近い状況を再現しながら戦闘シミュレーションできたしな。

 本番の戦いに全くついていけないなんてことには、まずならずに済むだろう。


 そして、そんな一週間はあっという間に過ぎ。

 自決島上空で筋斗雲に乗って学食を食べていたところ……ついにアルテミスから通信が入った。


『ヴァリウス、麒麟から私に連絡が入った』


『なんて言ってた?』


『もう限界』


『……そうか』


 邪神を嘔吐し、封印から解き放ってしまったってことで間違いないな。

 そう確信した俺は、次にこう質問した。


『地上に何か、神通力を持ってそうな生き物が突如現れたり……はしなかったか?』


『そうだな……ちょっと待ってくれ』


 アルテミスは千里眼で地上全体を見渡すと、こう続けた。


『成層圏に現れた、亀と竜と虎が……怪しそうだな』


 亀と竜と虎……か。

歴史の教科書に載ってた玄武・青龍・白虎のフォルムと完全に一致するな。

竜はともかく、亀や虎はどう考えても成層圏に生息しない生き物だし、そういう観点からも奴らが封印から解かれし邪神であるのはまず確定だ。


『ありがとう。できれば、そいつらの動きを監視しといてくれるとありがたい。特に……亀だけは何としても最優先で追跡してくれ』


 そう言いつつ、俺は収納魔法で計算液晶を取り出した。

 邪神も俺たちと同じく神通力が使えるので、奴らはそれぞれ目的の場所に空間転移を使ってくるだろう。

おそらくは、青龍と白虎が俺のところに、そして玄武はどこかしらのダンジョンの最深層とかに転移するはずだ。

 アルテミスから玄武の転移先を聞いたら、計算液晶のメッセンジャーアプリでフィーナに居場所を伝える。

それが完了したら、戦闘開始だ。


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