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ご縁その6

急いで家を出た甲斐もあり、朝のホームルーム開始ギリギリに教室に到着できた。

教室の扉を開け、中に入ると、クソみたいな下等種族(リア充)どもがぺちゃくちゃと話している光景が見えた。昨日のテレビの話でもしているのだろうか、「〇〇イケメンだよねー」とか「あそこ面白かったよな」とかくだらない話が聞こえる。


え?俺は昨日の夜、何していたかだって?


あのアホ貧乏神と言い争ってたよっ!


~昨日の夜~

「聞いてるんですか!?時雨くん!布団は二人で使います!異議は認めません!」

「ふざけんな!お前と俺がどうして一緒の布団で寝なきゃいけねぇんだよ!」

「良かったですねー。こんな美少女と一緒に寝れるなんてそうありませんよ?寝るときは恋バナしましょう!」

「しねぇよ!修学旅行か!」

「あずさっていつ翔くんに告白するのー?ウチ応援するょ?」

「DETAAAAAAAAAA!!応援する気もないくせに人の色恋沙汰には興味あるから無理に関わってくるマスゴミ系女子!!!!」

「あずさってーほんとウチよりカワイーよぉ」

「それは本当に可愛いとは思ってない奴がいう言葉や!てか、あずさって誰だよ!」

「あずさは私の親友ですっ!いつも楓は可愛いねとか優しいねとか言ってくれます。あ、ほら、今もあずさの声が聞こえます」

「お前にとって都合のいい脳内フレンドかよ!」

「うん。うん。そうだね。私、可愛いよね。ありがと、あずさ」

「もうコエーよ。ホラーの領域だよ」

「というわけで布団は一緒に使いましょう!」

「なおさらお前と一緒に寝たくねぇーよ!」


~そして現在~

このおかげで昨日、全然寝れてないし、散々だよ…

はぁ…いやだなぁ…

家帰ったらまたあいつの顔見なきゃいけないのかぁ。

本当に嫌だなぁ…

思わず大きなため息をついてしまう。

アホと顔を合わせずに済むこの時間はマジで大切にしよ。

そんな思いを抱えながら、自分の席に着き、一限目の授業の準備をする。

準備をしているとガターンと乱暴に教室の扉が開く。中に入ってきたのは一条理花先生だった。

一条先生は数学の先生であり、俺のいる2-Bの担任でもある。

身長が高く、スタイル抜群で、顔も整っている。年齢は26でまだ若く、何も知らない人からすればお付き合いしたい、そんな人物だ。そう。何もしらなければな。

実はこの先生、かなりズレているうえにガサツで乱暴なのである。

どれくらいかというと朝礼中に大きないびきをかいて寝てたり、調理自習中に乱入してきてみんなが作った料理を食い散らかしていったり、授業中に「わり、一服してくるわw」といってタバコを吸いにいったりとヤバいくらいめちゃくちゃだ。しかし、めちゃくちゃな一方、数学者としては超優秀で俺も何度か質問しに行ったりしてるほどだ。また、生徒思いということもあり、学校の人気教師となっている。


「んじゃ、朝のホームルームはじめっぞー。あ、そうだった。急だが今日から我が2-Bに新しい仲間が増えることになった。おい!入ってこい!」


!?


新しい仲間!?この時期にか?

嘘だろ…ま、まさかあいつじゃねぇだろうな…

一体、誰なんだ?あのアホか?あのアホなのか?

ゴクリと生唾を飲む俺の目の前に現れた者は


「皆さん!こんにちはっ!今日からこの2年B組で一緒に学校生活を送ることになりました。









ボブ・チョップデース。ヨロシクオネガイシマース」


いやホントにだれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?

まさかの展開だった!俺の目の前に現れたのは身長が2mはあるイカつい外国人だった!

腕は丸太のように太く、胸板は弾丸は弾きそうなくらいに厚く硬そうで、足も競輪選手並みのたくましかった。年はどう見ても高校生には見えず、4、50くらいが妥当に思えた。


「HAHAHA!ヨロシクデース!」

ボブは口に含んだガムをくちゃくちゃ鳴らしながら豪快に笑っている。


いや、笑えねぇーよ。全然笑えねぇーよ。

もれなくクラス全員顔が引きつっていた。

陽キャばっかのこのクラスでここまで静かになるとは。


「おいおい!いつもの明るさはどうした?あ!転校生がきて緊張してんのか!お前らも可愛いとこあんじゃねぇーか!こいつら可愛いだろ?なぁボブ?」

「HAHAHA!ヨロシクデース!」


ちげぇーよ、このアンポンタン!

筋肉だるまなおっさん外国人が転校生ってことに衝撃を受けて、声がでねぇーんだよ!!

てか、ボブの返事が返事になってないし!

ここはベタかもだけどアホが転校してくる流れだっただろーがっ!


「ん?ボブ、お前、なんかおかしくねーか」

一条先生が急に顔をしかめ、首をかしげる。

先生!この異常な事態にやっと気づいてくれたか!

かなり遅い気がしなくもないけど…


「お前ダメだろ!M4(アサルトライフル)、学校に持ってきちゃ!」

一条先生はアサルトライフルを背中に背負っていたボブにペシっと軽く叩いて注意をし、

アサルトライフルを取り上げる。



違うだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

まずおっさんが転校してきたことについて触れろよっ!

ボブもなにアサルトライフル持ち込んできてんだ!ここは戦場じゃねーぞ!

まぁある意味、ここはボケとツッコミの攻防が激しく繰り広げられる戦場かもねっ!

俺上手い!ってバカ野郎!そんなこと言ってる場合かー!


はぁ…はぁ…つっこみどころが多すぎて疲れる……

ツッコミ疲れしてしまった俺は机に突っ伏す。


「挨拶も終わったことだし、授業に入るぞー。ボブ!お前はあそこにいる古瀬のとなりの席な!」


ちょっと待て、一条ゴラァ!!!

俺は文句を言おうと光の速度で体を起き上がらせる。

しかし、その時にはもう遅く、ボブは俺の隣に着席していた。

そして、俺のほうを向き、

「ヨロシクデース!」と真っ白な歯を輝かせ、笑った。


あぁ…こんなんならアホが転校してきたほうが100%マシだったな…








「時雨くんっ!時雨くんっ!起きてください!」


「ん…んー?」

あれ、俺寝てたのか…

じゃあこれ夢オチってやつか…

席に着いて授業の準備してるときに寝ちゃったのか…

ん?じゃあ、なんであのアホの声がするんだ?

目をこすり、しっかりと目を見開いた俺の前にいたのは


「やっと起きてくれましたね」


ウチの制服。新帝都高校の制服に身を包んだアホの姿だった。


明神みょうじんかえでですっ!今日からよろしくお願いしますね!」




次回、「悲しき復讐者」編、スタート!








常に前進、日々精進!どうも幻想ショコラです!

早くないですか!投稿!

すっごーい!さすが幻想ショコラ!(ほかの作家様見習えアホ)

ということで今回は楓が時雨の通う学校に転校してきた話を書きました!いやー、ムズイ。最初から分かってたけど小説書くの難し過ぎ!読んでて分かりづらいところとかもあるとは思いますが、温かい目で読んでもらえると幸いです。

次回から新章に入ります!できる限り早めに投稿するのでぜひ読んでやってください!

次回もお楽しみに!

以上、幻想ショコラでした!

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